七人の裸の王様【短編】
七人の裸の王様
作者:牛髑髏タウンさん
Twitterでこんな意見を聞いた。
裸の王様カッコよくね。自分は馬鹿に見えない服が見えなくても余の臣民には愚か者はいないって信じたんだぜ。
うん。確かにカッコイイ。そして愚かだ。
民主主義の欠点は結局独裁者がいることと暴走した民が無茶苦茶やらかすことであるが、良心的支配者をあえてやる奴はたぶん最高にカッコよくてはた目から見て愚かな奴なんだろう。
愛すべき七人の王者たちにあなたは真の衣服を見る。それは曇りなき心の目の持ち主にしか見えない。いや尊敬という曇りがあるから見える真実なのかもしれない。是非一読を。
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その王は黄金の服をまとい民衆と共に立つ
投稿日:2017年10月14日 15時19分 編集
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その服は脆かった。
その服は質素に過ぎた。
その服は身を飾るにはあまりにも貧しく。
その服は王を名乗るにはあまりにも醜い服だった。
だが、その服はだれが見ても美しかった。
その服は古今東西いかなる衣類や鎧より輝き、何より強く固く。その服は黄金に輝きそれでいて気品に満ち、皆が喜んで王の後を追った。
王よ! 王よ! 王よ!
王の威光は伝説となり服だけが残った。
この物語にて描かれるのは愚かなる王たち。
愚直にして堅実、蒙昧を悟り再起を誓い、周囲に支えられ、愚者をあざ笑い、愛され愛し、罪人にすら愛され、己の臣民に愚者はいないと信じて前に進む。
王よ王よ王よ。
皆の命運をあえて背負って立つアナタは愚か者だ。
王よ王よ王よ。
我らの輝きはあなたと共に。
あなたは今日、王様の服を見る。
是非ご一読ください。
作品タイトル:七人の裸の王様
作者:牛髑髏タウン
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