触手は女王陛下を愛したい【完結】
作品タイトル:触手は女王陛下を愛したい
作者:四十万 森生さん
相手にしてはいけない奴らは世の中に存在する。
自由を標榜してフォロワー増やしに余念がない人物。
本来標榜とは善行をほめたたえてそれを記すこと及びその札である。主義主張をはっきりと掲げ示すことでもある。
にしては最近の輩はクソ怪しい。
むしろ標榜と聞いたら怪しい人とみてしまう。何故だ。
さて、今回既婚中高年に純愛を説く若者は最高に美形で普通は怪しいとみる要素はない。
性格も良い。裏もないようだ。しかし素性が解らない。
だってそりゃそうだ。
深き海の其処より現れた触手が化けた姿だから。
配偶者が亡くなったら若い姿のままでまた現れてかつての純愛を説かれても普通に怪しい!
しかも本人は無自覚である。
曰く、『昔は手加減できなくて』。前に退魔忍とか殺っていませんよね?
かの魔物よりもっとおぞましい類のモノは愛を知ってまともになった。常識が解るとは言っていない。
しかも真摯であり、王の器にふさわしい男子である。政略結婚以前にいい男だ。正体が触手でなければ。老いや若さ。貧富に容姿。我々は実に目の前のくだらないものにとらわれすぎる。
本当にだいじなものは目に見えない(※『星の王子さま』)という。見た目に囚われぬもの。それは愛。
今こそ愛をとりもどせ。
ごめん。やっぱそいつ薔薇(※暗喩)より危険だ逃げろ逃げてお願い?!
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既婚中高年に若者の純愛。独身になってからかつての若者が迎えに来る。良き。しかし彼は触手だったのです。
投稿日:2020年11月25日 08時20分
若く雄々しく美しい女王様は海にて触手の化け物に襲われた。今まで被害報告がないということはつまり絶対被害者全滅フラグどこぞの古き神の如く超危険天災的存在である。けして後ろを振り返ってはならない。その前に逃げなさい。
彼女は逃げず敵わないまでも剣をとり立ち向かう。そして意識を失ったとき目の前に神秘的なイケメンがいた。
『結婚してください』
夫も娘といると告げ、帰りたいと告げるとその存在はこちらの意思を尊重する振る舞いを見せた。その存在にとっても稀有な行動だった。
時が過ぎ、夫に先立たれ老いた彼女を前に変わらぬ青年の姿で現れる彼。
老いても結ばれずとも変わらぬ愛を。ソレはまさしく純愛に目覚めていた。
この物語は独身中高年に一目惚れした若者が相手の大事なものを尊重し、彼女が独り身になるまで純愛を捧げた異類婚姻譚である。多分。
運営さんを敵に回さない触手の話はどうですか。
作品タイトル:触手は女王陛下を愛したい
作者:四十万 森生
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