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造血ポーションとやらも
カウンターの後ろにあった。
でもそうだな。危険な迷宮と隣り合わせだし……欲しいな。
私が使うかもしれないしトールさんたちが使うかもしれない。この時期以外には出回らない。それはとても魅力的で…。
「ちなみにお値段はどれくらいですか」
「欠損と造血のふたつで500万ってとこね。マリィのご予算はどれくらいなの?」
今の時期しか買えない。是非とも買っておきたい逸品。そんなもの買えるだけ買いたいに決まってる!
「よんおもごっ」
全貯金額を提示しようとするとダーツに後ろから口を塞がれて、ネロに頭を叩かれた。
目の前ではエレーヌさんが引きつった笑みを浮かべている。
「姉ちゃん、聞こえてたけど何本買う気なの…」
「え、いちねんぶもごっ」
再びダーツに口を塞がれる。
「もう姉ちゃんは黙ってて……」
「そうね、マリィは喋らない方がいいわ。とりあえず最大10本くらい交渉してくるわ。と言っても、今の時期でもその量は厳しいかもしれないけど」
「すみませんお願いしますエレーヌさん」
「良いのよ、うちも欲しいけどうちじゃ劣化しちゃうから。マリィに必要な時に売ってもらいたいもの。頑張って値切ってくるから、うちで欲しい時に売ってちょうだい、良いかしらマリィ?」
それくらいならお易い御用ですとサムズアップを決めると、エレーヌさんは先程のダーツのように狩人の顔をして店主とレオの元へ行った。
「姉ちゃん、勘弁してよ。大金持ちなのは知ってたけど具体的な数字なんて言ったら馬鹿なことするやつが出てくるんだからさあ…」
「ごめんごめん」
重いため息をついて、後ろから項垂れて私の肩に額を当てるダーツ。
大きく、頼もしくなったなあ。
そう思って頭を撫でてやると、もう一回大きなため息が聞こえた。なんでだ。
「そいつぁマジっすか!?」
「ええ。今度29階に挑戦するから念の為に、何本か買っておこうと思ってね。何本くらい仕入れられるかしら?」
「うーんうちだけだと2本で…時間かかって良いなら7本くらいか…?」
「その時間って、どれくらいなのかしら」
「1ヶ月…いや2ヶ月ですかな。素材依頼をしてから、になる…いやそれだとルコの花が劣化…うーん…うちで用意できるのは2本が限界だな。でも商人ギルドを通じて別の店から在庫を注文すれば一ヶ月後に5本はいけるかと」
「そう。じゃあ一ヶ月後に戻った時までに用意して頂戴。それ以降になると迷宮に篭ってるから買い取れないから注意してね」
「了解!さすがに額が額なんで前金として5本分の半金と2本の代金、2250万になっちまうが平気か?」
「ええ…ダーツ、お願いしてもいいかしら」




