17-03 それぞれの動きでした
仁と英雄が通う、[日野市高校]……その、一年A組の教室。昼休みを満喫する生徒達の中に、仁達も普段通りの食事を楽しんでいる。
仁や英雄と会話をするのは、鳴洲人志と倉守明人。クラスでは平凡な生徒という認識だが、AWOでは大規模ギルド【聖光の騎士団】の重鎮コンビである。
「そっか、やっぱり彼等と組むんだね」
「まぁ、予想通りだよな」
話題はやはり、クランシステム実装についてだ。【七色の橋】は、【桃園の誓い】や【魔弾の射手】とクランを結成するのか? と問われ、その予定だと返答したのだった。最も【魔弾の射手】とは、今夜話し合いの場を持つ予定である。
「姉妹ギルドと同盟ギルドだからね、満場一致でそういう話になったよ」
「【魔弾】は今夜話し合いだね。【聖光】は、どこかとクランを結成する予定?」
英雄にそう問われると、明人の視線が細められる。鋭さを感じさせるそれは、彼のもう一つの顔……【聖光の騎士団】の参謀・ライデンのものだ。
「ウチの方針は、『同盟を組みたいギルドがいるならば一考する』って返答になるね」
現在のAWOにおいて、【聖光の騎士団】と【森羅万象】は他ギルドを大きく上回る規模のギルドである。一時はアンジェリカのギルド【天使の抱擁】が第三の大規模ギルドになると目されていたが、瓦解した今では元通りになっている訳だ。
今回のクランシステム実装には、二つの大規模ギルドとそれ以外とのバランスを調整するという意味合いを含んでいる。ライデンは、そう予想していた。
多数のギルドを抱き込んで、自分達の勢力を拡大する……という案も、あるにはあった。しかしその場合、自分達の制御が及びにくい存在を懐に入れる事になるともいえる。ギルドの規模が大きければ大きい程に、その危険性は増大するだろう。
故に【聖光の騎士団】はクランシステムが実装されたとしても、クラン勧誘は積極的には行わない方針らしい。最もサブギルドである【聖印の巨匠】は、既にクランに加入する事が確定しているのだが。
「恐らくだけど、【森羅万象】も同じ方針なんじゃないかな」
明人はシンラならば、自分と同じ結論に至るのではないかと予想していた。【聖光の騎士団】と【森羅万象】のパワーバランスは、現在の状態が絶妙な塩梅で釣り合いが取れていると。
強力なライバル、明確な目標の存在は、ゲームでの活動を活発にする為の要素になり得る。同時にギルドのメンバーが同じ方向を向いて、一致団結する為のきっかけにもなるのだ。
今現在、二つの大規模ギルドのパワーバランスは理想的な状態。明人はそう考えており、この状態を継続するのが望ましいとも思っていた。
――そう思えるようになったのも、君達のお陰なんだけどね。
大規模ギルドに匹敵する、強力な存在感と実力を持つ存在……それが目の前の二人と、その仲間達だ。
DKC時代はトップ争いを繰り広げる、二大巨頭だった二つのギルド。しかしそこに新たな強敵が参入し、第二回イベントでは大規模ギルドを超える成績を叩き出した。
人数だけを増やしても、実力が伴わなければ意味は無い。彼等と今後も競い合うには、ギルド全体の地盤を更に強固にする必要があるだろう。
同時に問題は、彼等の戦績だけではない。というのも彼等のお陰で、トッププレイヤー達に変化が生じたのである。
アークは人間味を感じさせるようになり、ギルバートも驕りを捨てた。他の幹部達も、一般メンバー達も、DKC時代より活気に溢れている。それは恐らく、他のギルドも同様だろう。
それだけ【七色の橋】という存在は、センセーショナルなギルドなのだ。
――しかし【七色】と【桃園】に、【魔弾】か……団結した彼等と戦うのは、結構勇気が必要そうだなぁ。
……
ちなみに、同じクラスには【聖光の騎士団】新メンバーとなったバーベラ……小斗流も居る。そんな彼女は、クラスメイトと昼食を食べながら仁達の様子を気にしていた。
