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うわっ…俺達(アンデッド)って弱点多すぎ…?  作者: 夏川優希


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152、吸血鬼だって染髪したい




「どうしたの吸血鬼、その頭……」


 驚きのあまり目を見開き、次に眩しさのあまり目を細めながら尋ねる。

 吸血鬼はこれ見よがしに髪をかき上げ、得意げに笑った。


「どうだ、金糸のような美しさだろう? 闇に溶ける黒髪も夜の眷属たる吸血鬼ぼくに相応しい色だったが、これもなかなか悪くない」

「うーん、金糸どころじゃないって言うか……」


 吸血鬼の金髪を見下ろし、俺は思わず苦笑する。

 金色の髪が似合わないというわけではない。やや派手すぎる気はするが、むしろよく似合っている。

 しかし彼の金髪はあまりにも異様であった。


「それ、普通の金髪じゃないでしょ。一体なにしたらそんな色になるの?」


 金色の髪が光を反射してキラキラ輝く、というのとはレベルが違う。うっすらとではあるが彼の髪は明らかに、それそのものが光を放っていたのだ。


「僕がただの染髪剤なんて使うわけないだろう。妖精の粉をふんだんに配合したエルフ特製の逸品で染色したのだ」

「ええっ、エルフの金髪って染髪して作ってるの? ちょっとショックなんだけど」

「そんなのはどうでも良い! 他に言うことはないのか」


 アンデッドらしからぬ輝きを振りまきながら不機嫌そうに腕を組んだその時。

 吸血鬼の背後から突然ツギハギだらけの腕がにゅっと伸び、光る頭を鷲掴みにした。


「うわっ、なにするんだ!」

「キラキラ! 目がチカチカする!」


 吸血鬼の背中によじ登り、瞳孔開きっぱなしの大きな目を細めながら、ゾンビちゃんは吸血鬼の髪の毛をわさわさといじり倒す。


 ゾンビちゃんが気になってしまうのも無理はない。

 光降り注ぐエルフの里ならまだしも、暗闇が支配する地下迷宮であの輝く金髪はあまりに異質だ。

 ゾンビちゃんの視線だけでなく、冒険者の視線も集めてしまうに違いない。


「アンデッドダンジョンのボスがそんなキラキラしてるのって、どうなの?」

「暗くて面白味のないダンジョンを進んできた冒険者へのささやかなプレゼントだ」

「自己評価高いなぁ。でもなんでまた急に? イメチェン?」

「ま、そんなとこだ。もう何百年も同じ色だからな……いい加減早く降りろ!」


 未だ髪の毛を触りまくるゾンビちゃんの手と悪戦苦闘しながら、吸血鬼はそう呟く。

 長く生きていると色々なことに飽きて奇抜なことをしてみたくなるものなのだろうか。アンデッドとしてひよっこの俺には到底分からない領域だ。


「でも金は汚れが目立つよ。ちょっとでも血飛沫が付いたらすぐに分かっちゃうし」

「なんだその理由は……靴やコートの話をしてるんじゃないんだぞ。もう少しまともな感想が言えないのか君達は」

「キラキラ眩シイ! キラキラ!」

「ああもう鬱陶しいな。触るな!」


 ゾンビちゃんを振り払おうと体を揺らすが、彼女は濡れた葉のように吸血鬼にくっついて離れない。

 動くたびに吸血鬼の髪も揺れ、ますます強く輝く。ちょっと鬱陶しい。


「まぁ、戦闘に支障がないなら良けど」





********




「……酷いな」


 通路に散らばるスケルトンのパーツ、そして血だまりに沈む吸血鬼を見下ろしながら、思わず呟く。

 その体は無残に切り刻まれ、無数の傷口から止めどなく血があふれ出て、目からは光が消えている。

 しかし彼の金髪だけは輝きを失っていない。そして光に集まる虫のようにその輝きにたかる者たちがいた。


 手のひらに乗る程度の小さな体、背中に伸びるのは向こう側が透けて見える4本の薄い羽。妖精だ。

 彼らが吸血鬼を切り刻み、我がダンジョンを地獄に変えた張本人である。


「どうして妖精がこんなに」


 これだけの妖精が瘴気の溜り場であるダンジョンに入ってくるとは考えにくい。

 となると、やはり冒険者が使役しているのか。


「冒険者は一体どこ……に……?」


 そこまで言って、俺は言いかけた言葉を飲み込んだ。


 ……飛んでいる。

 宝石が、金貨が、剣が、盾が、防具が、宙に浮いて通路を進んでいる。

 先ほどアンデッドたちを切り刻んだ妖精たちが、今度は宝を運んでいるのだ。


