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8


七本かーと思っていると、エレーヌさんは何故かダーツを呼んだ。

え、支払うの私だよと戸惑っていると…


「姉ちゃん俺が手を出すからそれっぽくお金出して」


と小さな声で囁いてから、店主のもとへダーツが行った。

これは、庇われている。私がお金を持っているとわからないようにしてくれてるんだ。

…だけど、このままじゃ私の代わりにダーツが危ないじゃないか。弟に守られるなんて全力で嫌だけれど、今この場でしゃしゃり出たらせっかくのダーツとエレーヌさんの気遣いが無駄になるから。

ぐっと堪えてダーツの動きに合わせて、じゃらじゃらと空間から白金貨を出した。


「驚いた!兄ちゃんもしかして噂の空間師かい?」


「まさか、そんな重要人物がこんなところにいるわけないじゃない。大金と高級ポーションを買うからギルドに借りたのよ、マジックバッグを」


「つーと兄ちゃんまさか持ってるのか!?時間経過無効のマジックバッグを!!」


「仕事の一環でお預かりしています」


ダーツはニコニコと笑うと欠損ポーションと、さらにレオが買った瓶や素材も空間にしまうそぶりを見せたので…動きに合わせてさっと収納をする。


「いいよなあ、時間無効バッグ。俺も欠損ポーション保管して、高く売りてえなあ」


そんな軽口を叩く店主に挨拶をして、みんなで錬金屋をあとにした。




前を歩くダーツの背中を、グーで殴る。

力の入ってないそれを受けて、ダーツは振り向いてから困ったように笑った。


「姉ちゃんをわざわざ晒す必要は無いから」


「わかってるけど、私は守りたいの」


「俺たちも姉ちゃんを守りたいの」


「姉ちゃんちっちゃくて可愛いからねー」


可愛い可愛い弟達。でもこの中で一番下のレオまで私の背に追いつくくらい大きくなったし、頼もしくなった。


嬉しいけど、守られて情けなくって。


ふっと笑って、空間から空瓶の入った箱を三箱ほど取り出して地面に置く。


「レオ、自分で持って帰りなさい」


「ああ!うそうそ!姉ちゃんごめんよー!」


ぷいっと前を向いてスタスタ歩くと、慌ててパタパタと追いかけてくるレオ。

そんな私たちを見て、笑ったネロとダーツとポールさんが瓶の入った箱を抱き抱えた。



なお、レオは私が荷物を預からないと言う覚悟を見るとしょんぼりしてポールさんが持つ箱を持とうとしたが子供だからと断られて居た堪れなさそうに歩くことになった。



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