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「姉ちゃんこれ買って」


真っ青な顔なのに嬉しそうに嬉しそうにそう言ったレオが差し出してきたのは中級ポーションだった。


「もう中級作れるようになったの!?」


「まだ成功率は悪いけど。でも初めて出来た!」


へへへと笑うレオをぎゅっと抱きしめてから、素直にお金とポーションを交換する。


「良いわ。でも顔色がだいぶ悪いから今日はもうやめときなさいね」


「うん、わかった」


先月から迷宮で働き出したレオは、仕事の傍ら先月の給料で買い込んだ素材で破棄ポーションを作り続けていた。間違えた下級ポーションを作って、失敗作の破棄ポーションを量産していた。


破棄ポーションは全てギルドで素材代程度の値段で引き取って貰える。レオが作ったぶんは迷宮宿では代表でマイクさんが買い取って、私含め弟妹が死ぬ気で消費している。


捨てるのも許可されているが、純粋に勿体ないお化けのせいでみんな体調を崩すギリギリまで飲んで魔法を使っている。


明らかな破棄ポーションの作られすぎ。

それによる兄姉の痩せ我慢の無理を見たレオの、錬金術へのやる気は鬼気迫り…結果、成功率がレベルの割に高いとマイクさんは褒めていた。


それでも中級ポーションを作るにはだいぶ早かったはずだが。


買い取った見事な中級ポーションを見て、思わず微笑む。

ちなみに破棄以外のポーションもギルドで買い取って貰えるが何故かレオは私に買い取って貰いたいらしい。


まあ、かなり使うしどの道私はギルドからいつも買い取っているから置き場も劣化も気にしなくて良いので素直に買い取っている。


「あ、姉ちゃん。それレオのポーション?」


「うん。もう中級作れるんだって。凄いよねえ」


ポーションを見ているとレオの双子の弟のリオが洗濯用のシーツを持ってこっちへ来た。


頑張っているのはレオだけじゃない。

リオも破棄ポーションを大量に飲んでMPと結界魔法を強めている。

特に結界持続時間は私と同じでMPに依存するらしく、MPを伸ばすことには余念はない。

破棄ポーションだけじゃなく昔の私と同じで材料の薬草まで食べているのをよく見かける。


「いや…あいつの成功率めちゃくちゃ低いよ?それ作るまで20本は破棄ポーション作ってたけど…」


「え、材料費……」


「当たり前だけど大赤字だよ。でも錬成出来るようになったんだから一本位は作ってみたいって張り切ってたよ」


どうやらこのポーションは記念すべき一本目で、凄まじい原価率の一品のようだ。

リオの密告を笑って聞きながら、これはそう簡単に飲めないなと私物空間に突っ込んだ。



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