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「……良かったねマリィ、ボス格に懐かれてるよ」
「野菜軍団の親玉だなあ?ぷっ!」
笑顔で首輪を差し出すリッツさんと、笑いを隠しきれないアイズさんに引きつった笑みを浮かべて
……流れ的にしょうが無いから、ボスドラゴラの……迷ったけれど胴体にベルトのように首輪をつけてMPを首輪に込める。
すると、しゅっと首輪は締まりボスドラゴラは嬉しそうに飛び回り……部下ドラゴラ達に胴上げをされ始めた。ぶっちゃけカゴに収穫された野菜がわさわさしてるようにしか見えない。
「……とりあえず、こいつらは無害なようだな」
「そうですね……」
「こいつらについては後で考えよう。とりあえずマリィの中のアレについても話し合いたいからリッツも訓練所に来てくれるか?」
「わかった。こいつらはどうする?」
「……とりあえず今はここで使っててくれ」
若干疲れた感じのトールさんがそう言うとピタッと胴上げが終わり、ピュッと一同がまた掃除に戻った。
その際一匹のマンドラゴラが牛に葉を啄まれて逃げていたが特に反撃の意思は無いみたいだ。むしろ、葉がごっそりなくなってしょげたマンドラゴラを他のマンドラゴラが慰め始めた。
私同様それを見ていたボスドラゴラはテテテテっと短い足で急いで近づくと……しょげたマンドラゴラの前でんーーーーぱっ!をやった。
すると、しょげたマンドラゴラの葉っぱが再生してしょげドラドラは元気になった。
「……凄い、かっこいい」
え、かっこいいか!?
ポロリとリオから聞こえた言葉にハッとそっちを向くがリオはキラキラした目で本気でそう言っていた。
いや、どう見てもちょこんと手足が着いただけの野菜だけど!?
リオの褒め言葉が聞こえたのか、胸を張って(?)嬉しそうなボスドラゴラは当然の如く私の元へ来て抱っこをせびる。
……いや、君も掃除じゃないのか?
そんなことをちらっと思ったけれどなんだかすごく疲れた私は抗うことなくボスドラゴラを抱き上げた。
「姉ちゃん!姉ちゃん!その子感情豊かなのに顔がないと不便だから顔書いてもいい?」
「……いいよ…もう…好きにして…」
「やった!レオに後で書いてもらおう!レオなら魔法陣とかで絵は得意そうだし!かっこいいの書いてもらおうなー?」
「ふふんふんふん!!」
もうリオのとこの子になりなよ。そんな事を思えるくらいボスドラゴラを気に入ったリオ。
私はどうにでもなれと若干やけくそ気味だったのだけれど
この時のこの提案。
もしも過去に戻れるなら未来の私は全力で阻止しただろう。




