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13


二人の喧嘩をぼんやり見ながら、そもそもここは何処なんだ?トールさん達は…とも考えるも不思議と思考は長く続かずに霧散する。


『……私は、もう生きられないの…?』


喧嘩は黒い人の劣勢で終わったようだ。

先程と同じように絶望に染まった涙声を出したと思うと、黒い人が一回り縮んだ。


『そうですね、もう()は宛に出来ない状態です』


『………』


『……ですが、この子が力を貸してくださるそうですよ。自爆により身体を失ったけれどこの子も、死にたくないそうです』


この子。灰色の人の影からとても小さいけれど……目が開けられないほど眩しい小さな塊が出てきた。


その眩しさに思わず目を閉じて、光を遮るように手で影を作るとーーーーーー


座っていた私の足を、小さな手がぺちぺちと叩いた。

そしてふさふさと何か……葉っぱのようなものが足に触れた……知ってる。私はこの感覚を知っている。


小さな身体で、懐いてくれて

嬉しそうに私の肩やフードや帽子に入って


『ーーーーっ!!』


トレントから、私たちを助けようとしてくれた大切な仲間。

結果的に私たちも気絶してしまってピンチになったけれど……『自爆』……この子は、ダンディは私達を助けようと身を張ってくれたのだ。


咄嗟に光の塊を両手で触るも、慣れ親しんできていた根菜の感触はなかった。


光が、私に触れる感触は確かにダンディだったのに

私が光に触れるとふわふわとまるで羊毛の塊のような感触だった。


『……ダンディ』


ふわふわを抱き上げて額を擦り付けると……嬉しそうなダンディの鳴き声が聞こえた気がした。


そして光はそのまま霧散して、黒い塊とひとつになって混ざり合う。


『……さあ、あなたのそれを付与してあげて。今のままじゃあの子達の力は散ってまた消えてしまうわ』


黒い人も助けるつもりだったけれど

そこにダンディが加わったとあれば、助けないはずがない。


『……ちょっと待ってくださいね』


ダンディ達が使うとなれば、大きな空間にしてあげたい。

その場で呪いが詰まった空間を一気に拡張すると……光と黒がぐちゃぐちゃに混ざったそれを優しく撫であげた。


『空間を切り離して付与しますか?*注意 切り離された空間は元に戻せません』


ーーーーーーーー『YES!!』


ダンディ達に、空間をあげた瞬間


光も黒も、周りの闇も勢いよくぐるぐると回り始めたーーーーー。




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