剣を作ろう
諸事情によりとても更新が遅れてしまいました。
楽しみにしていた方には、本当にすいませんでした。
部屋に入った瞬間に目に留まるのは、シングルの大きなベッドだった。どう考えても一人で使う大きさじゃないベッドに俺はためらいもなく倒れこんだ。
「あーーっ、久しぶりにベッドを味わったな。ここ最近、固い地面の上での生活だったからなーー!」
『黄金の申し子』の中の宿泊部屋は、このベッドだけでも十分、快適さを味合わせてくれる。まるで、日本の高級ホテルに泊まっているかのような感じだ。
「本当は技術力は日本に劣るんだろうけど、ここに来るまでが酷かったから、余計に高級感を感じやすいんだろうな」
だが、いつまでもこんなにゆっくりとしては居られない。
今のジンヤには、早急に片づけなければいけない問題があった。
「この『ムラクモ』は俺の力に耐えられず、自壊しちゃったんだよな」
――――――そう。
あの死ぬほどきつかった迷宮をともにクリアした剣が……壊れてしまったのだ。
これは俺の予想だが恐らく、俺の力は迷宮をクリアしてからまた一段と強くなった。きっとその力が強すぎて、自壊したんだろう。
「でもだからって『はい、そうですか』って言って、この剣を簡単に捨てる気にはなれないし…どうするかな…」
………そうだ!耐えられなくなったなら、耐えられるように強化してしまえばいいんだ!
そうと決まれば、『無限収納』から効果の高い金属を用意する。
『アダマンダイト』+『ミスリル』+『ヒヒイロカネ』+『ムラクモ』
異世界定番の3大金属を使い、それに『ムラクモ』をスキル『完全分解』で材料状態に戻った素材を使う。
本来ならば、このレベルの金属を合成するには作業台が必須になるのだが、それも『最上位武器生成』スキルで補った。
ただ、材料の相性などの問題があるため、『時空魔法・神』を使って内部時間を通常の1000分の1まで遅くした。
内部時間で3日、外部時間で表すと1秒以下の時間を使って完成した。
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【全てを超越せし剣】
rate:EX+
この世界の最高純度の金属を使って、超越神によって作られた。同じものは存在しない『世界級装備』に分類される。
また所有者の魔力に反応し、自らに相応しくない者は激しい拒絶をする。『超越せし物』の一つで、同じく『超越せし物』のアイテムは7つ確認されている。
人格を有しているが、所有者の魔力を得なければ具現化出来ない。
テーマ:嫉妬
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「……えーっと。ひょっとしなくても俺、とんでもない物をつくちゃったのかな?」
一人部屋の中で、呆然と固まるしかないジンヤだった。
次回は、ジンヤの作った剣の説明会になるかなと思います。
…あっ、でも剣の正体も明らかになるかも…。