彼女が居る場所では、彼等の会話を聞き取る事が出来ないのだが……その表情から、何の話をしているのかはすぐに察する事が出来た。
――AWOの話をしてるんでしょうね。混ざりたいけど、クラスの人にVRMMOをやっているって知られるのはちょっと……。
表面上はにこやかにクラスメイトと会話をしつつ、内心ではやたらソワソワしているのだった。
生真面目な委員長という印象が定着している彼女なので、VRMMOをプレイしていると知られるのを避けたかった。故に仁達にも、内密にしておいて欲しいと頼み込んだのだ。
別に知られて困る事ではないし、むしろお堅い印象を緩和出来て良いのでは? とも思った仁達。しかし小斗流の意向を尊重し、口止めに応じている。
――多分、クランの話よね? よし……放課後、鳴洲を捕まえよう。
そのまま人志を、色んな意味で捕まえて頂きたい所である。
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同じく、[日野市高校]の二年生の教室。そこで、三人の女子生徒が賑やかに会話していた。
「いやぁ、驚いたよね! まさかかがみんが、ナタク殿の姉君だったなんて~!」
「浦島さん、声でかいって。あと、かがみんは止めようか」
「しかもAWOを始めて、【桃園】に所属するとは思ってもみなかった。世間って狭いね。後でフレ登録しようね、ラミたん」
「来羅内さん? ラミたんも止めよ?」
本当に賑やかだった。主に賑やかなのは、イズナこと浦島伊栖那だが。ココロこと来羅内夜宇は、口調や声量は穏やかなものだ。内容は、鏡美的にはツッコミ待ったなしなのだが。
「で、寺野君から連絡は行ってるんだよね」
「「勿論!!」」
伊栖那と夜宇は、鏡美からの問い掛けを受けて見事にハモった。頭領様と姫様の事となると、目の色を変えるのが【忍者ふぁんくらぶ】のデフォルトである。
「これで、頭領様公認の配下になれるのかぁ~!」
「陰ながら、地道にお支えした甲斐があったねぇ~!」
「予想通りだけど、クラン加入希望なのね……まぁ、予想通り過ぎるけど」
ジンのファンギルドである【忍者ふぁんくらぶ】が、ジンからのクラン参加要請を断る事は無い。これは【七色の橋】からも、【桃園の誓い】からも確実視されていた。むしろAWOをプレイする者ならば、誰もがその結論を導き出すだろう。
――ちなみに寺野君は、配下じゃなくて対等な関係を望みそうだけど……。
鏡美、正解。仁はプレイヤー同士に上も下もない、と考えている。その為【忍者ふぁんくらぶ】も、配下ではなく応援してくれているフレンド達という認識でいたいのだ……そう、いたいのだ。
特に仁としては、親戚である心愛……イナズマに崇拝されるのは、どうか勘弁願いたい部分である。
「あ、そういえば……イナズマさんの件って、聞いてるの?」
「「それも勿論!!」」
「……めっちゃハモるじゃん」
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「いやぁ、まさか頭領様が親戚だっただなんてね。驚いちゃったよ」
「驚いたのは、私達の方だけどね……」
親の再婚によって、二之央姓から寺野姓に変わった心愛。新しい父親ができて、兄ができて満足していた彼女だったが……更に寺野家のイトコとして、一つ年上の男の子が居ると聞いていた。そんなイトコが、彼女達が頭領様と仰ぐAWO最速プレイヤー・ジンだった訳で。
「世間の狭さがマキシマムドライブしてるよね~」
「地球の記憶レベルなのは、言い過ぎじゃ……いや、そうでもないかも」
……
心愛が現実で仁と姫乃に会った、その日の夜。AWOにログインした心愛ことイナズマは、言える事だけを同志達に明かした。結論から言うと、その日の夜は祭りだった。
