ルインと~廃病院で~
長めです
これから人数分からちょっと引いて、こんな感じで進みます
一話につき一人、みたいな
「……こわいの」
クーアは青褪めた顔で俺の胸元にしがみつき、涙目で訴えてくる。……俺も何とかしてやりたいのは山々だが、どうすることも出来ない。クーアが留守番出来れば問題ないのだが、それは酷と言うモノだろう。
「大丈夫ですよ。ご主人様が守ってくれますから」
ルインはクーアとも仲良くなっていたのかクーアの頭を撫でて宥めていた。そのおかげでクーアも少し安心したようだ。
「……でもくーあ、こわいの」
クーアはしかしそう言ってよじよじと俺の身体を登り、俺の首下に抱き着くようにしたかと思うと足を器用に俺の服に引っかけて空間を作るとそのままもぞもぞと俺の服に潜り込んできた。
「……あったかなの」
俺の服の胸元からひょっこりと顔を出す形になったクーアが笑う。それに俺とルインはホッとした。……これなら俺が激しく動いてもクーアが落ちることなく戦えるだろう。だが俺は基本中にシャツを着ないので掴まりにくいかもしれない。
それは兎も角クーアは安心したので探索を開始しようと思う。
俺達が転移したのは廃病院。室内ではなく、病院の屋上だ。
『廃病院脱出ゲームを開始します。敵を倒した数に応じてスコアが加算されます。なお、どちらか片方が倒されてもゲームオーバーとなります』
すると無機質な女性の声が言った。……ふむ。スコアがあるのか。それでランキングを作るのかもしれない。
「……では、行くか」
俺はギギィ、と一人でに開いた中に通じる扉を見て歩き出す。クーアは一人でに開いた扉にビクッと怯えていた。
俺は怯えるクーアの頭を撫でながら廃病院内へ足を踏み入れた。
「……廃病院か。何が出てくると思う?」
俺は扉から中に入りながらルインに尋ねる。
「多分、ゾンビでしょうね」
ルインは頷く。「多分」とは言ったが確信を持っているのだろう。俺もゾンビだと思う。と言うか、屋上から伸びる階段の途中にゾンビがいた。
「……おばけ」
ゾンビの呻き声を聞いてかクーアは涙目で俺を見る。
「……大丈夫だ。あれは幽霊の類いではない」
俺はそう言ってクーアの頭を撫でてやる。
「動く死体ですからね」
だがルインが余計なことを言ったせいで落ち着きそうだったクーアが再び涙目になってしまう。俺はルインに責めるような視線を向けるがルインがどこの吹く風だ。
「……大丈夫だ。ゾンビに対抗する手段は銃と相場が決まっている」
俺もルインも高レベル《銃士》だ。対抗する手段としては問題ない。
「それは確かにそうですね。私の狙撃銃は使えませんが、サブマシンガンもありますし、ゾンビが相手なら問題ないでしょう」
それはルインも思っていたのか、頷く。
「……だからそう怖がるな」
俺は言ってクーアの頭を優しく撫でる。
……階段の途中にゾンビがいるのは珍しいシチュエーションだと思う。目が見えないから音を聞いて動くとも言われているが、このゲームのゾンビは分からない。だがゾンビが階段を駆け下りてくることがあっただろうか? 少なくとも転がって下りてくるか躓いて転ぶかしていたと思う。
……もし音で反応するなら銃を持っている俺達は不利ではないのだろうか。銃声が響いて次々にゾンビが襲いかかってくることになりそうだ。
「……う。りょう、くーあのことまもって」
クーアは少し落ち着いたのか頷いて、ぎゅっと俺に抱き着いてきた。……当たり前だろう。
「……ああ」
俺は頷いてクーアの頭を撫でるのを止め、両手に銃を構える。
「……行くぞ、ルイン。銃声で集まってくるかもしれない。走りながら倒す」
「私、狙撃銃とサブマシンガン二挺持ってるのであんまり速く走れないんですけど」
