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「トールさん、この子達が基準に達したら私の護衛をすることもあるんですか?」
「ああ。色々と調べた結果、こいつらは護衛団の初期メンバーと同じで信頼できるしな。ダンディも今日護衛に行っただろ?」
「ですね。じゃあレィとスィ、私の護衛になれたら一緒に買い物に行こうか?レィはオシャレなアクセサリーとかが良いかな?スィはどんなのが好き?」
こういう子にはご褒美の目標をあげて、やる気を出させるべきだ。
昨日の反応からレィはリリエラみたいにオシャレが好きそうと判断し、そう誘ってみると二人は分かりやすく嬉しそうに目を輝かせた。
「ますたぁとお買い物……」
「好きな物……」
「ああ、でも……」
キラキラと目を輝かせて、二人のやる気が上がっていくのを確認して……とどめを刺す。
「二人はまだ行けないみたいだから、この作戦が終わったらとりあえずダンディ達一緒に出かけようか?」
ただの目標だけでもやる気は出るけれど
目の前で、自分たちと同じ存在が先にご褒美を確約されれば『私も行きたい!』と思うものだ。
確約と言っても本当に行こうと思っているけども。
「訓練はやく行くわよ!」
「トール遅いぞ」
行く行く〜と喜んでるダンディ達を見た一瞬の間に手元に居た二人がトールさんの元へ飛んでいって、トールさんの手元を引っ張っていた。
子供らしくわかりやすい二人に微笑ましく思いながらこちらを見て笑顔を浮かべたトールさんに軽く手を振る。
ニッキィとか、レィとスィとか
弟妹が増えたみたいで可愛くて良いなあ。
ニコニコ笑いながらみんなのところに近づいた瞬間また訓練空間から『キシャアアアアアア!!』と咆哮が聞こえてまた吹っ飛びかける。
前言撤回。
可愛いだけじゃない頼もしい子達だ。
二日目の夕方にはカースドラゴン討伐隊と、苗木回収班が別れる場所に到着した。
明日の朝、二手に分かれて最後の移動が決行される。
どちらも明日の昼頃には戦闘予定の場所で作戦が展開される予定だ。
レィとスィはみっちり特訓の成果が辛うじて出て、カースドラゴン討伐隊の近くでトレント対策の一面を任されることとなった。
マンドラゴラ達とマタゴル達は宿屋内で待機。苗木回収が始まったらグリーンさんとリオと共に対応にあたる。
唯一ダンディと、ゴースト達はエストラさん達の部下として私たちと共に行動することとなった。
レィとスィは悔しそうにしていたが、ゴースト達はアサシンズの言うことに従順で飛行能力も有効。戦力と言うよりは補助力をかわれて参戦することになったようだ。
「……世界樹対策が凄いことになってますねえ」
「サイズがサイズだからな。通常のトレントの百倍と考えたら状況が読めないんだよな」
百倍のトレント。
鋭利な刃となった葉っぱでの攻撃も一度に百枚飛んでくると思えば確かにそれは脅威だ。




