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結論から言うとほかの人はまだ多重空間のスキルを取得していなかったため、現時点では私にしかマジックバッグを作ることは出来なかったようだ、と言う冷や汗もののオチもあったようだ。
スクロール使って、作れないってなったら確かに絶叫だね…
私がこんなになりながらも作ったマジックバッグはちゃんとマジックバッグとしての機能もあり、先程ギルドの上位パーティで緊急レイド(複数のパーティで討伐作戦)を組んで出発したそうだ。
職員が忙しかったのは十数人の人達の食料や、一刻を急ぐために帰還スクロールの準備、ポーションなどの支度を慌ただしくして居たらしい。
「落ち着いたらマリィちゃんにもマジックバッグ制作依頼での報酬が配布されるはずだよ」
「え、付与魔法教えて貰ってお金まで貰えるんですか」
「うん。実際マリィちゃんは空間をひとつ失ったしこんなふうに倒れてるんだから貰っていいと思うよ。ちなみに仕事も有給扱いで給料は出るし、マリィちゃんの代わりは8階の買取所を閉めてランが対応するから問題ないよ」
そうか。そうなのか。安心したらまた眠気がやってきて眠りなさいと言われて眠りに就く。
ギルドの医務室で療養すること二日。
すっかり魔力回路?も治って無事に退室出来ることになった。
また今回の治療費はギルド預かりになるそうで致れり尽くせりだ。やりいと思っているとーーーー再びギルマスに捕獲された。
それもまた深刻な顔で。
「…治ったところ心底悪いと思っているんだが、再びお前にしかできない緊急依頼だ」
「一旦家に帰りたいんですが」
「安心しろ、今度は準備期間があるからよ」
小脇に抱えられて連行される姿に冒険者や
職員から「子供になんてことするんだー」とか「鬼畜ー!」とか文句が聞こえたが、元気の無いギルマスは無視してギルドマスターの部屋に連行した。
「マジックバッグ制作の事情は色々と聞いたな?」
「はい」
「薬の素材は先程帰還スクロールで冒険者たちが持ち帰ってきた。なので今回の依頼に関してはそこで完了となったが…」
「……が…?」
「流行病が思ったよりもやばいペースで広がったようだ。領主だけじゃなくて市民や他の貴族、王族の外戚も患ったようだ」
「うわあ……」
孤児院のみんなは大丈夫だろうか。
ここ数日ギルドから出ていないのでそこら辺全く分からない。




