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転生しまして、現在は侍女でございます。  作者: 玉響なつめ


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 その後、聞いていた通りフィライラ=ディルネさまからお茶会の招待状が届きました。

 同じ城内で暮らしていたとしても、フィライラ=ディルネさまはあくまで現段階では王太子殿下の婚約者……つまり、賓客ですからね!


(でもフィライラ=ディルネさまも大変だよね)


 今回のお茶会は、秋の園遊会に向けての前哨戦……というと少々物々しく聞こえるかもしれませんが、他国から嫁ぐ身であるあの方にとって社交界を席巻していかねばならないのですから。

 存在をアピールすると共に、この国で信頼できる側近を探すにはお茶会は大事ですもの。


 そういう意味では、婚約者になったからこそ周囲の目も厳しくなるのだと思います。


 勿論、王太子殿下の婚約者というお立場がありますから表立ってどうこう言う人はいないでしょうし、失礼な真似をする人はいないと思いますが……。


(それでも、今は無理でも側室の座を望む人もいるにはいるんだろうなあ)


 正妃の座は他国の姫君が望ましいと議会で決まったからこそ、フィライラ=ディルネさまが選ばれたことは高位貴族家の当主たちは勿論のこと、大半の貴族家の人たちが知っていることです。


 ですので、フィライラ=ディルネさまが王太子殿下の妻となること、お立場は余程のことがない限り覆りません。

 ご本人たちが想い合う関係になったことは喜ばしいことですが、そもそもが政略的な意味合いの強い結婚ですからね!


「いかがなさいますか? プリメラさま」


「……そうねえ」


 プリメラさまは少しだけ考えてから、にっこりと笑顔を浮かべました。

 先日の誕生日パーティーでディーン・デインさまとの婚約発表があってから、プリメラさまは一段と大人の女性に近づいた気がします。


 そんなに急いで大人にならないで……! と願う自分と、その成長を喜ぶ自分との戦いに日々追われる忙しさですよ! 心の中だけですけど!!


「フィライラ=ディルネさまのお顔を立てて少しだけご挨拶に伺うことにするわ。お兄さまに近づきたい人たちと縁を持つと厄介だものね?」


「さあ、私からはなんとも」


「もうユリアったら!」


「ふふ、とても賢明なご判断だと思います」


 不仲ではないことをアピールするために参加はした方が良いのでしょうが、さすがに王太子殿下に取り入るためにとはいえまだ結婚もしていないフィライラ=ディルネさまにアピールするわけにはいかないご令嬢たちやそこに縁戚の娘を送り込みたいご婦人方は、次のターゲットとして『プリメラさまの友人』枠を狙うことでしょう。


 王太子殿下とプリメラさまの兄妹仲が良いことはすでに周知の事実。

 妹の友人とあれば、王太子殿下のお目に留まることも……なんて安易に考える人はいそうですもんね。


 まあたとえその考えを持っていたとしても、王太子殿下がそんなことを見抜けないわけがないので意味ないんですけども。

 ついでに言うとどこに陛下の目があるかもわからないので、プリメラさまに下心を持って近づく輩がどうなっているのか……そこについて私はノータッチですが、きっとセバスチャンさんとライアンなら知ってますね! 聞かないけど!!


「それでは、便箋とインクをお持ちいたします」


「うん! ありがとう、ユリア。……あ、そうだわ、封筒に添えるお花もお願い。フィライラ=ディルネさまには何が似合うかしら……」


「では、庭師に選り抜きの花を準備させます」


 私が視線を向けると、ドアのところで待機していたライアンがぺこりと頭を下げて出て行きました。

 入れ違いにメイナがインクと羽根ペンを、スカーレットが便箋各種を持ってくるあたり成長度合いが素晴らしい!


(……今年の園遊会は、ものすごく安心して臨めそうね)


 待ってろボーナス、今年も獲りに行きますからね……!!

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