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sideネロ
「なあ、兄ちゃん…俺たちゃドワーフだ。身長差恋愛にも慣れてるってもんだがな…」
「だがあれはいいのか!?女ドワーフと違って嬢ちゃん上だけじゃなくって横もちっせえだろ!?あんな華奢で入んのか!?」
「入るんじゃないですかね。はい、これどうぞ。茹で芋と同じ芋で作られたお酒です。キノコともぐらのお返しにどうぞ」
良かった。普通に喋れた。レオの前でどもるのは兄としてどうかと思うから結構頑張ったけれどよどみなく喋ってお酒を渡せた。と、思う。
「酒だあああ!」
「おいお前ら酒だあああ!」
急に興奮しだしたドワーフのおじさん達は酒瓶を抱えて走って仲間たちの元へ戻って行った。バーベキュー用の串を黙々とレオと作っているとまた一本焼けたのでそれは手伝ってくれてるレオに渡す。
「……兄ちゃん、俺は毒味じゃないよね?」
「違うよ」
串焼きをじーっと見てぽつりとこぼしたレオに苦笑を浮かべながら返事をする。あ、毒消しポーションの追加も必要だなあ。
「レオ、毒消しポーションまだある?」
「あるよ。作れるから全部使ってもいいよ」
レオは串を片手に腰に付けたショルダーバッグ…レオのマジックバッグから何本ものポーションを出してくれたので、それを受け取って僕のマジックバッグに移す。
「まだ使いそうな気がするからまた作っとくね」
「うん、お願い」
「……ねえ兄ちゃん、これ疲労回復の効果が付いてる」
「あー…キノコの効果を薄めた感じかな?僕の調理スキルでわかるのは完成品の味くらいだからなあ。そういう薬効系の効果は有害効果くらいしか分からないや」
「それもすごいけどね。ねえ兄ちゃん、リオ疲れて戻ってくるだろうからこれリオにあげてもいい?」
「リオの分はキノコ増し増しで作るから、それはレオが食べな」
「よーんーだー?疲れたぁ。何それうまそー」
「ほれ」
話をしているとレオの後ろから頑張ったのだろう、土まみれのリオが現れた。
目ざとくレオが持った串に興味を持つと、リオの分も作るって言ったのにレオは串の先端をリオに向けてリオの餌付けを始めた。
「うめー」
「ネロ兄ちゃんほら毒は入ってないよ!」
「んなっ、俺毒味かよ!?」
「そうだよ?」
にっこり笑って、僕の真似を始めるレオの姿に思わず笑いが込み上げるとリオは頬を膨らませて怒り出した。
あははと笑ってレオとリオの頭を撫でる。
「ほら、みんなで食べるために手伝って。レオとリオは好きな食材で自分の分作っていいから」
「やりぃ!」
「はーい」
ドワーフさんたちの方ではお酒が入ったからか既に賑やかだ。でも僕達も負けないくらい楽しくバーベキューの準備をした。




