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『これからよろしく主人!』
「…ええ。では帰還しましょう。ムサシさんはここで休んでいてください。今弟妹達を呼んできます」
「…大丈夫なんだな、マリィちゃん」
「ええ。ロディは信用できます」
そう言い切ると、ムサシさんは壁にズルズルと寄りかかりながら座り込み意識を失った。きっと限界だったのだろう。
即座にロディを伴って迷宮に出て、暑さの中自宅宿屋空間を開くとーーーー玄関には泣きじゃくった弟妹たちが居た。
「姉ちゃん!?無事だった!?」
「ええ、大丈夫だけど時間が無いわ。今すぐ地上に戻るのだけれどこの宿屋は28階に固定しちゃったの。急いで荷物を持ってきて、一刻を争うわ」
心配をかけて申し訳ないけれど……早くみんなを地上の治癒院に連れていきたい。
その一心でそう言えば、ネロは即座に涙を袖で拭った。
「全部、置いてくんだよね。じゃあアイズさんたちの私物も持っていった方がいいかな?」
「そうね。状況次第ではしばらく戻って来れないから…」
ドラ殺、銀華、アサシンズが重症ならば迷宮宿屋はしばらく休業をせざるを得ないだろう。
固定するんじゃなかったと後悔をしつつ、
先日までの仕事で大量に空いた紅茶の缶にいくつもの、一部屋より大きいサイズの空間を固定していく。
「これに全部屋のアイテムを入れてきて。各部屋の番号をその缶に書いといてね」
「「「「了解!」」」」
一応、食材とか売り物は専用の空間に入っているので持って帰るのは私物と食器くらいだ。
荷物回収は弟妹に任せて、私はロディさんと一緒に水袋の回収などを行う。
それからすぐに荷物の回収を終えた弟妹を百人宿屋に放り込んで、百人宿屋をしまう。
そして迷宮に出て、じっと自宅宿屋の空間扉を見つめる。
思い入れのある大事な空間だ。
また絶対来るからね。
そう思って、ロディさんと手を繋いでーーーーー帰還スクロールを使った。




