case.18 神の裁き
お知らせあります
「誰に刃を向けているのか、解るのか? 鬼の子よ」
(うっ……やっぱ怖えよ。神相手に調子乗りすぎたかァ……?)
言葉で威圧をかけてくるゼウスに若干怯えながらも、俺は強気で言葉を返す。
「わ、わかってらァ!」
俺は自らを鼓舞する様に、言った。
「おい何動揺してんだよ。今更ビビってんじゃねぇ! 魔王を助けんだろ!」
「うるせぇな、怖えモンは怖えんだよ!」
目の前には神が。
隣には頼もしい相棒が。
後ろには眠っている糞騎士が。
そして、あの神の中には我らが大将達が居る。と、マノンが言っている。だから俺はそれを信じて戦う。
「愚かな。我に刃を向けたこと、必ずや後悔させてみせよう」
俺のスキルは、戦士固有のスキル『身体強化』とさっき使った『鬼神化』、それに『剣鬼』というスキルが主な物だ。
一応他にも使えるスキルはあるが、使えるのはこのあたりだろう。
そして魔法は回復魔法以外使えない。
一応、自分の手当てができる様に、あそこに捕らわれてる女に鍛えてもらったんだ。
(その恩を返すためにも、アスモフィは助けねェとな……ァッ!)
「こっちこそ、俺らに本気を出させたことを後悔させてやるよ……」
「おっ、良いじゃねえか。ノッてきたな!」
えっと、そういえばコイツのスキルって何だったかなァ……。
気になった俺は、すぐにマノンに聞いた。
「おい、マノン。テメェ、何のスキルを持っている?」
「アン? スキルだと……? 俺のは固有スキル『魔力回復』に、『獣神化』……それと『究極魔道』に『空間支配』の4つだな」
『獣神化』ってのは、俺の『鬼神化』と似たような物だ。
己の潜在能力を全て引き出し、全能力値を限界まで引き上げる。それに伴い見た目も、大きく変化する……というスキルだ。
《魔帝八皇》の資格がある者だけに与えられる、強力な力。
物理の俺と、魔法のマノン。
(どうにか、上手いことやりゃ……勝てるかもなァ……!)
「もう、いいのか?」
俺達が話している間、律儀に待ってくれていたゼウス。
それが、強者の余裕ってぇヤツなのかねェ。
「ああ。いいぜ。とっとと始めようじゃねぇか……」
「良いだろう。ではこれより、汝らを裁くとしよう。まず手始めにこれを受けてみよ」
そう言って、ゼウスは手を上に上げる。
「―――“神雷”」
ゼウスの手の上、そこに黒雲が現れ雷の音がする。
(あれは魔法か……? 魔法なら俺達にゃあ効きゃしねェが……)
だが、相手は神だ。あんまりナメない方がいいかもな。
雷の音が激しくなってくる。
(そろそろ来るなッ……!?)
「マノン、仕掛けるぞ。最初っから全力で頼むぜェ?」
「おう、任せとけ。多分今の魔帝八皇の中で1番強えのは俺だからよ!」
「ヘッ……言ってくれるじゃねぇか! おら、来るぜ!」
溜まっていた雷が落ちてきた。
ただ一点、俺達を目がけて。
俺達はそれを、走りながら躱していく。
「『身体強化』ッ……!」
さらに自分の身体に身体強化をかけることで、『鬼神化』による能力値補正を向上させる。
そしてゼウスの近くまで来たところで、高さを合わせるように、俺は天まで跳んだ。
隣には、同じくマノンも来ていた。
「ヘッ……見せてやるぜッ! 『獣神化』ァッ……ッ!」
マノンは『獣神化』を使ったようだ。
俺は『鬼神化』によって、見た目が身体中に棘の生えた鬼の様になったが、マノンはもうまんま狼みたいな見た目になっていた。
「行くぜッ! “鬼龍流剣術・八雲”ッ!」
鬼龍流剣術……俺と糞騎士が使う剣術流派。今までは何だかんだで使ってこなかったが、今回ばかりは出し惜しみなんてしてる場合じゃない。
左、右、左、右……連続に高速で斬りかかる技。これが“八雲”。
そして、俺の攻撃に合わせてマノンも攻撃準備を開始した。
「“高速詠唱”……“二重詠唱”……“魔法暴走”……“魔法障壁”」
(アァ、一体この女は何を言っているんだか)
高速詠唱に二重詠唱、魔法暴走に魔法障壁。
全部文字通りの効果を持つ、補助魔法だ。どうやら準備は万端のようだな。
「まずは一発喰らえや……ッ!」
手に持つ杖に魔力が集中している。
あれは、もしかするとマズいかもなァ?
