【若返り薬を使ってあなたを手に入れたい】 ~その強い想いは、周りをも巻き込み苦悩させる。後悔し、嘆こうとも、もう遅い。若返りは止まらない~【完結】
作品タイトル:【若返り薬を使ってあなたを手に入れたい】 ~その強い想いは、周りをも巻き込み苦悩させる。後悔し、嘆こうとも、もう遅い。若返りは止まらない~
作者:二重人格 さん
極めて私事なのだが、中年男性である筆者が『若い娘と年寄りの娘どっちがいい』と誰かに聞かれたらおそらく『若い方がいい』というだろう。
若い方がきれいだし。ずっと一緒にいられる。
果たしてそうだろうか。考えてみる。
突き詰めてみると筆者鴉野は『子供が好き』ではあるが、若い娘が好きというには少々問題がある。可能なら自分の子供は欲しいが、そのためにリスクが低い若い娘と考えている節がある。そんなしょうもないことの為に他人を巻き込めない。子供が好きなら甥でも姪でも問題はない。
出産とか余計なことを考えず、相手だけを見るならおそらく共に老いていける同年代を選ぶだろう。
では若返り薬を手に入れたら?
おそらく、そのような薬を得るよりもっと若いうちに会っていたらよかったなと考えるだろう。
別に若返ったところで二人が過ごした時間そのものは変わらない。それまでに二人が遭遇した苦しみも悲しみもお互いが存在しないうえでの喜びもきっと変わらずその時自分はいなかっただけと再認識してしまうだけであろう。
若返ったり歳を取ったり往ったり来たりでせわしないだけだ。
しかしそのような薬があったら。
そして若返りが止まらなかったり老化が止まらなかったら。
筆者はその人と共に歩む時間を愛せるか。
小説は所詮でたらめだ。だからこそあなたに私に『ありえない』を喉元に突き付けてくれるのだ。この物語はあなたの高潔さも醜さも出鱈目なくらいに露呈させてくれるだろう。
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人生は不可逆だから物語は可逆できるのかもしれない
投稿日:2020年11月23日 14時04分
改稿日:2020年11月23日 14時25分
若々しいおばに好意を抱く青年。
若い子への恋を諦めかけた女性。
何かを掴みかけて思い止まる人。
血の繋がりは直接ない甥といえ母代わりに育ててきた青年の愛に戸惑う女性は図らずして若返りの薬を口にしてしまう。
刻々と進む若返りによる消滅に怯えるか、大事な人と共に歩むために老化を選ぶか。
そんな選択肢があるならどうしますか。
願わくば愛する人が子供になって消えても年老いて去ってもあなただけは最後までそばで手を握っていてください。
ぜひその顛末を見守りください。去っていく人たちのために。
作品タイトル:【若返り薬を使ってあなたを手に入れたい】 ~その強い想いは、周りをも巻き込み苦悩させる。後悔し、嘆こうとも、もう遅い。若返りは止まらない~
作者:二重人格
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