トレモロ編 作者からひとこと
森に囲まれた州最果ての町、トレモロ
サウザス事件の捜査しにきたショーンたちは、
なぜか20年以上前に没落した天才建築家・ゴブレッティ一族の調査をする事になる——
盗まれた地下倉庫の『設計図』、名も知らぬ父親の謎、
ショーンは次々に頼まれるクエストを全て達成できるのか!?
【星の魔術大綱】トレモロ編をここまで読んでいただき、ありがとうございました!作者の宝鈴です。サウザス編に続きまして、無事に完成させる事が出来て良かったです。
実はこの話、サウザス編が終わる超直前まで「トレモロに行って事件を追う」というボンヤリとしたビジョンしかなく、かなり焦って悩んでいました。決まっていた事といえば「トレモロは森の町。木工職人として移住したリュカの妹に協力を仰ぐ」という2行で終わる内容です。
——で、ある日、去年の6月頃だったかな? 高熱に浮かされた時、まるで一本の映画を見たかのように、ほぼ全ての登場人物、ストーリー、トリックが脳内に浮かび上がり、フラフラしながら必死で忘れるまえに書き留めました。
ヴィーナス・ワンダーベルも、ロイ・ゴブレッティも、アンナとエミリアも、ゴフ・ロズ警部に、カブジ船長、ライラック夫人——ずっと前から【星の魔術大綱】の世界に住んでいて、そっと耳元で教えてくれたかのようでした。(イシュマシュクルだけは、ウィスマシュカルだったので改名しました。)
前回のサウザス編では、男性キャラ中心の無骨で汗臭いストーリーだったので、トレモロ編では、女性キャラ中心の恋愛要素多めに書けて楽しかったです。ただ、町の騒動に尺を取りすぎてしまい、サウザス事件や組織絡みの話がやや置いてけぼりになってしまったのが反省点でしょうか。次のお話はもう少しシンプルにしていきたいです。
現在の日付は2023年12月。少々巣篭もり期間をいただいて、2024年の年明けに次編スタートしたいなと考えております。また新たなキャラクター、ストーリー、町が待っていますので、ショーンと紅葉の冒険を、引き続きお楽しみいただければ幸いです。
それでは次の物語へ、ギャリバーに乗って!




