四時限目『フィアキャロット』
フィアキャロット
■種別:地表を走る小型植物魔獣(根菜系植物魔獣)
■主な出現地域:樹海の辺縁近く(浅いところ)の林野
■出現数と頻度:単独〜5.6体、ふつう
■サイズ:全長約20〜30センチ
(地上部を入れると50センチ前後)
■危険度:なきに等しい
■知能:虫なみ?
■人間への反応:逃走
■登場エピソード
「蜘蛛の意吐」本編;名前のみ登場。
∶NEW∶欄外スピンアウト集
『剣士は初めてニンジンと出会う』
■身体的特性とパワー
魔獣深森に生えるニンジン?の植物魔獣です。
赤や赤茶〜橙色の太い根部はディフォルメされた人型で、地上に飛び出したとき、二股になった短い太根(足?)でちょこまかと走ります。
マンドラゴラ──『即死の叫び声』を上げることで恐れられる魔獣──とは別の生き物で、ふだんは見つけにくい場所にひっそりと根ざしています。
大きな物音などに反応して、自分から土を飛び出し、おびえた小動物のように逃げまわりますが、本当に感情や痛みの感覚があるのか不明で。植物なのか動物なのかもはっきりしません。
サムズアップ
◇変異種の噂
フィアキャロットは、きわめて珍しい『人間にほぼ一方的に狩られる魔獣』です。樹海におもむくハンターによくおいしく食べられています。
もう少し大きくて食べごたえがあれば、フィアキャロットは本格的に狩猟対象にされていたかも知れません。
フィアキャロットは、よく変異種がみつかります。
そのせいか猛毒種の噂は昔から何度も聞かれますが、ちょっとかわった色やかたちだったり、ひどく不味いフィアキャロットに過ぎなかったり。
そもそも、まったく別の(動かない)毒植物の根の誤認だったりします。
「ヒトニ人参』は、死んだ人間そっくりの顔形に育って歩き出すとされる大型種で、実際に捕えられたことはなく、年配のハンターの(樹海遠征の暇つぶしの)つくり話とされています。
実在をかたく信じるものもいます。
また、ジャスパル王国の沿岸部のある大きな島には、数千数万の大群で暴走するレミングキャロット、バネ足で高く跳躍するジャンピングキャロットが群生するとされ、大陸から遠望した目撃談がいくつもあります。
もっとも海(海峡)を渡って調べることができないので未確認情報扱いで、島のくわしい地勢そのものもよく分かっていません。
ザ・ラン 〜 ニンジンよ風になれ!
そんなに足は早くない。
欄外スピンアウト集
『剣士は初めてニンジンと出会う』
作者;NOMAR
URL https://book1.adouzi.eu.org/n4627ff
ファンタジー·フードコレクション
『巨木の樹海にまつわる野菜 ① フィアキャロット』
URL https://book1.adouzi.eu.org/n8780hl/5/




