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盗賊虐殺1

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「あのー、すいません。うるさくて寝られないんで、静かにしてくれませんか?」

「ん、ご主人様。……眠たそう」


俺たちと、ギルドに居た全員に雰囲気の温度差が出来る。


おかしいなー。俺はただ五月蠅かったから、一応お願いをしてみたんだけど……これは、聞く気が無いのかな?(いきなりやって来て、怠そうな雰囲気を出していれば当たり前です。)


「……は?」

「何なんだアイツ……」

「此処までどうやって……」


中に居る連中から帰ってくる声は様々。明らかに今回の犯人と思えるべき発言をしている連中も居れば、俺自体の正体を探ろうとしている者も居る。

そして、全員が状況を掴めず、固まっていた。



だが、俺にとってはそれだけの時間が稼げれば十分だ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ゲスカ(37)

LV 45 種族 人族(魔族)

職業 盗賊(繁殖者)

HP  2100/2100

MP   500/500

STR 1500

DEF  900

VIT 1000

INT  310

AGI  760

LUK   40

スキル 斧術LV5 身体能力上昇LV7 繁殖力増大LV10+ 武器召喚LV2

    見切りLV1 先読みLV8 隠蔽LV10+

固有スキル 全上昇(ステータスアップ)

称号 魔神の加護 繁殖者 人族ならぬ者 契約者

契約者:魔神

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


俺はその一瞬の間に、ここに襲撃したであろう者のリーダーを探し当てていた。


「こいつがリーダーなんだろうけど、所々あっちゃいけないステータスになっているな」

『魔神の加護』は普通の人間には無いはずなんだが、こいつの種族を見て納得した。


あー、隠蔽で隠しているようだけど、こいつ『魔族』なのか……。

まあ、『世界乃書館ユグドラシルアーカイブ』で調べたけど、魔族でも魔神と契約している奴は、中々居ないらしいけど。


まあ、自分の睡眠時間を削ってまで来た意味を少しは見つけることが出来たかな。……ほんの少しだけど。


「それじゃあ、盗賊のみな―――――」

「死ねーーー!!!」

盗賊の一人が、ジンヤに向かって大剣を振りかぶって来た。そして、俺が避けないと分かると盗賊は勝利に満ちた顔をする。


確かに、このままじゃあ、避けきれねえな。……だけど

ガンッ


「じゃあ、正面から受け止めて、剣を壊せばいいじゃないか」

「そ、そんな……馬鹿な。俺の………剣が!」

盗賊の一人は、勝利に満ちた顔から、驚愕に満ちた顔に変貌した。


まあ、剣を手も使わずに折ったら、こういう反応にもなるか。……でも、俺なんか迷宮に来て間もないうちは、何本も折られてたから、何も思わないんだよな……。


それは兎も角(そんな事は置いといて)

「もう、いきなり危ないじゃないですか。怪我でもしたらどうするんですか?」


この時、その場に居た全員の気持ちが――――――

『お前、どうやったら怪我するの!?』


と、1つになったとか、ならなかったとか。


「それじゃあ、盗賊狩りを始めましょう。一方的な虐殺(パーティー)の始まりですよ」

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