表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/45

11 勇者さま、不審者扱いされる。

 魔王が銭湯でバイトしている頃、魔王が落ちてきたあの川辺に人影が現れました。


 魔法陣に包まれて出てきたのは甲冑を身に着けた長身の青年です。

 腰には魔剣と呼ばれる魔物に効果のある大剣。

 名をユーシャ・サンと言います。


 異界送りにした魔王一派の生体反応が途切れないため、まだ息があると判断した王国が、ユーシャを派遣したのです。



「ここは……。あたりが木ばかりで何もわからないな。とにかく人里に出るまで歩いてみるか。あれだけ巨大なドラゴンがいるなら、目撃情報があるはず」


 ユーシャは川沿いに歩き出しました。

 やがて舗装された道に出て、路傍で農作業している人が見えます。


「そこの農民よ。すまないが私は魔王バルトロメウスとその幹部を探してここに来た。協力をーー」


 ダイコンを引っこ抜いているおばあさんに声をかけると、おばあさんは叫び声をあげて腰を抜かしました。


「ひいいいえええええっ! な、なんね、その物騒な刃物は!? おらたち老い先短いのを殺したって何もなんねえぞ!」

「順さん呼ぶべ! はよぅ! こんの、怪しい奴め! うちのばあさまに何するが! 銃刀ホー違反だで!」


 おじいさんは雑草を取るのに使っていたカマを振り上げて怒鳴ります。


「な、わ、私は怪しいものではありません! 魔王の脅威からあなた達を助けるため異界から来ーー、いたたたた、石を投げないでください!!」

「んなけったいなかっこうして、でかい刃物持って来よるやつが怪しくないわけあるか!」


 鉄鎧に身を包んでデカい剣を持っている男。

 どう見ても危険人物です。

 ユーシャは日本の事情など知る由もありません。


 なんとか翻訳スキルで相手の言っていることがわかったものの、ユーシャに怯えているし威嚇してきます。


 あちらの国民なら「魔物を狩ってくださるんですね」と泣いて喜ぶのに。


 相手がこちらを刺さんばかりの剣幕とはいえ、人間相手に剣を振るうことはユーシャの騎士道が許しません。


 話し合いできそうもないと判断して、ユーシャは林に逃げ戻ることになりました。


 魔王たちの息の根を止めるまで帰ってくるなと言われているのに、異界の人間たちと会話すらままならない。

 任務達成できるかどうか先行き不安になるのでした。



挿絵(By みてみん)

「怪しいものではありません」

✨ ━━╋⊂( ・̀ω・́)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=151707040&size=300


新連載はじめました。
シスター・キントレ!
design.png
― 新着の感想 ―
[良い点] ユーシャ(勇者)キターーーーー(笑) 魔王さま以上に不審者扱い!! そりゃそうだ…武器持ってたら。。。。
2022/11/28 18:43 退会済み
管理
[一言] 刃物出してちゃ仲良くなれないよ拳骨同士でも握手ができないっていうのに(;'∀')
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