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クック島強襲

イギリス方面です。

地図の距離ですが1000キロから500キロに変更しました。

以前上げた地図も随時変更します。


 東インド大陸からガミチスを追い出しドレイク島に基地設置を成功させた英国連邦の次の目標はバージン島奪取だった。

 ただかなりの戦力・物資の蓄積が必要で時間が掛かる事が予想された。

 幸いな事にビクトリア砂漠での油田発見からの浮かれポンチ状態で新造された艦船が次々と就役。海軍力は整ってきている。

 ここでダイダロス級空母4隻を基幹とする機動部隊を編成。損傷から復旧なったインプラカブルとインディファティカブルにイラストリアス級4隻を加え、空母10隻で機動部隊2個を編成。6隻建造されるダイダロス級の内、残りの2隻はまだ進水したばかりで戦力化には半年ほど待たねばならなかった。バンシー級も1番艦バンシーが完熟中だった。残りの3隻はまだ日が掛かる。

 だが、日本ディッツ連合軍がフェザーン奪還を果たした事を聞き、対抗意識からかバージン島を締め上げる目的でクック島の敵戦力を壊滅させる作戦が提案された。


 ダイダロス級4隻とインプラカブルとインディティファカブル基幹の機動部隊はA部隊として、あくまでも移動する航空基地としての行動を取る。クック島への強襲である。

 その際バージン島へ目をそらさせる目的と少しでも敵に損害をと言う事からイラストリアス級4隻の空母を基幹としたB部隊がバージン島周辺を遊弋する。囮だ。囮は大きくなければ囮とばれるかも知れないので、大きい。

 またB部隊にはキングジョージ5世級5隻すべてを配備した。あわよくば敵基地に艦砲射撃を加えるとされた。本気度を見せる事でA部隊の存在をぼかす事に成功するかも知れない。

 A部隊には、ライオン級と改ライオン級を配備し敵艦隊に補足されても対抗できるようにした。



挿絵(By みてみん)

 


 クック島には潜水艦によるコマンド部隊投入作戦が決行される。以前の調査で豊富な湧き水や食用に出来る野生植物が自生しており、湧き水や野生植物には検査では特に危険な寄生虫や細菌も検出されなかった。奇跡的な島である。

 それとは対照的に、バージン島は島南部に日本基準で言えば中型の混沌領域があった。日本に航空写真を見せて分かった。また中央部には危険そうな肉食獣や大型草食動物と見える生き物がたむろしていた。だが基地を設営するにはバージン島が持つ地理上の環境は良かったので有る。

 ドレイク島、バージン島、クック島の三つしか名前が付いていないのは、財務省の連中が資金不足を理由に命名権を売ったのであった。ただ、ろくでもない名前は審査ではねる事になっている。だからまだ、公式な地図には名前が載っていない。

 攻撃後、A部隊が中央の島に寄るのは補給と集合のためだ。損傷した艦が無ければ寄らずにドレイク島まで帰還する。

 敵に機動部隊が確認されても寄らない事が決められた。

 島の西側には水深30メートル前後の浅い海が広い範囲に広がり、潜水艦の接近が出来ない事から決定された。

 これまでの戦闘で推測されたガミチス機の戦闘行動半径からすれば、攻撃はしてこないはずだった。


 B部隊はバージン島接近前から発見されていた。まさか400海里を半径とする哨戒網が作られているとは思わなかった。潜水艦による偵察では確認できなかったらしい。レーダー電波らしい電波が観測されたのだ。


「ジョナサン司令、発見されたようですな」


「艦長、まだ決定では無いだろう」


「通信室です。電波源から新たな電波発信あり。電信の模様」


「決定ですな」


「仕方ない。元々見つかるのも仕事の内だ。精々引っかき回してやる」

「航空参謀、空母部隊のキンケイド君に敵機の追撃を命じてくれ」


「直ちに」


 キングジョージ5世の艦橋ではこんな会話がなされていた。



「回せー」


 イラストリアスの飛行甲板では緊急発進待機だった機体のエンジンが始動される。完全に冷え切らないよう随時始動しているが、それでも暖気は必要だった。空冷のシーフューリーは液冷のスピットに比べれば立ち上がりは早い。船は既に全速航行に向けて増速している。


『ケンジントン小隊、目標は本艦南東50海里を推定200ノットで飛行中。迎撃せよ。なお、レーダーが確認されている。逃げた場合は深追いしなくて良い』


「ケンジントン・リーダー、了解」


 ケンジントン・リーダーであるマッカートニー中尉は各計器に異常がないの確認。各舵の動きも問題ない。機付き整備員がベルトの状態を確認する。OKだ。

 気筒温も上がった。油温が多少低いが発艦には問題ない。発艦可能のサインを管制官に送る。

 飛行甲板各部からも発艦可能のサインを受け取って管制官が「GO」の指示を出す。

 カタパルトはカタパルト付近に駐機されている先頭の1機しか使わない。甲板にあるのは緊急発進待機だった機体4機だけだ。残りの3機は飛行甲板全長をほとんど使えるから、いちいちカタパルトを使うよりも自力発艦の方が早い。

 4機は発艦し、すぐに編隊を組んで目標に向かった。

 既に発見されているので、電波管制は解除されている。母艦からの指示で針路を細かく変更する。


『ケンジントン小隊、敵機が方向を変え速力を上げた。気が付いたようだ。右へ20度変針せよ』


「ケンジントン・リーダー、了解」

「各機、聞いたな。追撃する」


『ブ『『ラジャ』』』


 誰だ、変な事言った奴は。

 各機とも油温が上がり全速発揮可能になっている。全速700キロ超えの実力を発揮させよう。燃料を馬鹿食いするので全速発揮は長時間出来ないが、近距離だ。問題ないだろう。

 母艦からは更に指示が届く。敵も500キロ程度まで速度を上げたようだ。

 艦隊のレーダーレンジから外れる事5分、彼方に目標を発見した。


「ケイン飛曹長は、エルリック飛曹と左から。マッキャンベル少尉は俺と右からだ。高度差500を取ってから突っ込む」


『『『ラジャ』』』


 今度はまともだな。


 それから10分後、4機は母艦へと変針した。共同撃墜1。



イラストリアスにシーフューリーが積まれたかは、分かりません

F4Uを積めたんだから積めるだろう程度で

あの短い飛行甲板で自力発艦可能だったかは、分かりません

あんだけ馬力があれば、150メートルもあれば発艦できるよね。です

度々作者も設定を忘れますが、この星は電波の減衰が大きく地球の7割程度しか到達しません。

レーダーレンジもそれなりに狭いと。

島の名前が販売になったのは、考えるのが面倒になったから。もちろん作者じゃ有りません。イギリス当局がですよ。そう言う事にしてください。


次回、不定期です。

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