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まじか、すごいなと思った時に聞いた新事実。
なんとダーツは『数学』適性と『情報記憶』適性があるらしい。
「…道理でうちの弟は昔から買い物に出るとお釣りを出さずに使い切る子じゃった…」
「姉ちゃん、言葉がおかしいよ」
「あと、うちの弟が買った食材は傷みにくいと評判じゃった…いやなんで、農作業手伝いしてたの!?明らかに商家で重宝するスキルじゃない!」
「……俺、孤児だからさ。手癖が悪いだろうって雇って貰えなくって…」
あははと強がって笑う可愛い弟
そんな弟にどきゅんと胸を射抜かれた。
おのれ商家、と目元を手で覆うと売りに来ていた『ツバサ』の戦士さんもマイクさんも、廊下の向こうに立っていたムサシさんも射抜かれたのか各々目元や胸元などを押さえていた。
「君には買取所の教育をきっちり施しますね」
「空間師ちゃん、ちょっとお菓子言い値で良いからこれで買えるだけ買わせて。んで、それそのままあの坊主にプレゼントでよろしく」
「ダーツ、いっぱい食べて稼いで見返そうね!」
そうして覚醒者ダーツはきょとんとしてから。
嬉しそうににっこりと笑って元気よく「うん!」と頷いた。
恥ずかしながら、私はここに来て初めて弟妹の適性について聞いた。
弟妹曰く、私は常に適性絡みでやさぐれて野草を貪っていたから言いにくかったそうだ。正直すまなかったと思ってる。
ダーツ→『数学』『情報記憶』
リリエラ→『話術』
ネロ→『魔術』『調理』
だった。
「え、知らなかったんですか?」
なんてマイクさんに言われたけど正直初耳で、そして完璧だと思った。
調理師はネロ。接客はリリエラ。ダーツは売店…はまだ高価な品が多くて手が震えるから無理だけど買取所の査定はもう出来るようになっていた。
弟妹凄いなあと思いながら、みんなが手伝い合うおかげで食事作りも洗濯も掃除も余裕で。
私はのほほんと雑貨屋を担当していた。
担当しながら、超特急で空間の拡張をしていた。
王家に納品用のものでも無く
冒険者に販売する用のものでも無く。
凄まじい勢いで埋まりつつある素材空間の拡張をしていた。
素材空間はそこそこ大きなものを準備してあった。マイクさんが大きなものを複数準備した方がいいと、それこそ準備期間の初期に言っていたから。
でも、予測を遥かに上回る蓄積量で実は開店初日から超特急で素材空間の増設と拡張を行っている。拡張しなくてもなんとかなると思うけど念の為だ。
「マリィ、拡張の具合はどうですか?」
「ガンガンやってます」




