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前編~旅立ち~

 ちょっと書いとこうと思い立ちました。


 もう、17年くらい前の話になりますか、ぐるりと全国一周駆け足でしました。旅の思い出は脳内のみ、いつか書いてみたいなと思っていたので、ついにこの時が来ましたね。

 新しいペンネームが役立ったよ~(笑)。

 仕事を辞めて、ふらりと旅にでました。

 だいぶ昔の話を、今、書いていますので、思い出補正に誇張(笑)が多分にかかっています。

 話半分ちょっとのぐらいに思っていただけたら幸いです(笑)。




 ヘビーな職場で心がボロボロになった私は、わずか一年で離職することになった。

 最後の日、寮に住む同期のみんなが、部屋でお別れ会を開いてくれた。

 お酒飲んで騒ぎ、その日、五人は朝まで騒いだ。

 この中で年長者は自分、一番先に仕事を辞めるのを心苦しく「ごめん」と謝った。

 私より、大人なみんなは、あたたかくやさしい言葉をおくってくれる。

「お疲れ様です」

「次っ、頑張ってください」

「前向いてください」

「これから、これから」

 思わず涙ぐみそうになる。

「山本さん、旅にでるの?」

「うん、明日からいくよ」

「へえ、どこに?」

「行先は決めてないけど、桜でも追いかけようかなと」

「いいっすね」

 私は、とりあえず、何も考えず一人でぼんやりしたかった。

 ふと、桜を追いかかける北上するというキーワードだけが頭に浮かび、そう答えていた。

 夜明け前、みんなが話し疲れ、ぐっすりと寝ている。私は寝返りをうつ。

 同期の年も性別も違うみんな・・・こういうのが慣れていない私は、不思議な感じと、ひたすらありがたく、申し訳ない気持ちなど複雑に入り混じった感情でいっぱいだった。

 ありがとう。

 その言葉を薄ら闇、虚空の天井に繰り返す。

 夜明けが訪れる。

 旅立ちの時。

 青天の空の下、私はみんなに別れを告げて愛車RVRを北へと走らせた。




 車は関門海峡を越え、本州へ。

 途中、高速を降り、北上する。

 とりあえず日本海側の道をあてもなく進む。

 小さなしなびたパチンコ屋を見つけ、なんとなく入る。

 「CR暴れん坊将軍」を回してみる単発(一回のみの当たり)を引き、出玉は飲まれて店を後にする。

 島根の出雲大社に着いたのは、その日の夜、旅の安全と今後の自分を祈願し、お詣りをすることにした。

 自分の記憶では、かなり夜遅い時間に、誰もいないお宮で参拝した。

 その参拝の帰りに、背後でちゃりんという金属音、怖くなってそそくさと退散した覚えが鮮明に残っている。

 ※さっき調べたが出雲大社は20時まで参拝出来るそう。ちなみにちゃりんと音がしたのは、大きなしめなわに、お金を投げ入れて刺さると願い事が叶うという(これNGらしいですね)のがあり、そのお金が落ちたんだろう。

 その日は、どこぞのコンビニの駐車場で車中泊をした。

 

 結局寝付けず早朝に車を動かし、京都に入り、天橋立を散策する。

 はあはあ。

 ほぼ徹夜づけの朝散歩は体力的にキツイ。

 朝、少しの冷気を感じながら松並木を歩く。ゆっくり見て回ればいいのに、何にせかされているのか、短めの滞在時間で日本海側を北上する。

 その夜、高速のパーキングにて車中泊・・・これまた、寝むれない。

 

 一刻も早く車を走らせたいという、変な強迫観念にとらわれてしまったのだろうか。

 深夜4時過ぎに、かなりヤバめのハイテンションで運転をする。

 車内に流れるBGMは平原綾香の「Jupiter」、前奏からの♪えぶりでぃ~♪で、めっさ気が高ぶる。

 朝焼けの道を走り、ぼちぼち疲れを感じる。

 とある小さなパチ屋が目に入り、来店をする。

 とことこと店内を物色、スロットコーナーで話題の機種を発見する。

「・・・北斗か」

 当時、私はスロットほぼ未経験、しかし北斗が凄くヤベェというのは風の噂でよく知っている。

「よし」

 何を思ったか、「北斗の拳」に着座した。

 レバーオン。

 ビギナーズラックを炸裂させた。

 ボーナス確定!

 しかし、目押し(リールの回転を見ながら7orBar、小役などを揃える事)が出来ない私は、途端に挙動不審のヘルプミー状態。

 店員さんに言っても、目押しはしてもらえず、思い切って近くに座るお兄ちゃんに目押しをお願いした。

 7揃いのあと即座に、揃えてくれた方に、ジュースを買いお礼を言う。

 このボーナスが結構連チャン(連続で当たる)してくれて、当座の旅の費用にゆとりが出来たのである。

(ふふふ、北海道もいけるぞ)

 この時はせいぜい東北までと思っており、漠然とそういうプランが思いたった。

 店を出ると夕暮れ。流石に布団で寝たいと思った私は安くあげる方法を思いついた。


 入室出来る21時まで待つ。

 私待つわ。その時間まで・・・。

 経ったGOっ!

 そこはラブホである。

 素泊まり5千円!安くて施設も充実。

 コンビニ弁当をテーブルの上に置きベッドにダイブ。

 内装は豪華でエロいの見放題・・・全くここはパラダイスやで・・・はぅ虚しい・・・。

 一人身の侘しさは充実のエロケーブルTelevisionが癒してくれる。

 俺の息子と右手が共鳴している。

 ビールを飲んで、夕食、風呂に入って・・・。

 さてと・・・。

 ・・・・・・。

 こてっ。

 寝落ちした。


     たびはつづく

 


 あまり実の無い話でありますが・・・。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 旅の始まり~♡♪ 何かを求めても何も無い時…… 山本大介さんの書く物語には何かがある。 お久しぶりです。 面白い~♡♪
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