「ダンジョン探索まで妖精任せにする気かよ」


 しかも、奴らが運んでいるのは宝箱に入った宝だけではない。あの剣や鎧は恐らくスケルトンのものだ。奴ら、このダンジョンの金目のものを根こそぎ奪うつもりか。

 そんなこと絶対させてはならない。


 しかし悲しいかな。どう頑張っても俺のこの透けた手だけではどうすることもできない。兎にも角にも、動ける人を探さなければ。


「うっ……」

「吸血鬼!?」


 呼びかけると、吸血鬼は虚ろな目をこちらへ向ける。

 派手な出血と無数の傷の割りには回復が早い。見た目よりは傷が浅いのかもしれない。傷口が綺麗なことも回復の一助になっているのだろう。


「レ……レイス……? 一体なにがどうなって」


 細い声をなんとか絞り出しながら、吸血鬼は泥と血で汚れた顔をこちらに向ける。

 髪がキラキラと揺れ、頭に乗った妖精たちが怪訝な表情で首を傾げた。


「あ、あんまり動かない方が」

「そうだな……体中が痛い。だがそれより、さっきの攻撃は――」


 吸血鬼は俺に説明を求めながら、ゆっくりと半身を起こす。

 しかし状況を説明する暇など、奴らは与えてくれなかった。


 吸血鬼の動きを感じ取ったのだろう。妖精たちが再び集まってくる。

 そして悲鳴を上げる事すらできないまま、吸血鬼は妖精の巻き起こす竜巻に切り刻まれ、瞬く間に大量の血飛沫と意識を飛ばしてしまったのだ。


「ああ……また死んじゃった……」


 再び血の海に沈んだ吸血鬼を見下ろして、俺は頭を抱える。

 さっきよりも状況は悪い。彼の頭にたかる妖精が一気に増えたみたいだ。


 やはり傷の数は多いが、その切り口は鮮やかなほどに綺麗で浅い。しばらくすればまた意識を取り戻すだろう。

 しかしいくら意識を取り戻したところで、吸血鬼に何ができると言うのか。この金髪は妖精を呼び寄せる。


「あったね、支障。今回の任務、吸血鬼には無理そうだな……」


 大量に集まった妖精が吸血鬼の髪を掴みどこかへ連れて行くのを、俺は黙って見ている事しかできなかった。




*********




 想像はしていたが、やはりダンジョンはどこもひどい有様だ。

 あちこちにスケルトンのバラバラ死体が散乱しており、立っている者は一人もいない。


 そう、“立っている者”は。


「……ゾンビちゃん?」


 人形のように力なく地面に転がるゾンビちゃんにそう声をかける。ただでさえボロボロのワンピースが妖精の攻撃によりズタズタに裂かれ、乾きかけた血でベタベタだ。

 死体に興味はないのだろう。宝を運ぶ妖精たちは彼女の頭上を素通りしていく。

 だが、彼女の負ったダメージは吸血鬼とそう変わらないはず。しかも彼女は吸血鬼よりもタフだ。


 案の定、ゾンビちゃんはこちらに首を向け、俺と目を合わせた。


「ウン?」


 やはり、すでに意識を取り戻していたようだ。

 しかし妖精たちは宝運びに夢中なのか、ゾンビちゃんの頭上をどんどん素通りしていく。


「大丈夫? 襲われないの?」

「1回殺ラレタ。けど死ンダフリしてると襲ワレナイよ」

「なるほど……さすがに上手いね、死んだふり」

「ウン。イモムシもできるよ!」

「イモムシ?」


 ゾンビちゃんは頷くと、ツギハギだらけの腕を使い地面をするする這っていく。

 その素早さたるや。イモムシだなんてとんでもない。まるで歴戦の兵士の匍匐前進だ。

 しかも妖精が集まってくる気配はない。

 やはり生体反応を感知、だとか大それた機能ではなく、ただ目に留まった動いているものを刻んでいるだけみたいだ。まぁアンデッドに生体反応もクソもないか。


「……そういうことならば勝算はあるな」

「ン? ドシタの?」


 地面に這ったまま、こちらを見上げるゾンビちゃん。

 俺は彼女に満面の笑みを向けた。


「ねぇゾンビちゃん、お腹減ってない?」


 俺の言葉にゾンビちゃんの目が輝く。

 返事など聞くまでもないみたいだ。




********




「おー、いたいた」


 予想通り、妖精を操る冒険者はダンジョンの中に潜んでいた。

 ……いや、潜んでいたという言葉はしっくりこないな。


 なにせ奴は妖精たちがせっせと宝を運んでくるのを優雅に眺めながら、ビーチチェアなんかに寝そべっているのだ。傍らに置かれたテーブルには、鮮やかなカクテルと生ハムだのスモークチキンだのおしゃれなつまみが大皿に盛られて並んでいる。

