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神剣とボーナス進化

最初の少しだけ視点が違います。

ご了承ください。


入手武器の変更を行いました。突然ですみません。

俺は『レッドウルフ』だ。


俺の周りには部下の『ウルフ』達が居る。

そして今日も、たくさん獲物を狩って来て子供たちに食べさせてあげるんだ。

ここは、たくさん獲物が居るから狩場だぜ。


俺はウルフの中でも特別で『火魔法』が使えるよ。

今日も魔法の力で、獲物探しだぜ。


テンションが上がっている時に、部下から獲物を見つけたと報告があった。

俺もそちらに行く。そしてそこに居たのは『人間』だった。

これだけ大きな獲物なら、今日はこれだけで十分だ。


そしてその人間の顔を見た時、違和感に気が付いた。

眼や、鼻・口などが全く(・・)なかったのだ。

まあ良いか。あっても無くても、俺たちウルフには関係ないぜ。


今日も幸せ、しあわ――――――。



そこから先の記憶はなかった。

否、首が飛んだのだった。


そして俺が最後に見たのは、謎の電気によって部下の首が無くなっていく所だった。



勿論、ウルフたちを全滅させたのはジンヤだった。

種明かしをすると、最初に『死の擬装(デス・カモフラージュ)』で俺の死体を作り出し、自身は岩かげに隠れた。

次に固有スキル『雷砲』でウルフの首を狙い放っただけでとても単純だ。


そしてジンヤは忘れずに、倒したウルフ6体に『吸収』を使いスキルやステータスを奪った。


『スキル『吸収』が発動しました』

『スキル『火魔法LV1』を取得』


どうやら、倒したウルフの中に『火魔法』を使える奴が居たようだ。

そう言えば、1体だけ赤いウルフが居たのでそいつかもしれない。

そして他の魔物は普通のウルフのようなので、何もスキルは得られなかった。


『武器【ムラクモ(未完成)】を入手しました』

『装備する場合は、装備品から武器を選択して下さい』


ジンヤは記憶を探る。

さっきまで此処に武器なんか落ちていたか?と。

「やっぱり、落ちてなかったよな。……と言う事は」

目の前になかったのに入手出来たが、大体予想は出来る。


つまり……これも『吸収』のおかげと言う事だ。

「俺のスキルは制限なく便利になっていくなぁー」

半分、自分のスキルに飽きれつつジンヤは、装備品から武器をセットした。


すると手に『クサナギ(未完成)』が現れた。

「おおー。これが剣!……さっそく鑑定するぞ!」

ジンヤは鑑定スキルで、剣の詳細を確認した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【ムラクモ(未完成)】

神剣『ムラクモ』の未完成版。

長い年月で力が失われてしまったが、鍛錬することで再び効果を

発揮するようになる。

取得経緯:レッドウルフ討伐時の戦利品。

備考:武器ランクは『伝説(レジェント)級』で、その他の詳細は不明。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「…神剣…。名前からすると神の剣になるよな…」

武器があるのはとても良い事なのだが、強すぎて扱いきれなくても意味がない。

なので、試しに『クサナギ』を一振りしてみる。


…後悔した。

何で一振りしてしまったんだろう…。

ジンヤが一振りした瞬間、地面が抉れてしまい、更にはそれが壁まで斬撃が飛んで行った。

「……これはそう使えるもんじゃないぞ……」

早く別の魔物を倒して、別の武器を手に入れないと大災害が起きてしまう。

…ここの魔物には丁度良いかもしれないが…。



ジンヤは、魔物を探して歩いていると魔物を見つけた。

そして俺は今、強敵と戦っている―――――はずだ。

目の前には体長5メートル位の熊が居る。

名前は『水熊(ウォーターベア)

ステータスは

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

水熊(ウォーターベア)

LV238 種族 魔物

HP   9800/9800

MP   7200/7200

STR  4325

DEF  5465

VIT  6590

INT  9870

AGI 10000

スキル 水魔法LV6 威圧LV4 風魔法LV5

固有スキル 風爪

称号 階層主(フロアマスター) 限界へたどり着くもの 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

俺が知る限り最強の敵だ。

ステータスもジンヤを凌駕している。

そのため、俺は『神剣【ムラクモ】(未完成)』を装備し、思いっきり振った。


スパッ


水熊(ウォーターベア)は、体を半分に切られていた…。

斬られた所から大量の血を噴出していた。


俺は唖然することしか出来なかった。

「……これが神剣の威力」

圧倒的なステータス差があったのに、それを覆して一刀両断してしまった…。


『スキル『吸収』が発動しました』

『スキル【水魔法LV3】を取得しました』

『固有スキル【風爪】を取得しました』

『スキル【風魔法LV2】を取得しました』

『ステータス吸収値が一定以上になりました。進化が可能になりました』


どうやら、自分より圧倒的にステータスが高い相手を倒すと効率が良いらしい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ジンヤ・シンタニ(17)

LV1 種族 ???

職業 ???

HP  ????/????【固定値】

MP  ????/????【固定値】

STR ????【固定値】

DEF ????【固定値】

VIT ????【固定値】

INT ????【固定値】

AGI ????【固定値】

LUK ????【固定値】

*進化可能

スキル 異世界言語LV- 鑑定LV6 白魔法LV1 闇魔法LV8 

    水魔法LV3 風魔法LV2

    吸収LV5 進化LV- 精神耐性LV8 毒耐性LV3

    気配察知LV7 死の擬装(デス・カモフラージュ)LV2

固有スキル 紫電 雷砲 風爪

*スキルレベルは【固定】されています。

称号 巻き込まれたもの 精神崩壊者 逃亡者 進化した者

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

いつも通りに進化メニューを開く。


『進化しますか?』

『  YES  /   NO  』


勿論『YES』の方を押したのだが、今回は今までと少し違った。


『強敵ボーナスで、全ステータスを4倍します』

『スキルレベルを+4します』

『職業が【魔法剣士】に変化しました。変化により、HP・MPが―500されました』

『魔法剣士のボーナスにより、AGI・LUK以外が+1000されました』


「お、おい!m――――――ア゛アア゛ア゛アーーー!!!!?」

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