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なんだかんだ楽しいお買い物から戻ると。


「おかえりマリィ」


「おう、帰ったか」


玄関で嫌そうな顔をしたガンツさん。

それからあからさまな騎士服を着た兵士さんに出迎えられた。絶対にお貴族様だ。


「あー、マリィこちらは来月の作戦の実行隊長を務められるディル・ドロワ様だ。ドロワ様、こちらが当ギルドの空間師のマリーロズです」


「お初にお目にかかる。王国近衛隊所属ディル・ドロワと申します。訪問の伺いは立てたのですが連絡が到着せず不躾な訪問になったことをお許しください」


「えっと、マリーロズです」


挨拶に来たのかな。訪問の伺いとやらの内容がわからず助けを求めてガンツさんを見るとさっとエレーヌさんが横に来てくれた。


「ドロワ様は来月宿泊予定の設備の確認と、もし食材などを詰め込む倉庫などが出来てたら一度王城に物資を取りに来て欲しいそうだ」


王城に物資を取りに来て欲しい

王城に


王城!?


生まれも育ちもこの町育ち、外に出たことのない私にとっては王都なんて異世界だ!

行きたくないのでガンツさんを見るも、ガンツさんは真顔で首を横に振った。


うわああああダメか!


「もちろんマリーロズ嬢がご多忙な身なのは重々承知しています。ですので『転移設備』ではなく城の優秀な転送師を用意しましたので移動は一瞬ですみます」


ドロワ様がそう言うと彼の背後で別の兵士さんがぺこりと頭を下げた。と言うかよく見ると中には数人の兵士さんがいる。兵服もさることながら全員姿勢が違うのでわかりやすい。


「わかりました」


「あの!発言を許して欲しいです」


私が返事をした瞬間、ダーツが声をあげた。


「許します」


「私はダーツと申します。来月の作戦では姉とともに物資の管理などをしますので搬入の確認をさせて頂きたいのですが」


あ、相手は多分お貴族様だよ!?

ぶっ込んだ発言をするダーツにオロオロするも、ダーツは箱を置くと私の横に来てしっかりと私の手を握った。

強い力で握られた手からは絶対に離すもんかという意思が感じられた。


「なるほど、貴方が素材の買取を担当予定のダーツですか。でしたら構いません、君も同行をしてください」

「あとは俺とそこに居るエレーヌとポールも護衛で頼む。全部で五人な」


しれっと追加してきたガンツさんをじっと、じっとドロワ様は見る。ガンツさんが増員するとドロワ様は嫌そうな顔をしたが、後ろにいる転送師さんと頷き合った。


「ではそちらの六名と、私とシュバで参りましょう。お前たちは少し待ってろ」


ドロワさんがそう言うと転送師さんが彼の前…王城に向かうメンバーの中心に立って静かに何かを唱えだした。もしかしなくても転送魔法だろう。


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