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「ダーツが無事で何よりです。そしてギルマス、緊急事態です。今回の旅路で迷宮の地下から来たという人物と接触を果たしました」


「なんだと!?それは本当か!」


「ええ。言葉が通じず、濃い褐色の肌の青年で……一撃で迷宮の床に6m程の規模のクレーターを作る実力者でした。下層の秘密も知っていましたし何より……我々でも見たことの無い素材や、高級素材を持っていた上、誓約で縛った上で質問をしたので間違いないと思われます」


ああ、そういえばそうだった。

ダーツとか100人宿屋とか出迎えの隊長軍団でダディオさんのことが頭からスポーンと抜けていた。


「…色々と聞きたいことはあるが、我らと敵対したのか?」


「おそらくその点は大丈夫かと。マリィが欠損ポーションやマジックバッグなどでめちゃくちゃ恩を売っていたので彼は大丈夫かと思われます。けれど高級アイテムを手に入れたことにより地下の人々がどう動くかは分かりません」


ん…?うん。そう言われればそうだね。

せっかく持ってるしお礼の品として渡しただけなので当然の如くそこまで深くは考えてなかったが、そうか。

下手をすれば地底から集団で上がってくる可能性があるのか。


ダディオさんは何となくアイズさんやトールさんたちに似た感じだったので大丈夫だと思うけど。


そこら辺もちゃんとしてくれるって信じよう。

そう思ってそっぽを向いている私をガンツさんがじぃーっと見てから深くため息をついた。


「まあ敵対していればどうなってるか分からなかったからまだマシとしよう。警戒は強めつつ、もしそいつにまた逢えたらそこら辺の口止めを頼む。で、何を貰ったんだ?」


トールさんが魔銀を見せてそれだけでも口をぽかんと開けたガンツさんだったが、私より大きな牙を見せると完全に頭を抱え込んだ。


「それ、牙だよな?下にはそんなやべえのがいるのか…マリィ、それどうする気だ」


「……洗濯物を干すのにいいサイズじゃないかと」


「……うん、世の中に出さないでお前一人で洗濯に使っとけ」


「はい」


『ドラゴン殺し』と『銀の華』は少し話し合いがあるらしく、私はとりあえずラクザルバに納品とかしつつダーツを迎えに行ってこいと言われたので


「姉ちゃん行くわよ」


「姉ちゃん早く早く」


弟妹たちと一緒に、アサシンズ全員の護衛の元ギルドの解体場に寄ってから外に出た……が。


「ったく、やってらんねえよなあ」


「本当、やりにくいったらねえよ」


ギルドの中には兵士がいっぱい居た。

ギルドの外にも兵士がいっぱい居た。


関わらなくて良いってエストラさんに言われたのでその通りにしたけれど…うん。その状況に冒険者の人達は明らかに不満を漏らしていた。


兵士さんたちが何時からここに居るのかは分からないけど……状況次第では出発が早まりそうだなあとため息をついた。



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