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それから雑貨屋ではテントを買うように勧められたが……空間をテント代わりにするため寝袋と毛布、あと鍋や簡易コンロ、薪や着火剤などを買った。
レイドでは食事などはパーティ毎で作るそうだからだ。私は多分トールさんのパーティか輸送部隊に配属されると思うが自分の分は自分で用意すること、他人を当てにするな、という事だ。
そして食材は日持ちのする根菜や干し肉を今日のうちに買って、残りは前日辺りに買うそうだ。
とりあえず一通り買い物を済ませると孤児院に送ってもらった。
「姉ちゃん!!」
「姉ちゃん怪我大丈夫!」
「マリィ、無事だったのね」
帰るなり弟妹が群がり、シスターにも抱きしめられた。
「だ、大丈夫だよ。でもね、シスターに話があるんだ」
「マリィの雇用主より話を預かっています」
トールさんが頭を軽く下げるとシスターは訝しげな顔をしたけれど中にどうぞ、と応接間に通してくれた。
ムサシさんは子供たちと遊んでくれて、その間に私とシスターとトールさんで大規模レイドの話をする。
「というわけで流行病の薬を大量に確保するために国によって大規模レイドの指示が出ました。レイド部隊が組まれるのは明日で、出立は三日後。移動を加味して旅程は20日ほどになる予定です。またギルマスの権限でマリィには身を守る魔法具、専属の護衛がつけられる予定です」
シスターは当然ながら渋い顔をした。
渋い顔をしたけれど、断ることが出来ないのは察したようだ。
「貴方も参加されるんですか?」
「はい。自分のパーティも参加する予定です」
「この子をよろしくお願いします。まだ14歳で身を守る力も無いのにそんなとこに行かせないといけないと思うと不安でたまらないけれど……どうすることも出来ないのは分かりましたので」
「力の限り守らせて貰います」
その日は、シスターと狭いベッドで一緒に寝た。
翌日はレイド部隊の顔合わせに参加し、私は出発までの午前中は各部隊の荷物持ちとしてギルドに詰めて、午後からは自分の必要な物を集めることになった。




