case.2 【傲慢】の大罪ルシファルナ
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「さあ、次は私の質問に答えろ。怪しい奴め」
「わ、分かったって!」
確か質問内容は、「敵か味方か?」だったな。
こちらに敵対の意志は無い。
それなら答えは単純明快だ。
「もちろん、さっきの質問の答えは……ノーだ」
「……? どちらの意味の……だ?」
「あっ」
そうか、敵か味方かで聞かれてるのに、なんで俺はノーだって答えちまったんだ。
これじゃあアホ丸出しじゃないか。
「済まない! 敵じゃない、って意味の方のだ!」
「敵では無い……か」
良かった……このルシファルナとかいう奴、結構物分りがいいぞ。
てかサラッと流しちゃったけど、さっきこのルシファルナって奴、自分の事を《魔帝八皇》だって言ってたような―――
「む……?」
む?
何だろう。ルシファルナの奴、急にルインの方を見るなり考え込んでしまった。
「そこの娘……どこかで見た記憶が……」
「……ッ」
「うーむ」と唸りだすルシファルナ。
それに対して、明らかに動揺……というか怯えている様子のルイン。
何だ何だ、一体どういう状況なんだこれは。
ひとまず、静観してた方がいいかもな……。
「……ッ。まさか―――」
お、ルシファルナが何かに気づいたっぽいぞ。
「貴様……いや、貴女はもしや―――リリス様ではございませんか?」
「え? リリス?」
つい、俺は声を出してしまう。
ルインの方を見ると、何故か怒っている様子だった。
目を真っ赤に光らせて、まるで狂犬の様に。
「―――やめてください。その名はもう捨てました」
(名前を、捨てた……?)
俺が彼女と出会うより前に、既に彼女は名前を持っていたのか?
そしてそれがリリス……?
だが、それじゃあ何であの時、俺と出会った時に名前を捨てたなんて嘘を?
……もしかしたら、嘘をつくくらいだから、そうまでして触れられたくない話題なのかもしれない。
それなら、余計な詮索はしない方が吉……かな。
「そう……ですか。やはり、リリス様は―――。失礼致しました。それで、話は変わるのですがそちらの方は?」
ルシファルナは俺を見て言った。
「あ、俺か。俺は、」
「―――この世界に召喚された、新たなる魔王様で御座います!」
「あー、あー」
俺が言おうと思ったのに……。
まあ、いいか。
ルインのテンションも元に戻ったしな。
「魔王だと? これが……?」
「これ、ってなんだこれって」
「いやだが、うーむ……うーーーむ……?」
すごい悩み始めたぞこの悪魔。
俺が魔王である事がそんなに不思議なのかよ。
「何だ……? まさか疑っているのか? 一応、俺は正真正銘の魔王だぞ。『支配』のスキルも持ってるしな」
「うーむ…………しかし、魔王と言うには流石に魔力量が少ないような……?」
魔力量、か。
まあ確かに、レベルはまだ3だし弱いのもそりゃ当然だろうけど。
「まあ、生まれたての魔王って事だ。そりゃ弱くて当然だろ?」
「弱い……魔王。生まれたて、か。確かに、それなら仕方ないな」
「だろ? それじゃこの話はそういう事で終わりに―――」
「―――待て」
……チッ。
そう簡単に逃してはくれないか。
まあそりゃそうだよな。
魔界を統べる王たる存在である魔王が、俺みたいな適当な弱いやつなんだから、《魔帝八皇》であるコイツが、許してくれる訳無いよな。
「それなら、現在のお前―――いや、貴方と及びした方がいいか。貴方の力を試させて頂きたい」
「は?」
は?
どうしてそうなった?
「もし、本当に貴方が魔王だと言うのなら、戦いの最後に、貴方が魔王たる事を証明してみせてください」
「俺が……魔王たる事を証明……」
証明、か。
思いつく案なら一つある。
いや……一つしか無い、か。
しかしそれも成功するかどうか……。
「それが出来なければ、貴方は魔王などでは無く、ただのホラ吹き。魔界へ侵入してきた不審者と言う事になりますからね」
「え……」
マジかよ……。
ってことは、問答無用じゃんか。
俺が、ルシファルナとの戦いの中で《魔王》である事を証明出来なければ……か。
「さあ、早速始めますよ」
「ルシファルナ様! 殺っちゃえー!」
「殺せ! 殺せ!」
いつの間にかルシファルナの背後に行っていた悪魔のガキ共が、俺の事を睨みながらそう野次を飛ばしてきた。
なんだか無性にムカついたから、ちょっと本気で魔王である事を証明しに行こう。
「ハハ、殺しはしませんよ」
余裕げにそう笑ってみせたルシファルナ。
それを見て俺の中の闘志はさらにフツフツと沸き上がっていく。
「さて、それじゃあ準備も良さそうなので始めましょうか」
「ああいいぜ……証明してやるよ。俺が魔王だ、ってな!」
さあ、啖呵を切ってしまったぞ俺。
ここまで言ったからには、無様な姿を晒す訳にはいかないな……!
まさに背水の陣、だ。
「頑張ってください! 主様!」
「ああ、見ていてくれ」
(まあ、それでも過度な期待はしないで欲しいんだがな……!)
「それでは始めますよ……ッ!」
証明の戦いの火蓋が、今切って落とされた。
ついでにブクマもして!