……そう言えばそうだったな。
「……仕方ない。俺が合わせて走る」
俺は言い最初のゾンビに向かって走っていく。階段を駆ける音が響き、ゾンビがこちらを向いてゆっくり歩いてきた。……かなりリアルは作りになっている。これをフィギュアで再現するのは至難の業だろう。だが弱点は多い。とは言え、一度どこが弱点かを調べておいた方が良いだろう。
そう思って立ち止まり、歩み寄るゾンビの手足を撃ち抜き、倒れたところで腹部に一発。それでも普通にHPが削れないので心臓を撃ち抜く。だが死なない。そして頭を撃ち抜くと、残っていたHPが全て消し飛んだ。……他の固体でも調べた方が良いだろう。サンプルは多い方が情報に正確性が増す。貫通による加算ダメージはほぼないと見て良いだろう。物理攻撃への耐性はかなり高いようで、頭がやられない限り倒せないのかもしれない。HPもそれ以外の部位では減らなかった。
「……頭が弱点と見て良いだろう。足止めには他の部位を攻撃しても良いが、頭以外ではダメージにならないようだ」
俺はルインに調査結果を知らせる。ルインはハンドガンを一挺持っていただけだった。おそらく『暗器』として隠している武器の一つだろう。
「そうですね。それに、音を聞いて動く、と言うのもつけ足した方が良いですね!」
ルインは俺の言葉に頷きつつ屋上の下にある階(五階と書いてあった)のフロアから歩いてきた三体のゾンビの頭を撃ち抜く。
ルインも狙撃に必要不可欠な『射線表示』を持っているので当てるのは簡単だ。だがルインは俺やレヴィのように『精密射撃』を持っていない。それは『精密狙撃』と言う狙撃用のスキルを持っているからだと思われるのだが、『精密射撃』はどの銃でも効果があるので助かっている。俺は拳銃しか使わないが。レヴィは機関銃で発動するとどうしても広範囲に攻撃出来ないのでわざと使わないようにしているらしい。
……つまり『精密射撃』の需要は拳銃のみであると言うことだ。『精密狙撃』が狙撃専用の『精密射撃』スキルであるので、寧ろ下位に当たるのかもしれない。
「……ああ」
俺は頷きつつ五階の階段下にいて銃声を聞き階段を上がろうとしたが失敗して躓き、転んで身動きが取れないゾンビの頭を撃ち抜き倒す。……やはり頭が弱点で問題ないか。
「こう言うの、リビング・デッドって言うんでしたっけ?」
「……ああ。生きる死体だな。他には腐った死体が良いだろう」
俺はルインに答えつつ、新たに来たゾンビを撃つ。
「銃声で次々来ますね。まずはどこに向かいますか?」
ルインは俺に聞きながら、新たに来たゾンビを撃つ。
「……病院だからな。一応全ての部屋を回って下りていく。脱出ゲームなのだから外に出ることを目標にした方が良いだろう」
俺は言って、階段にはもうゾンビがいないのを確認してから銃を構えて角に身を隠し、ソッと廊下を覗く。……ゾンビは五体。だが病室にも何かがいるかもしれない。油断は出来ないな。ゾンビ映画でも突如として現れるゾンビ達、と言うのは典型的だ。
「……油断するな。何が出てくるか分からない」
「はい」
俺はルインに忠告してから飛び出し、そのまま駆けてゾンビ達に突っ込んでいく。素早く五体のゾンビを片づけると、最初の部屋に到着した。……耳を澄ませても何も聞こえない、か。
「……俺が入る。ルインは外で待機していてくれ」
「はい」
俺はルインに待機を命じ、部屋の中に入っていく。……ここはプレートを見る限り、病室の一つのようだが。
「……」
俺は扉をガラリと開いて中に入る。中には死体がボロボロになったベッドの上で寝ていると言う惨い光景があった。……死んでいるか。死体が腐り始めている。だがそれよりも問題は――。
「……」