「イ、イナズマ……その話は、間違いないんだな!?」
「はい、マジです!!」
珍しく、強い口調でイナズマに問い掛けるアヤメ会長。そんなアヤメに、イナズマも真剣な表情で応える。
衝撃の事実に驚く者が多数なのだが、彼等はイナズマが嘘を吐くと欠片も思っていない。
イナズマはとても素直で、人を騙したりという卑怯な行為を嫌う真っすぐな少女だ。そんなイナズマが、嘘を吐くはずがない。それが、【忍者ふぁんくらぶ】全体の共通認識である。というか【忍者ふぁんくらぶ】のメンバーは皆が皆、騙したりとかそういうの嫌いな人達だ。
こいつら、何で忍者やってんの? とは言ってはいけない。AWO初代忍者の前で、それ言える? となるので。
そうして、祭りは加速する。
「え、って事はイナズマ……頭領様のご自宅にお邪魔したの!?」
「同じ学校というだけで満足していた私は……まだまだだった……ッ!!」
「現実で頭領様と姫様の御姿を拝見できるだけで、俺等としては死ぬほど羨ましいんだがな」
「イナズマちゃん、良かったわね! きっとイナズマちゃんが良い子にしていたから、神様がこんな素敵な御縁をくれたのよ!」
「神様はサンタか何かなのか……?」
「というか親戚に姫様を会わせるあたり、恐らく現実でも夫婦なのでは?」
「年齢考えろよ、お前……きっと許嫁とか、婚約者とかだよ!!」
――イ、イナズマちゃんのお兄さんが……数満さんが、頭領様のイトコ……!!
つまり、数満と結婚したら……ハヅキこと那津代は、そんな想像で頭がいっぱいになりつつあった。右に数満、左にイナズマ、正面にはジンとヒメノ。わぁ幸せ。
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一方、[初音学園大学]……ここは姫乃や恋達が通う[初音女子大学付属中等部]と同じ、初音学園系列の大学だ。昼休みの学食は、学生達で混み合っている。その一席に、見目麗しい美女達が集まっていた。一人、男性も同席しているが。
「さて、今夜には返事をしたい所だけど……意見はあるかな?」
そう口にするのは、凛々しい雰囲気の女性だった。彼女はこのグループにおいて、纏め役の様な役割を担っているらしい。
そんな呼び掛けに、真っ先に反応を返したのは金髪外国人の美女だ。
「はいです!」
「挙手とは良い心がけ。はい、ソアラちゃん」
「反対意見がそもそも出ないと思うです!」
「そうよね~、私も同感」
ソアラという金髪美女の言葉を、凛々しい雰囲気の美女が即座に肯定する。
「いやいやいや、双葉先輩。これまでの経緯全否定しちゃってます」
切れ長の目付きを持つ美女が、苦笑しながらツッコミを入れる。とはいえ彼女も同意見であろう事は、表情を見れば明らかだ。
「まぁ、クランを組むなら他は考えられないよね」
「だね。ここまで一緒に協力してきた間柄だし。マコト君とメイちゃんも、賛成だってさ」
長い髪をサイドテールにした美女と、黒髪猫目の美女が笑い合ってそう言えば、双葉と呼ばれた纏め役の美女が頷いてみせた。
「海堂さんはRAINの方に返事してくれていたわね。四谷君はまだだけど……」
「焔さんも、忙しいんだろうねぇ」
そこでソアラが、ヤンキー青年に水を向ける。
「もっとゴローも、話に参加するです!」
一人だけ同席する、不良風の見た目の青年。彼は黙々と食事をしていたが、無理もないだろう。彼の心情としては、美女五人に囲まれている状況下。周囲からのやっかみの視線を緩和する為に、可能な限り空気に徹していたいというのが本音であった。
「まぁまぁ。で、吾郎君はどうかな?」
話を振られては返事をするしかないと、ヤンキー青年……吾郎は、言葉を返した。
「勿論、俺も賛成だよ。考えうる限り、最高の同盟相手だからね」
