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「ありがとうございました。ではお見せ頂いた情報を元に設備を組み立てますね」
「お役に立てて光栄です。急な話だったのに食材も預かって貰いありがとうございます」
「いえ、この程度なら大丈夫です」
「じゃあまた来月に世話になります」
城下町を散策しませんか、というお誘いはガンツさんと共にお断りした。なんと言うか、ズルズルと私を引きずり込もうとする感じがしたし何よりも……レオの小瓶出しっぱなしだったって思い出したから。
意地悪のお返しだったのだけれど、手伝ってくれる人もこっちに来ちゃったから思えば可哀想なことをした。
早く戻って謝らないと。
何とか夕方には街に戻れた私の目に映ったのは。
「アイズさん!本当に良いんですか!!」
「ああ、これも食え食え!お前も俺の息子みたいなもんだ!」
ものすごーーーくアイズさんに懐いたレオの姿だった。
「おかえりマリィ、無事でよかった」
「ご心配お掛けしました。あの、トールさんあれは一体…」
「ああ、あれな…なんかめちゃくちゃ懐いてるんだよな」
「俺、見てたよ」
呆然とアイズさん&レオを見ているとトールさんとネロがひょこっと現れた。
ネロ曰く、小瓶を一生懸命レオと運んでいるとアイズさんが現れて手伝ってくれた。
そしてポーション作り頑張れと言われて大喜びのレオ。
すぐに中級も高級も作れるようになってみせる!と意気込むレオ。そんなレオにアイズさんが言った言葉は
「そうか。じゃあお前が作った高級ポーションを使うのを楽しみにしてるな」
この一言でレオが陥落したらしい。
「何騒いで…ってレオ?」
「あ、リオ!」
「おう、兄弟か!お前もこっち来い来い!飯おごってやるからよ!」
あ、リオも巻き込まれた。
ギルドの食堂で楽しげに半宴会状態になっているアイズさん一同。
楽しそうだし、まあ良いか。
そう思ってトールさんを見上げると彼も同じ気持ちなのかふっと笑い合った。
それから、1ヶ月後に迫った大規模な宿泊に向けての準備に勤しんだ。
空間収納を駆使して、ガンガン設備の建設である。もちろん宿屋と兼務で。
ちなみに、人員の増員は認められた。
結果的には
『ドラゴン殺し』五名
『銀の華』四名
さらに私、ダーツ、ネロの3名となった。リリエラは護衛の手が足りない関係で今回は地上でレオとリオと別業務に当たるらしい。
ダーツは素材の買取を
私は雑貨屋を
ネロは私たちと冒険者の食事担当で、来月はどちらのパーティも一切狩りには出ない。私たちの護衛任務を集中して行う予定だ。




