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「今日はここで野営だ。各々、野営の準備に取り掛かれ。マリィは扉を開けといてくれ。そしたら勝手に取るからよ」
「了解!」
テントなどみんなが取り出してあっという間に野営準備が整えられていく。
空間師三人はドラゴン殺しに
結界師と転移師はロベルタに
私は銀の華と一緒に野営の支度をすることになった。
気を遣ってくれたのか私とトールさんとムサシさんで1つのテントだった。始めは自分の空間で寝ると言ったのだけれど問答無用でテントの中に引きずりこまれた形で同衾が決定した。
せめてものお礼で、夜の食事は私が作った。
血抜きをされたオークの肉を厚めにスライスして、フォークでひたすら刺しまくる。
そこに塩とスパイスを振って遠火でじわじわと焼きつつ、消費期限が短い野菜を水と一緒に鍋に入れてシスターお手製の簡易スープの元を入れて強火で野菜と干し肉を煮込んだ。
本当ならば弱火でじっくり煮込みたいところだが、生憎とスープをじっくり煮る時間はない。
ステーキと今朝焼いたばかりの焼きたてのパン。それから野菜スープ。ステーキにはバターとスライスしたニンニクを添えるとふんわりといい匂いが漂った。
「随分と手際がいいし、美味そうだな」
「孤児院では大人数の食事を作ってますしね!家と違って使える食材が多いのでウキウキですよ」
「そうか」
おにくうま…ステーキにかぶりついていると、アイズさんがスパイスとニンニクを分けてくれと言うので快く譲った。
ぱっと見るとアイズさんのパーティは串に刺した肉を焼いたものとパンだけのようだ。
それでも美味しいけどね!スパイスは偉大だ…。
そしてゆっくり眠って、やはり輸送部隊は私の空間に突っ込まれて迎えた2日目。
あっという間に移動をして昼前には予定の18階層に到着した。
そこで今度は道具を使って結界を作る結界魔法師。
「なんで今度は道具を使うんですか?」
「長く張り続けるなら道具を使った方が良いんだよ。寝てる間にMPが切れたりしたら大変だからねえ」
と言われてゾッとした。
寝てる最中に結界が切れるなんてなんて悪夢だ。
どうやら小さな置物のような道具は魔道具で、結界の補助装置らしい。
便利なもんだなーと空間扉を開いたまま装置をじっと見つめる。
その間にもサクサクとテントの設営が進められてかなり大掛かりな拠点が作られた。
そして拠点がある程度完成するとまずドラゴン殺しと銀の華パーティが狩りへと出ていった。