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所変わって[暮有間大学]でも、AWOのクランシステムについて話し合う学生が居た。
「クラン加入希望のギルドが、いくつかあったんだったか」
「そうなのよ~、断ったけどね。第四回の反省を生かす意味でも、頭数ばかり揃えるのは危険よね~」
「ふむ。真代が言うなら、私はその判断に従うよ」
「ちょっと、実奈波? 顔付きも口調も、クロードになってるわよ~」
「……おっと。真剣な話をしていたら、ついついなってしまうな」
そんな風に話している二人は、遠巻きに様子を眺める学生達から熱い視線を向けられていた。
この二人は、大学ではちょっとした有名人である。
学力面で成績優秀、そして柔らかな雰囲気の持ち主である増森真代。
そして高校時代に剣道で優秀な成績を収めた、凛々しい美貌の持ち主である恩田実奈波。
容姿端麗な二人は入学当初から注目を集めており、周囲から高嶺の花扱いされている。その理由は……。
「あの二人、いつも一緒だし……それに王子様系美女と、お姫様系美女だし……」
「何の話をしてるのか解らないけど、きっとプライベートな話よね」
「視線や態度から、お互いを思い遣っているのが伝わって来るわ」
「二人の間に挟まろうとするヤツは、もれなく処すわよ」
……百合ップル扱いされているからだった。尚、本人達の名誉の為に付け加えるならば、二人はそっち側ではない。
そんな扱いをされているのを、知ってか知らずか……二人はAWOの話を続けていた。
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現役アイドルな女子高生である、渡会瑠璃。彼女が在学している[鯨野女子高等学校]は、芸能界で活躍する少女達が数多く在籍する高校だ。今日は仕事もレッスンも無い為、瑠璃も学校に出席して授業を受けている。
そして彼女は今、盛大に悩んでいた。
――本音を言うとクランに所属したい……けど……。
それは【七色の橋】と【桃園の誓い】から受けた、クラン勧誘のお誘いの事だった。
アイドルである自分が一勢力に所属すれば、それによって流れ込んで来る人達が居るかもしれない。そうなれば、鞍替えする者達は仲間を捨てる事になる。そんな危険性を考えて、彼女はギルドには所属しないという方針を固めていた。
しかし、だがしかし。【七色の橋】と【桃園の誓い】……それに【魔弾の射手】や、ユージン・クベラ・コヨミ。彼等はリリィにとって間違いなく、親しい存在であり仲間だ。
第三エリア到達を目指したエリアボス攻略、第四回イベントでのゲスト参加……そして幸運に恵まれて、途中から参加した温泉旅行。その時の事を考えると、誘いを受けたいという本心が顔を出すのだ。
故にその誘いを断るか、それとも受けるか……その事について、真剣に考えているのだった。
……
家に帰宅して翌日のスケジュール確認や準備を済ませると、瑠璃はAWOにログイン。現役女子高生アイドルから、ベテランソロプレイヤー・リリィに変わる。
最後にログアウトする場所は、第三エリアのいずれかの町にしているリリィ。昨夜ログアウトしたのは、海底都市[エリアス]だ。
これはログインした時のリスタート地点を、出来るだけ人が少ない場所にしたいからである。アイドルという立場上、彼女は注目の的なのだ。始まりの町[バース]でリスタートしようものならば、あっという間にプレイヤーに囲まれて身動きが取れなくなってしまう。
現在の攻略最前線である、第三エリア……エリアボスという難関を突破したプレイヤーならば、悪戯目的で接触してくる可能性は……皆無とは言えないだろうが、低くなるのは間違いない。
――クランに参加すれば、クランホームをリスタート地点に出来るんだよね……そうなると、この手間も省ける様になるなぁ。