 装備だってやる気ゼロだ。胸元がざっくり開いた、リゾート感満載の花柄ロングドレス。ひっきりなしに飛び交う妖精が眩しいのだろうか。この地下迷宮にサングラスを装備してきた冒険者は初めてだ。


「無防備は自信の表れってことかな。多分奴は俺たちが全滅したと思い込んでる。今がチャンスだよ」

「ニク! ニク食べる!」


 どうやらやる気満々らしい。ゾンビちゃんは地面に腹を付けたまま目だけをギラギラ光らせる。この光に冒険者が気付かないか心配だったが、幸い奴はサングラスを付けている。


 とはいえ、さすがにそのまま突っ込むのは得策ではない。

 冒険者の周りは宝を運んできた妖精たちがひっきりなしに飛び交っている。従者代わりか、数体の妖精を侍らせてもいるようだ。

 奴らを掻い潜って冒険者を襲撃するためには、なんらかの工夫が必要である。

 ゾンビちゃんならば素早く奴に近付き、奇襲を仕掛けることができるはず。一瞬でいい。うまく注意を逸らすことができれば。


「……俺が奴らの気を引く。ゾンビちゃんはその隙に近付いて、後ろから攻撃を仕掛けて」

「ニク」

「チャンスは一回だけだよ。絶対見つからないよう、でもギリギリまで近付いて確実に仕留めてね」

「ニク!」

「良い返事だ……じゃあ、行くよ」












「その剣はあっちに、それは鞄に入れといて。ん、なにそれ? そんなゴミ持ってこないでよ、本当に言われたことしかできないのねあんた達」


 彼女の傍らには、宝の山に並んで大量のガラクタが積まれていた。ガラス片、ポーションの空き瓶、金色のボトルキャップ。

 どれもキラキラ輝く物ばかりだ。妖精には宝とガラクタの区別がつかないのだろうか。


 俺はガラクタの山のてっぺんから少しずつ体を出していく。

 サングラス越しでも、なんらかの違和感を感じ取ったのだろう。冒険者は俺の方へ一度ちらりと視線を寄越し、そして次にサングラスを外して椅子から飛び上がった。


「……わっ、なによあんた!?」

「よくもやってくれたな。おかげでダンジョンがめちゃくちゃだ」

「幽霊……なるほど、どこかに隠れてたのね。だけど残念。妖精たちの刃は魂をも切り裂くわ。行きなさいあなた達!」


 冒険者が叫ぶと、妖精たちが一斉に襲い来る。俺を囲み、渦を起こし、俺の体を掻きまわそうとする。まるで竜巻だ。うるさいし視界が悪いが、もちろんダメージを負うことはない。


