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番外編 悪い弟妹

ブックマーク3000感謝です(*´▽`人)アリガトウ


「…では、孤児院は閉園し子供達は改めて寮として引き取りましょう。院の子等は初めての生徒ということで色々と授業内容のお試しをさせていただく代わりに寮や学園の護りは整えましょう」


「ええ。こちらの希望を最大限汲んでくださりありがとうございます」


空間師マリーロズの生家であるラクーン孤児院。ここはマリーロズ嬢の一番の弱みとして狙われることが分かりきっていたから薬を頂いてすぐの頃から父が寄子であるラクーン領主を取り込み、さらに孤児院のシスターに話をさせていただいていた。


ギルドに持ち込まれた成長期の子供がMP回復薬を使うと最大値が伸びるという情報。

ある程度この情報の裏が取れたため、ギルドとドロワ公爵家と孤児院の共同で魔法学園を作ることとなったのだ。


内容はMPの最大値をギルドで破棄される失敗ポーションであげて

孤児院を寮として子供たちの成長を見守り

公爵家から派遣した教師から魔法や常識を学ぶというもの。


とても規模の大きな計画だが、実際は今はラクーンで学園を建てられる土地を探している段階なので当面の間は孤児院が寮兼学舎になる。



本来なら何年もかけて行う計画を、とにかく急いで始動させたのはマリーロズ嬢がいない現在彼女の家族を守るためだ。


本来であれば彼女ごと守って差し上げたかったが彼女自身がそれを全く望んでないから仕方がない。

彼女の家族を守ることで恩返しをするまでだ。


「では学園の名前は…」


「あら、少しお待ちくださいね」


会話の途中でシスターは立ち上がると…扉を開いた。そしてバタバタと転がり込んでくる子供たち。


「シスター!孤児院無くなっちゃうの!?」


「ええ、そうよ。これからは孤児院じゃなくてお勉強をする場所になるのよ」


「僕達出ていくの…!?」


「あーーーんーーーたーーーらーーーー!!!」


泣きそうな子供たちをシスターがあやしていると、怒り心頭の若いシスターが現れた。

若いシスターは涙を浮かべる子供たちをぱぱぱっと抱えると頭を下げて辞そうとしたので…手を挙げて止める。


「ちょっと待ってくれないか」


「え…ああ、はい…」


ソファから立ち上がって彼女の前に行き…腰をかがめて抱えられた少年と目線を合わせる。


「君たちに出ていかれては困るな。マリーロズ嬢が戻ってくる前に、君たちには勉強の教え方を学ばせてもらわなければならないから」


「べん…?」


「まな…?」


安心させようと思ったのだけれど、どうやら理解をして頂けなかったようだ。少し考えて内容を噛み砕く。


「…つまりマリーロズ嬢が戻ってきたら、君たちが頭良い!びっくり大作戦だ」


「姉ちゃん、戻ってくるの!?」


「姉ちゃんびっくり?」


そこしか理解して貰えないか。少し残念に思うも、まあそれでいいかと頷くと少年等は嬉しそうに笑った。


「ああ、そうだ。驚かせてやろう」


「じゃあ!ここって新しい名前になるんだよね?」


「む?ああ、そうだが」


「じゃあ姉ちゃんがすぐに戻ってくる名前にしようよ!!」


「む!そんな名前があるのか」


「僕たちに任せて!」



そう言うと少年等は若いシスターの拘束を振り切って立ち去り、若いシスターも頭をペコペコと下げて立ち去って言った。


「どうやら学園の名前は彼らが考えてくれるようですな」


「そうですわね。楽しみですわね」



そんな会談をした数日後。シスターから届いた手紙になるほどと、思わず笑いが込み上げた。



聖なるマリーローズ(セント・マリーローズ)学園』


自分が住んでいた孤児院が、こんな名前になったと知れば彼女は悲鳴をあげて駆けつけて来そうだ。

自信満々な表情を浮かべているであろう彼女の弟妹達を思い出して、承認のサインを綴った。


〜その頃の主人公〜


「ひ、ひよこーーー!」

「可愛い…」

「ぴよぴよだ…」


「やっと産まれたな。マリィ達も可愛がってやってくれよ」


「わかった!」

「ちょ、兄ちゃんずるい俺も餌あげたい」

「あ、ダーツずるいわよ!」

「ふ…えっくしょん!」

「あ!姉ちゃんやめろよひよこがびっくりするだろ!」

「う、うう、ごめぇん…」

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 8話ではローズマリー孤児院といってたような
[一言] 迷宮宿屋をランキングで見かけて読破して他の作品も無いかと作者ページから辿りレベルアップ→スタダ物語と読ませていただきました。 3作ともまだ未完、または続きを書く予定とのことなので今後も楽しみ…
[良い点] 創作ありがとうございます!面白かったし、先が気になります!
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