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「まだ行けるか!?」


「ムサシが頑張ってるからまだ二本は飲める」


「まっかせろよー!右肩が死にそうだけど起爆石はまだまだあるぜ」


「ユーリより俺達の方が先に限界が来るかもな」


どうやら俺よりも後衛の方が攻撃に関しては余裕があるみたいだが……と言ってもポーション二本と、右肩が死にそうだという情報的にそちらもさほど余裕は無い。


もってあと一時間ほど。その中でなんとか休憩を取る時間を稼がなければならない。

だが……ちらりと見上げた世界樹の顔はまだまだ無数にある。減った気は全くしない。


……このままじゃジリ貧だ。


ドラゴン殺しの増援も期待はできないだろう。背後から聞こえる爆音がそれを物語っている。


「おい!銀の華少し休め!お前らほど長くは無理だが俺たちが時間を稼ぐ!」


だが、俺たちの想像以上にエルフたちは優秀だったようだ。

背後からカタクロスの声が聞こえたと思ったら俺の横を細身のレイピアを持ったカタクロスが飛び出した。


……レイピアでツタは切れないだろう。

不安を感じつつも、カタクロスの増援に来たエルフの前衛たちと入れ替わるように背後にサッと下がる。


「トール、こっちだ!」


ダーンの声に考えるより早くそちらの方に行くと、ダーンが地面に自身のマジックバッグを設置していた。


「一時間は持たせてくれるらしい。十五分交代な」


「わかった」


今はダーンがバッグを開いているから、ダーンだけバッグの外で座って周囲を警戒しながら休憩を取るらしい。

滑り込むように中に入るとそこには木材などがごちゃごちゃしていたが……先に中に入っていたムサシとユーリが軽食や水を飲みながら懸命に身体を休めていた。


ムサシは右肩に何度も水をかけて冷やし、ユーリは濡らしたタオルを目元に置いている。


俺もその横で剣と盾を捨てるように置いて、腕や足を捲って疲労回復の軟膏を腕や足に塗り込んでいく。


「なんなんだよあいつ。殺った傍から顔が増えてくんだけどー」


「……減ってないと思ったら、そうなのか?」


「ああ。顔に爆石をぶつけたら断末魔を上げて消えるんだけど、直ぐにそこに新しい顔が出来るんだ」


「世界樹の生命力と周囲の呪いの力を使って死ぬ傍からトレントが発生かもな」


パタリ、とその場に横になりながらユーリがぽつりと呟いた。

ツタばかり見ている俺と違って全体を見ていたユーリにはなにかの情報があるようだ。



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