そう出来たら、どんなに楽だろう。そう思いながら、リリィは歩き出す。都市の中はプレイヤーがまばらで、NPCの方が数が多い。恐らく、他のプレイヤー達はクエストや探索に向かっている為だろう。
リリィの姿を目にして、遠巻きに視線を向けて来るプレイヤーもいる。しかし彼等は声を掛けるでもなく、視線を向けるに留めている。見られる事が商売のリリィとしては、その程度ならば目くじらをたてるような事は無い。
もしもここで彼等が、ただリリィと会話したい。あわよくば、親しい間柄になりたいという下心で話し掛けてきた場合……その時は、リリィはやんわりと拒絶の姿勢を取る事になる。
「おや、リリィ君。奇遇だね」
そうそう、こうして親し気に声を掛けて来て、距離を詰めようとする輩……いや、この人物は例外だった。
「こんばんは、ユージンさん」
フレンドであり、掛かり付けの生産職人。互いに【七色の橋】と懇意にしており、共に第四回イベントに臨んだ仲だ。この謎多き生産職人は、話し掛けられても問題ない……むしろ、挨拶をしてくれて嬉しい部類の存在であった。
「まだ、ユージンさんのお髭が無い姿に慣れないですね」
「変装している時の方が、顔を合わせる機会の方が多かったからね。こっちが素顔だから、その内慣れてくれればいいかな」
「ふふ、そうですね。それにお髭が無い方が、清潔感があって素敵だと思いますよ」
「そうかい? それは何よりだ」
和やかに会話を交わす、二人のソロプレイヤー。片や現役女子高生アイドルにして、レイドボスの野良パーティによく参加する支援職のリリィ。片や最高峰の生産職人でありながら、圧倒的な戦闘力を有する謎多き男性プレイヤー・ユージン。
二人の様子を窺っていたプレイヤー達は、その会話に耳を欹てていた。
「そういえば、リリィ君にも例の話は来たのかな?」
例の話……それがクラン勧誘の件だと、リリィもすぐに解った。
「はい。正直……迷っています。本音を言うならば、参加したいんですが……」
自分のアイドルという立場を考慮するとなれば、ギルドだけではなくクランに参加するのも控えた方が良いのだろう。リリィはそう思って、表情を曇らせた。
そんな彼女を見たユージンは、苦笑いを浮かべてリリィに問い掛ける。
「リリィ君は確か、AWOをプレイしている時はアイドルではなく……一個人としてプレイしたいんだったかな?」
「え? あ、はい……そうですね」
ユージンの質問に、リリィは肯定で返答する。だからこそ彼女は、AWO公式キャラクターのオーディションの話も辞退していたのだ。
その返答を聞いたユージンは、優しく微笑んで頷いてみせる。そうして、彼はリリィに穏やかな口調で言葉を返した。
「それなら、答えは簡単だと僕は思うよ。アイドルではなく、一人のプレイヤーとして扱ってあげたらどうだい? 誰よりも、君自身が」
自分自身が。そう言われて、リリィは目を丸くした。
アイドルではなく、一人のプレイヤーでありたい。そう思っていながら、誰よりも自分自身が……【リリィ】を、アイドルとして扱っていたのではないだろうか。
ユージンの言葉を胸の内で反芻しつつ、リリィは顔を伏せて言葉を漏らした。
「そうしても、良いんでしょうか……」
「良いと思うよ」
絞り出す様なリリィの言葉を、ユージンはあっさりとした調子で肯定する。その言葉は確信に満ちており、具体的な説明もないのに信じられそうなものだった。
「少し、考えてみます……その、前向きに」
「うん、それが良い。それじゃあ、後でね」
「はい。ありがとうございました。また、後で」
互いに「後で」という言葉を、意識して付け加える二人。その「後で」の後には……「仲間達の集まる場所で」というニュアンスが、強く込められているのだった。
次回投稿予定日:2023/10/5(本編)




