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ウィザードリィ日記
著者 矢野 徹
発売日:
2016年02月25日
商品形態:
電子書籍
SF界の長老・矢野徹が還暦を過ぎて始めたパソコン・ゲーム。80年代PC界の熱い息吹を改めて感じる、今こそ読み返したい痛快エッセイ!
還暦もとうに過ぎたある日、それは突然やってきた。「それ」とは泣く子も黙るパソコンである。以来、パソコン用ゲーム「ウィザードリィ」にのめりこみ、ディスプレイの前に毎日10時間座って3カ月。ついに大魔法使いワードナーをやっつけた! だが、本当の冒険はその時から始まったのだ――! ゲームはもちろん、ワープロ・ソフト、様々なハードウェア、さらにはコンピュータ業界の内幕まで、「秒進分歩」のパソコン世界を自由自在に飛びまわる。パソコン嫌いもたちどころに治り、パソコン好きは胸がすく、痛快エッセイ。1987年、NECの88の購入からはじまるパソコン生活がユーモラスに綴られ、当時の息吹がリアルに感じられる、今、改めて読みたいパソコン・アドベンチャー!(KADOKAWA公式参照)
https://www.kadokawa.co.jp/product/301503001470/
この本との出会いは高校時代に図書室にあった古い本である。なので本記事はかなり記憶に頼ったものとなっていることをご了承の程宜しくお願いします。
戦前生まれの翻訳家兼作家がボケ防止と称して当時珍しかったパソコンをはじめ、そのついでにゲーム『ウィザードリィ』に手を出してしまったというアクティブに過ぎるエッセイである。
この時代のウィザードリィどころかパソコンゲームってコマンドすらあったか怪しいのだが(魔法も呪文名を文字入力)、作者はウィザードリィが超面白いという一点によりまだ変換とかガバガバだった頃のパソコンをガンガン習得していく。恐ろしい適応能力だが楽しいというのはかくも恐ろしいものか。この時代のパソコンは今より格段に難しい上性能も良くない。なんせマウスとかなかったはずだしいちいちコマンドをいれてプログラムしてという代物だったはずだ。
自作小説のゲームに詰まってファンの少年に攻略法を聞き、まだ買ってもいないゲームのパーティ構成に心を逸らせ、数か月でワードナを打倒しそれでも冒険は終わらない。パソコンを習得し妄想を遊び、現実の仕事と思い出が交差して戦前の友人恋人憧れの人と心は通う。
エッセイなのか。三十年の時を待たずして現れたブログ小説なのか。あらゆる意味でジャンル不明のこの作品はSF作品としても権威のある賞をとっちゃっている。幸いにもKADOKAWA系列の作品なのでクロちゃんのRPG見聞録などと共に全てKindleで読むことが可能だ。
三十年前の最新技術に触れてときめく還暦青年。
願わくばあなたもそんな元気なお爺ちゃんおばあちゃんになってほしい。