 ……よし、良いぞ。全て計画通りだ。冒険者も、妖精も、こちらを見てばかりで周りに一切注意していない。

 きっと普段、妖精たちの最初の奇襲で魔物を一掃してしまうのだろう。妖精使いとしてはどうか分からないが、戦いに限ればあの女は素人だ。

 あとはゾンビちゃんが殺るだけ。術者が死ねば妖精も消える。これぞ完璧な計画。


 ところが、いつまで経っても竜巻は止まない。

 ゾンビちゃんは一体何をやっているのか。視界が悪くて、様子が見えない。


「チッ……いったんやめなさい!」


 女の怒鳴り声が響くと、攻撃が止んで妖精たちが一斉に離れる。

 ようやく視界が開けた。

 女は目を吊り上げてこちらを睨みつけている。血も出ていない、肉も抉れていないし、腹が裂けて内臓が出ているわけでもない。

 ゾンビちゃんはなにを――


「えっ」

「くっ、なんで……ん?」


 女がふとテーブルに視線を落とす。

 肉の盛られた大皿に顔を埋めているゾンビちゃんに、彼女もまた気付いたようだ。


「い、いつの間に……あんた達、こっち来なさい!」


 女は弾かれた様に飛び退き、妖精たちを周りに集めてゾンビちゃんとの間に壁を作る。


「なにやってんのゾンビちゃん! せっかくチャンス作ったのに!」


 ゾンビちゃんはハッとした表情をすると共に、口いっぱい詰め込んだ肉を飲み込む。


「シマッタ……」

「しまったじゃないよ! ああっ、どうしようどうしようどうしようどうしよう」

「あんた達、行きなさい!」


 女の掛け声に応じ、妖精たちが一斉にゾンビちゃんに襲い掛かる。

 妖精たちの巻き起こす嵐が、彼女の肉を刻み、血を巻き上げ、細かくなった肉片を飛び散らせる。

 彼女を覆う小さな竜巻はあっという間に赤く染まり、あとに残ったのは色の悪い肉片の山のみ。

 ここまでミンチにされれば、再生するのにかなりの時間がかかりそうだ。


「ああ、そんな」

「ふうん……分かったわ。あんたは陽動ね。ということは、一人じゃ私を攻撃することもできない。そうでしょ?」


 ……見た目ほどは馬鹿じゃないみたいだ。

 ハッタリもきかない。それ以前に、奴に刃を突き立てる手段がない。

 もう、どうしようも――


「そうだ。そしてあいつは見事に自分の仕事をやり遂げた」


 地獄の底から響くような低い声。

 暗闇からぬっと腕が現れて女の首を蛇のように這う。


「ッ……!」


 ただならぬ気配を感じ取ったか。

 女は半ば反射的にその腕に爪を立てるが、並の人間の握力で彼から逃れるのは不可能だ。

 背後から女を見下ろすのは、恨めしそうな表情を浮かべた見覚えのある顔。

 白い肌も輝く金髪も、血に染まってなにもかも赤黒くなって、闇に溶けてしまってはいるが。


「吸血鬼!」

「ひっ!? た、助けて!」


 女が叫ぶと、妖精たちが一斉に二人を囲んだ。

 だが、妖精たちの起こす風は吸血鬼だけでなく、自らの主人の無防備な腕をも切り裂く。


「痛ッ!? やめて、ストップストップ!」

「そうだな、血がもったいない」

「くっ……あんた達! この男の首を――ッ!?」


 べキッ、という音がして、女の声が止んだ。

 女の顔が血に染まる。吸血鬼の手が、女の顎を砕いたのだ。

 ここまで来て、ようやく自分がどんな状況に置かれているか気付いたのだろう。

 女の顔が恐怖に染まる。


「あッ……がッ……」


 女は血の泡を噴き、目を見開き、声とも咳ともつかない音を喉から漏らす。


「僕が喋る。少し黙ってろ」


 ゾッとするほど静かに言うと、吸血鬼は女の首を掴み、壁に押し当ててそのまま持ち上げる。

 そして吸血鬼は、ベッタリと血に塗れた髪をかき上げた。根本に僅かに残った、血に濡れていない綺麗な金髪が輝く。


「どうだこの髪。金糸のような美しさだろう。だから妖精が勘違いするのも分かる。おかげでここまでこられた、感謝するよ」


 言葉と表情が全くかみ合っていない。

 ここまで来るのに、きっと相当な苦労が伴ったのだろう。


 服は原型が分からない程にボロボロ、全身血塗れ。

 彼は一体何度、妖精たちによる失血死と蘇生を繰り返したのだろう。

 やがて血に塗れ、金色の輝きを失った吸血鬼を妖精たちはその辺に捨て置いたか。


「う……うぐっ……うあ……」


 女は目に涙を溜めながら、助かる方法を探して忙しなく眼球を動かす。

 しかし妖精を動かすには言葉による指示が必要なのだろう。彼らは自らの主人が死にかけているのを、ただただ見つめているばかりだ。

 残念ながら女は今、とても声を出せる状況にない。


 吸血鬼は虚ろな目を見開き、血塗れの顔に薄い笑みすら浮かべながら、女の首をジワジワ締め上げる。


「はぁ、悔しいよ。どうして人間は一度しか殺せないんだろうな?」


 心の底から込み上げるような、怨嗟の声を上げる吸血鬼。


「ッ……あ……」


 彼女の細い首が一際派手な音を立て、体が大きく痙攣する。

 やがて糸の切れた人形のように、女は脱力して動かなくなった。


「……まさかもう死んだのか? はぁ、これだから人間は」


 吸血鬼はつまらなさそうに呟く。

 多分、まだ仕返しが足りないのだろう。

 女が動かなくなっても、吸血鬼はしばらくその手を離そうとはしなかった。





*******





「あれ?」

「……なんだ」


 ふかふかのソファに腰を下ろし、カタログを開いた吸血鬼が怪訝そうな表情をこちらに向ける。

 いつもの派手な服、お馴染みのカタログ、そして黒い髪。


「もうやめちゃったの? 金髪」

「ああ」

「ナンデー? ナンデナンデ? つまんない」


 ソファの背面からひょっこり顔を出し、頬を膨らませながら吸血鬼の黒髪をつつくゾンビちゃん。

 その手を振り払いながら、吸血鬼は眉間にシワを寄せ、不機嫌そうに吐き捨てる。


「うるさいな、触るな!」

「心配しなくても、あんなのそうそうある事じゃないと思うけど」


 吸血鬼は再び視線をカタログに落とし、つまらなさそうに答えた。


「別に妖精たちに髪を掴まれて引きずり回されたから黒に戻したわけじゃない。あんなのに僕が屈するわけないじゃないか」

「じゃあなんで?」


 吸血鬼は視線を泳がせながら、小声で呟く。


「その……あれだ。汚れが目立つからだ」

「……嘘吐かなくていいのに」




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