プロローグ
ポーション良し!
食材の備蓄良し!
布団に水に帰還スクロール良し!
「じゃあ行こうか、宿屋の嬢ちゃん」
「はい!」
『迷宮宿屋』
迷宮というものがある。
中では定期的にモンスターが湧き、数が増えるとモンスターは迷宮の外まで溢れ出てくる。それを阻止するために冒険者ギルドが設立され、冒険者とモンスターの長い戦いが始まったのは昔の話。
モンスターの駆除は、問題無く行われたが。
問題はモンスター討伐ではなかった。
討伐後に出た…モンスターの死体の処理に人は頭を悩ませた。
迷宮に死体を放置すると、死体を食べた別のモンスターが強くなるのだ。
それでは間引きの意味が無い。本末転倒だ。
また高レベルの魔物の死体はポーションの素材や武器などの素材になり高値で取引されるために捨て置くことは出来ないし食用の素材になるものも多い。
けれどモンスターを一体一体持ち帰っては、移動だけで時間がかかり迷宮の奥に行けない。
試行錯誤を重ねた結果、ギルドは迷宮の中に結界で安全地帯を作りモンスターの死体の買取所を作った。
けれど、それも無理があった。
多数の冒険者が持ち込む大量の死体。
食肉や素材として加工出来るとは言え、買い取ったそれらを運ぶのが困難なのだ。量が多すぎて。
それらの現状を打破したのは、それまで誰も見向きもしなかった『空間魔法』の使い手だった。
なんのことは無い。空間魔法によって作り上げた亜空間に死体を入れるだけですむのだ。
そして発展を遂げた迷宮探索。
発展した…はずだった。
迷宮20階までは。そこまでは結界魔法で気軽に安全地帯が作れたから 。
けれど、21階からは結界魔法が効果を無くしてしまった。
これでまた迷宮探索が止まってしまった。
そんな現状を打破したのはまたもや空間魔法の使い手であった……。
これは空間魔法使いの少女の夢と野望の記録である。