「フッ、愚かな。その程度の剣技で我に届くとでも思ってるのか?」
「んな訳ねェだろうがッ!」
俺は攻撃をする手を止め、ゼウスから離れる。
その直後だ。
「装填完了……爆ぜろッ! “超限界爆発炎魔”ッッ!!!」
マノンから、全力の魔法が放たれる。
聞いたことのない魔法。それが超高速で超威力で、それに二重になって放たれた。
太陽の如き爆炎が、神を襲う。
「グゥゥッ……! 何だ……この威力はッ!」
(届いている……ッ!?)
マノンの魔法が神にダメージを与えたんだ!
これなら、俺もやれるッ!
「ヘッ……そういうことかよ……! なら……―――“敏速”、“見切り”、“鋭剣”、“無剣”……ッ!」
自分を強化する技を、マノン同様使用した。
鋭剣は、剣技の威力を上げる技。
無剣は、剣が無くても剣技を使えるようになる技。
そうして俺は、刀を握り直し、神へと向かって再び飛んだ。
「俺の全力も受けてみろ……! ―――“破獄斬”ッ!」
刀による、俺の全力攻撃。
しっかり、確実にゼウスへと斬りかかる。……よし、当たった実感はある!
(―――さァ、どうだい?)
「ヌゥゥゥッ……! 何故だ……何故ッ!」
降臨直後で、身体が鈍っているのか、全く避ける動作を見せない神ゼウス。
ダメージは、通っている!
この調子でいけば……
「―――勝てるとでも、思っているのか?」
(ッ……! 何故、余裕ぶっている? 今の状況なら、明らかに俺達の有利なのに……)
「今この時を以て、手加減する事を止めさせてもらう。―――裁きの刻だ。貴様ら全員、地獄に落ちろ……」
手加減を止めるだァ……?
全く攻撃して来なかったくせに、何をほざいてるんだか……
「“天空神之絶対判決”」
そう、ゼウスが言った直後だった。
「ガァァァッ!」
突如、上から潰されそうになるような高圧がかかる。
「だ、大丈夫か?!」
マノンは、何ともないようで、これは俺だけにかかっている物のようだ。
「待ってろ……! 『空間支―――』」
「させぬ。―――“天空神之激昂”」
「ウァァアッ!」
ゼウスによって、マノンは吹き飛ばされてしまう。
「ガァァァッ…………ッ!」
その間も、俺にかかる負荷はどんどんと大きくなる。
マズい……マズいマズい!
(このままだと、負けちまう……ッ!)
「さぁ、死ね―――」
ゼウスが、死の宣告ともとれる言葉を吐き、手をかざした。
(もうダメなのか……ッ!)
俺とマノンが死を覚悟した、その瞬間だった。
「―――諦めるなッ!この馬鹿者共がッ!」
俺達の前に、無謀にも神に立ち向かう馬鹿が一人、増えたのだった。
「ベル……ゼリ……オッ!」
「―――勝つぞ、何としてもなッ!」
【お知らせ】
《4/6(月)〜4/12(日)》
の期間は、生活環境の変化に伴い、全ての活動を活動お休みさせて下さい。
(もしかしたらツイッターの方はやるかもです。)
また、これに伴い、《4/5(日)》の更新は有りにしようと思います。
★活動再開は、《4/13(月)》になります。
これは絶対です!
【続・お知らせ】
そして! 少し先の話になりますが!
この度、新作の投稿を開始したいと思います!
今回の新作は、転生魔王同様、長く続けようと思っている作品なので、投げ出さないように頑張ろうと思います!
転生魔王完結まで、更新ペースはゆっくりになると思いますが、是非待っていて下さると幸いでございます。
こちらは《5/1(金)》から不定期更新予定です。
ストックが溜まれば、毎日投稿も……?
という事で、早速新作タイトルをば。
『最弱主人公と姫プレイ〜異世界に来たら最強美少女たちに守護られるようになった件〜』
という事で、一ヶ月後をお楽しみに。
長々とすいませんでした……。
春から本気で作家目指して勉強することになったので、是非これからも応援のほど宜しくお願い申し上げます!
併せて、ブックマークや高評価、感想やツイッターのフォロー・RT等、どんな形でもいいので応援して頂けると、モチベーションアップとかに繋がります!
これは僕だけじゃないと思うので、是非興味ありましたらお願いします!
それではまた明日の更新で!
。テトラ 。




