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勇者たちと王女

勇者編長かったです。でも、なんとか終えることが出来ました。


今日は2話投稿でした。なので、1話目を見てから読むことをお勧めします。

――――――ここは、人々からリーカス帝国と呼ばれるの王城の謁見の間。

そこには、地球から召喚されたとある勇者たちが集まっていた。

今日は週に一度の自分のステータスや、情報を共有する日なのである。そのため、王女である『サラティア』も来ていた。


「皆さん、今日は忙しい中、お集まりいただいてありがとうございます」

『サラティア』が、この場に居る全員を鎮めるために、声をあげた。


「いやいや、俺たちも不自由のない生活を送らせてもらっていますから、全然問題ありません」

サラティアの声には、今や勇者一行のリーダ的存在『大道寺光輝(ダイドウジコウキ)』が応答した。

実際、光輝たちはこの3か月間、臨んだものをくれたり、訓練にも宮廷魔法使を使わせてくれたりと、とても優遇されていた。


「そう言ってもらえると嬉しいです」

サラティアもそれで気が楽になり、ホッと息を吐いた。

だが――――――



「それで今日はどのような要件なのですか?」

「……要件とは?」

光輝が『要件』と言う言葉を言うと、ビクッと震えたことから何かを隠しているのは、この場に居る全員が気が付いたことであった。

「今日は、いつもは居ない貴族や他の王族の方も居るようですから、誰が見ても気づくと思いますよ」


貴族や、王族たちは勇者の事を睨むような眼で見ているが、勇者たちにとってはどうでも良い事だ。

実際に、ここに居る勇者たちが本気を出せば、この国の人間など瞬殺できる。勿論、地球人の彼らには、人間を殺す覚悟などまだないのだが……。


「そうですよね。……はい、今日は皆さんにお願いがあってお呼びしたのです」

「お願いですか?」

『勇者召喚』されてから、『サラティア』本人からお願い事をされたのは、今回が初めてだ。よって、勇者たちも尋常ではないことが起こっていると理解する。


「実は、魔王復活の予兆として『辺境の国【セルクリア】』にて大災害が起きると言う、予言が出たのです」

「大災害ですか?」

光輝たちの知る地球での災害と言えば『地震』やら『津波』といった物が該当する。

だが、この『アルケディア』では、そういったものが少なくとも勇者召喚された日から一度も聞いたことが無い。


―――――つまり、別の意味と言う事になる。

「はい、魔王が現れる前には必ず、魔物の大侵攻があるのです」

「俺たちは、その町に向かい魔物を殲滅すればいいんですね」

光輝は、完全に行くつもりだ。


「はい、今回は微力ながら私も手伝わせていただきます」

「王女様、本人がですか?」

帝国の王女であるサラティアが居なくなってしまうのは、国の力が弱まり危険ではないか?と危惧したが、どうやらそれは杞憂だったようだ。

「大丈夫です。お父様も居ますから……」



この時の勇者たちは誰一人として、気が付くことが出来なかった。

その時のサラティアの顔が一瞬、曇ったことを。この世界の住人ではない彼らには、親の愛情と言うものが当たり前だったが故に、分からなかったのだ。


だが、そんなことは知らずに、勇者たちと王女のサラティアは『セルクリア』に行くことになった。

次回から、『辺境の国【セルクリア】』編に突入します。

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