95/129
言葉の川
言葉の川が流れてる
僕を苦しめるため
泳げないままもがいて
傷に冷や水沁みる
傷つくと知りながら
懲りずにその川に入る
そこに流れる言葉は
僕のものじゃないのに
なぜ 息苦しいの
なぜ 胸が痛むの
暗いニュースよりも
誰かの意見が怖い
ただ僕らは肯定されたくて
なのにそれを見つけられず
勝手に悪意を感じて
理不尽に怒っている
言葉の川が流れてる
僕を苦しめるため
泳げないままもがいて
傷に冷や水沁みる
「なにもあなたを責めてないし
そもそもあなたに言ってない」
理性では分かってても
本能が苦しみたがる
なぜ 息苦しいの
なぜ 胸が痛むの
聞いて欲しいか欲しくないか
自分が分からない
ただ僕らは肯定されたくて
なのにそれには噛みついて
汚い悪意に安心して
やがて呼吸を忘れていく
冷たい鉄の心で
この身体はもう浮かばない
脆くてサビだらけで
間もなく朽ち果てるだろう
ただ僕らは肯定されたくて
なのにそれを見つけられず
勝手に悪意を感じて
理不尽に怒っている
ただ僕らは肯定されたくて
なのにそれには噛みついて
汚い悪意に安心して
やがて呼吸を忘れていく




