表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/44

大通り

俺は『冒険者ギルド』をに行くために、ブルークの町の大通りを歩いていた。

大通りにはたくさんの屋台があって思わず、小さい時に行った地球のお祭りを思い出す。最後に行ったのは何年前だっただろうか?


「ああ、そう言えば2年も行ってないかもしれないな……」

「ん、どうしたお前さん?顔色悪いな。そういう時はこれでも食いな」


俺が当時の思い出に耽っていると、焼き鳥屋っぽい店のおじさんが声をかけてきた。

焼き鳥屋のおじさんは、俺を心配して何かの肉を串に刺しているものをくれた。


……と言うより、俺って周りからそんな風に見えてたのか?


「俺、そんなに顔色悪かったか?」

「ああ。何か悲しそうな表情をしていたぞ」

「……悲しそうな顔?」



――――――悲しそうな顔?

どうしてだ?もしかして俺は、まだアイツの事を思い出していたのか?

だって、アイツはもう地球で死んだんだ。幾ら、俺がチート級の力を持っていたとしても、別の世界で死んだ人間を生き返らせることは出来ない。

だから、諦めなければいけないはずなんだが………出来るわけがないよな。

……だって、アイツは……。いや、今は関係ないな。


俺はとある出来事を頭の隅に追いやった。


「ああ、だから声をかけたんだ」

「そうか……。ありがとう」

「良いって事よ。それもタダであげるから、元気出しな」


何と、タダでもらえることになってしまった。

日本人としては、嬉しい限りだな。

そして俺は、おじさんからもらった焼き鳥を頬張った。


「っ!?おいしいな、これ!!」

「そうだろ、そうだろ!『シャープラビット』の肉を、俺特製のたれに漬けてるんだよ」


うん。最初に思った通り、焼き鳥だなこれは。

でもこれを食べると、何か元気が出てくるな。


「これがまた食いたくなったら、ここに来い!いつでも食べさせてやるからよ」

「ああ、色々とお世話になりました」

「おう!!またな!!」


この世界にもやっぱり良い人はいるんだな。こんな俺を相手にして、更に心配もしてくれるなんてな。



……そう言えば門から此処までずっと、地球に居たころを思い出していたから、正確に歩いた距離は覚えてないがもう少しで着くと思うんだが……?




―――――ん?あの建物だけ、他よりデカいな。

と言う事は、あれが『冒険者ギルド』なのか?

感想や、誤字・脱字報告もお願いします。

ブックマークへの登録や、ポイント評価もたくさんお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