天井に張りついてこちらを見ている大きな蜘蛛のゾンビだな。
「……【ラッシュ・ショット】」
俺は十連弾を放つ。一挺で五発ずつだ。狙いはもちろん脚。撃ち落してからトドメを刺す。俺の狙い通り、八本の脚を撃ち抜かれたゾンビ蜘蛛は地面に仰向けで落ちる。俺はそこに『ツインバースト』を使って消し飛ばした。……何故こんな場所にモンスターが? しかもゾンビだった。
ベッドで寝ていた四つの死体がゆっくり起き上がり、生気のない顔で辺りを見渡す。……正直あまり怖くないな。起き上がるのは予想していた。だが何故ゾンビになったのかは大体予想出来たな。おそらくモンスターが持ち込んだウイルスによってゾンビになってしまったのだろう。モンスターにもゾンビと言うヤツがいる。と言うかゾンビがモンスターなのだから、原因はこの病院を襲ったモンスター達が持っていたウイルス、と言う予想が一番可能性が高いだろう。
「……終わったぞ」
俺は三体のゾンビを素早く片づけて部屋を出る。少し漁ったが特に良いアイテムはなかった。
「あはははははっ!」
扉を開けるとそこはまさに地獄だった。
何十体ものゾンビ達が蠢いている。だがそれを両手に持ったサブマシンガンでズタズタにして楽しそうに笑うメイド服の少女がいる。サブマシンガンでは腹部を狙い、倒れたところで頭に銃弾を当てると言う荒技を使って倒している。死体の群れを倒しながら、実に楽しそうな笑みを浮かべている。……正直に言って、怖い。だから俺はルインを加入させたくなかったのだが。クーアも怯え切ってふるふる震えている。
「……失礼した」
俺はゾンビの群れの掃討が終わってから言って、ガラリと扉を閉めた。
「……はっ! ち、違うんです! 違うんですよ!」
扉の向こうからルインの慌てたような声が聞こえた。
「……何が違うと言うのだ? 俺は最初からお前の本性を知っているぞ、S」
俺は言って怯えるクーアの頭をよしよしと撫でてやる。
「違うんですよ、違うんですってば!」
何が違うのかは分からないが、ルインの本性については俺も以前から知っていることだったので、仕方なく扉を開けてルインを見据える。……正面から見据えたのはこれが初めてではないだろうか。
「……では、行くか」
「…………はい」
ルインは俺に何も言われなかったことに安堵と落ち込みを見せてションボリしながら俺の後に続いた。
その後もたまに中ボスらしきモンスターゾンビが部屋に出てきた。その度に廊下では大量のゾンビが出現した。必然的に一対多数が得意なルインが外に、一対一が得意な俺が部屋の中を担当することになった。何もない部屋もあった。ゾンビだけがいる部屋もあった。
だが分担が出来る俺達のペアは途中で他のペアに遭遇し、遭遇戦が始まっても簡単に乗り越えることが出来た。そんなことが二回あってから、俺達はようやく鍵を見つけて正面玄関から廃病院を抜け出すことが出来た。
「オォ……」
だがただで出られる訳がない。病院の出口直前、と言う場所で敵が地面から這い出てきた。敵は巨大なゾンビ。いや巨人系モンスターのゾンビだろうか。どちらにしろ巨大なゾンビだと言うことに変わりはない。
「……ルイン。お前は急いで屋上に戻れ」
「分かりました」
俺が言うとルインは疑問もなく病院内に戻っていく。……ルインが真価を発揮出来るのは狙撃だ。サブマシンガンは通常のゾンビ相手なら有効だが、巨大なゾンビには効果が薄いだろう。こいつの足止めには俺の『ツインバースト』が効果的だ。ボスフィールドは指定された範囲があるのだが、ルインが無事病院内に入ったことを見るにフィールドは廃病院の敷地内全てだろう。
俺はルインが屋上に到達するまで時間を稼げば良いだけだ。
「……クーア。しっかり掴まっていろ」
