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新一とカオスとゴッドと競馬場(5)
レースは、少し荒れた。一番人気のナリタブラリアーンは3着だった。
「あぁああ。ナリタブラリアーンがぁぁ」
真琴はうなだれる。
「ちなみにオッズはなんでした?」
新一が聞く。
「オッズはね1.4番だったんだよね。私のジンクスはまだ破られていないけど。ちょっと痛いかなぁ」
「じゃあよかったですね」と新一が真琴を慰める。
「よくはねーぇよ」
真琴は、新一の肩を揺さぶる。
「それよりも、本命の方はどうだったんですか?」とゴッドが言う。
「そうだよ、そうそう。カオス、どうだったの?」
3人はカオスの方に目をやる。カオスは馬券を眺め、口を半開きにしていた。
「え。信じられないです。当たっていますね」
カオスは、ポツリとつぶやいた。




