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アイズさんはこめかみがぴくぴくして殺気を放っていた。一般人にはその殺気はちょっときつい。


「んなもん言い訳だろ。国が魔物の素材を狩りに来る、そんだけだろ。どうせ冒険者は入んな、でもマリィは貸せっていうんだろ?」


「その通りだ。安全地帯要員兼荷物持ちとしてマリーロズに調査隊に加わるように指名が入ってる」


わたし!?

えっと…つまり今までは冒険者相手に宿を経営していたが一か月だけ兵士を相手に経営するってことなのか…?

開店直後からエントリーしてくれてるのに、まだ行けてない冒険者がいっぱいいるのに?割り込み?

…正直、気分は確かに良くない。


「しかも最悪なことに王命だ」


「ガンツさん、国には後ろ盾になってもらってる代わりにマジックバッグを販売しているはずですが。そういう割り込みのような無茶ぶりは止められないんですか」


「調べてみたがこの件には大物貴族がいくつも噛んでやがる。単純に止めきれなかったみてえだ」


「使えねぇな」


貴族の暴走を止めきれない後ろ盾…いやでも四か月間止めてただけでもすごいのかな?

正直そこらへんはわからないけれど…ひどく面倒だ。


「まあ二度目は許さねえ。この件に噛んだ貴族んとこのギルドの冒険者は半年間エントリー禁止にする。高位冒険者の移籍も増えるかもなあ…?」


おおう。巻き込まれる冒険者さんは可哀そうだ。でもそんなことをして平気なんだろうかと気になるけど……最近見事な交渉術の手腕を発揮しているギルマスならきっと何とかしてくれるだろう。


「詳細はどんなものですか。まさか冒険者たちでも10万を払って泊まっている宿に無料で泊めろとか言ってませんよね?」


「言ってたぜ、最初はな。とりあえずこれが話を詰めている現在の状態だ」



そういってガンツさんが差し出した紙を、みんなで覗き込む。



迷宮難易度調査企画案


参加予定者

近衛隊(10)

第一軍(20)

第二軍(20)

魔法軍(20)

辺境警備軍(20)

冒険者ギルド(10)


実地期間5/1~6/1


一泊70万x30日=2100万を冒険者ギルドには支払う


野外宿泊備品、食材提供:第一、第二

マジックアイテム提供:近衛

魔法薬提供:魔法軍

予備装備提供:辺境


冒険者ギルドには水と上記の荷物の運搬、安全地帯の確保、要保護対象の護衛を命ずる。


また調理や洗濯などは兵士たちが自ら行うこと



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