俺が言うとクーアの抱き着きが一層強くなった。俺はそれを確認してから呻き声を上げて突っ込んでくる巨大ゾンビの拳をかわす。……動きは遅いか。普通のゾンビよりは速いのかもしれないが、俺にとっては蝸牛と蛞蝓程度の違いでしかない。
関節がおかしいのは兎も角モーションが大きく『見切り』を持っている俺の敵ではない。
そう思って俺は、二挺の銃でチマチマ攻撃しながら巨大ゾンビの攻撃をかわし続けていた。……流石に俺では頭を狙えないからな。『ツインバースト』は近接スキルだ。『変幻弾丸』ではあまり効果がないだろう。頭を消し飛ばすくらいでなければ。
遠くから【ソード・ブレット】や【ランス・ブレット】で攻撃していく。身体にドスドスと武器が刺さっていくものの、巨大ゾンビは関係ないとばかりに俺に攻撃を続ける。……痛覚がなく怯むこともない。厄介ではあるな。ダメージが通るのは頭部しかない訳だからな。
「……っ」
俺は懐に飛び込んで右脚に二挺の銃口を突きつけ、『ツインバースト』を放ち消し飛ばして転ばせる。痛覚はないが再生はしない。体勢を崩させるのは簡単だ。俺はルインに頭を残しておくため四肢を全て『ツインバースト』で消し飛ばしておく。
ジタバタするが巨大ゾンビは動けない。当たり前だ。四肢がない状態で動けるのは生まれた時からそう言う姿で過ごしてきた人達だけだ。お前のような腐った死体が出来て良いことではない。あれは苦労の末に編み出したモノなのだ。それを分からないヤツが「何か動いてるw」とか言ってバカにするのは人権損害であると言える。
四肢を失くしてジタバタする巨大ゾンビはせせら笑っても問題ないが。
そこに、一本の赤い線が巨大ゾンビの頭部に向けられているのが俺の視界で映し出された。
「【レーザー・ブラスト】!」
ルインの声が屋上から聞こえ、新オリジナルスキル『ブラスト・ショット』のアビリティを使う。……第二回イベントが始まる前に俺が懸命に考えてメンバーにプレゼントした。
……一人一つのオリジナルスキルを考えるのは苦労したのだが、満足してくれたようで良かった。九人分のオリジナルスキルを考えるのはかなり厳しい。クーアにも付き合わせてしまったので申し訳ない。
赤い射線を上書きするように放たれた一筋の細い紫電を纏った青黒い光線が巨大ゾンビの頭部を貫き、爆発する。……HPが一瞬で消し飛び、俺達の勝利となった。
イベントボスのレベルはペアのレベル平均より5つ高い設定になっている。第二回イベントが高レベルプレイヤーのより早いレベルアップを手伝うと言う意味を持ち合わせているためだ。初心者プレイヤーでも前回と違って同じ5のレベル差で戦うのでレベル上げが非常にやりやすくなっている。その分前回と違って一気にいくつも上がると言う訳ではないが、安全に参加出来ると言う点では通常の敵が1から3のレベル差で出てくるので前回のイベントよりはやりやすいだろう。
「やりましたね」
俺はルインが屋上から出口付近まで戻ってくるのを待っていた。二人揃って脱出する、と言うルールがあって二人一緒に出なければならないからだ。
「……ああ。後はあの宝箱を開けるだけだな」
俺は頷き、出口の前に現れていた二つの宝箱を見る。……片方はスキルの書で、もう片方はアイテムだ。
「……ルイン、どちらが良い?」
今回はクーアの分のアイテムがないようなので、ルインに先を譲る。俺は正直どちらでも有り難い。スキルは俺が所持していないモノで、アイテムはそこそこ使える。
「では私はアイテムの方で」
ルインは右の宝箱を開けて入っていたアイテム――医者のリストバンドを貰う。医者のリストバンドは医者のように器用さが上がるアイテムで、生産スキルを取得していることが加入条件である《ラグナスフィア》のメンバーにとって欲しいアイテムではある。
