私は少女じゃありません
君とはじめての夜
ええと萎えた声を漏らした
私の中にあの真っ赤な少女が
どこにもいないから
ねえ続きをしようよって
耳に吐息かけても起きない
裸でふて寝した君のこと
求めてた私がバカみたいじゃん
そうよ
私は少女じゃありません
過去に愛した人がいるのです
だからそれがなんだって言うの
私の過去は汚れてなんかない!
私が少女であったとして
それが君のなんになるのよ
出逢う前もそしてこれからも
私は君のための存在じゃない
熱が冷めちゃったみたいに
それから会話が減りました
私の中にあの真っ赤な少女が
どこにもいないから
惰性みたいなこの関係を
いつ終わらせてしまおうかな
身体を撫でるだけで今夜も終わる
もう君が欲しいとも思わないけど
そうよ
私は少女じゃありません
過去に愛した人がいるのです
でもそれは君に関係ないでしょ?
私のこれからだけを見てればいいのに
私が少女であったとして
そんなところに特別を感じないで
それってまるで私が君のために
作られた都合のいいもんみたいじゃん
ロマンチックに始まったのに
こんなあっけなくお下劣な最後
悔しくて悔しくてたまらないけど
全部君のせいだからね
そうよ
私は少女じゃありません
過去に愛した人がいるのです
だから君もそんな拘り捨てて
大人になったらいいんじゃないの?
私は少女を脱ぎ捨てて
また大人になってしまうのです
君のもとから飛び立てない
蛹のままで終わりたくないから
バイバイ