俺は残った『跳躍』のスキルの書を貰う。『跳躍』はジャンプする高さや壁ジャンプに補正のあるスキルだ。前線の零距離で戦う俺にとってはかなり有能なスキルであると思われる。しかし動かない狙撃を得意とするルインには必要のないスキルだろう。
「……では行こうか」
出口から二人揃って脱出すると身体に浮遊感が訪れ、最初の街で俺達が入っていった転移ゲートの前に転移した。
《ラグナスフィア》はペアをじゃんけんで決めて一人ずつ回していくので一旦ギルドホームに行かなければならない。それは構わないのだが。
「クーアちゃん」
「……っ」
ルインが微笑んでクーアに話しかけても、クーアはふるふると首を振ってルインの方を向こうともせず俺にしがみついてくる有様だった。
「ど、どうしましょう」
ルインもクーアの怖がり様に困惑しているようで、最後には俺に助けを求めてきた。……俺に聞かれてもな。
「……くーあ、るいんこわい」
この様子ではしばらく避けられるのは避けられないだろう。
「……一つだけ方法がある」
俺はその方法をルインに耳打ちした。クーアに聞かれないようにするためだ。その方法は簡単、クーアにプレゼントを作ってやることだ。
「……分かりました。手伝ってくれますか?」
「……ああ」
《ラグナスフィア》は俺がギルドマスターのためクーアを中心に回っているようなモノだったからな、クーアと仲の悪いメンバーがいると困る。仲直りに手を貸すのは吝かではない。
と言うことで、ギルドホームに戻ってすぐにクーアを寝かせる。戻ってきていたメンバーはいない。ミニボアクッションと羽毛クッションを与えて頭を撫でてやれば怯えて心が休まる時がなかったクーアはすぐに眠ってしまう。
それから俺とルインは他のメンバーが戻ってくるまでクーアのために服を作ってやっていた。……その間、ルインが主導するために俺は別のモノを作っていたが。
「……クーア」
俺はメンバー全員が揃ってから眠っているクーアを揺らして起こす。
「……う」
クーアは目を擦って起き上がり、ミニボアクッションの上に顎を載せるようにして座る。
「クーアちゃん、これ欲しい?」
ルインはどう言い出そうか迷っていたようだが、クーアに作った服を見せて注意を引く。
「……」
クーアは警戒したようにビクッとなって服をジッと見つめていたが、小さく頷いた。
「じゃあこれあげるから、仲直りしよ?」
ルインは言って服をクーアに差し出す。クーアはビクビクしながらルインを見ていたが戸惑うように俺の顔を見てから、こくんと頷いて服を受け取った。
受け取った服をクーアは俺の後ろに隠れて着替える。一応お披露目と着替えの恥じらいは持ち合わせているようだ。決して俺の前では着替えようとしないからな。
「……うさぎさんは~?」
クーアはちょこちょこと器用に後ろを向いたまま机に上ると球のような白いフワフワの尻尾がついた尻をフリフリと振って言う。
「……くーあでしたー!」
そしてくるっと振り向いて正面からの姿を「お披露目」する。俺が作成したモコモコパジャマと同じ全身を覆う白いフワフワ素材の服だが尻辺りに白くフワフワで丸い尻尾があり頭には長い耳がついている。つまり、兎パジャマと言う訳だ。
……俺が提案したとは言え実物にしたのはルインの実力だ。想像以上に可愛い作りになっている。完成度は高いぞ。
「……では、次のペアを決めるとしようか」
クーアの可愛さにメンバー全員がほのぼのとした空気を醸し出す中俺が言うと、急に殺伐とした空気を纏い始めた。……何故かは分からないが、じゃんけんの結果、俺はセルフィと組むことになった。




