会話100.少し違う朝
「オウカー、おはようー。今日の朝ごはんはオープンサンドで良い? 美味しいパン貰ったんだぁ」
「おあよぅ~……。ん-……いいぞぉ~……」
「おや、ふにゃふにゃオウカだ。珍しい」
「昨日……夜更かししたから……」
「ほらー、今日はデート用の服を買いに行くんでしょー。起きて朝ごはん食べなさーい」
「りょ~かい~……ふわぁ……ねむ……」
「パンは1枚? 2枚?」
「2枚……」
「ラジャー。1斤1000円の高級食パンだから、美味しいぞぉー」
「はッ?! そんな高い食パンなんてあるの?!」
「おぉ、一気に目が覚めたね。うん、なんかママが試しに買ってみたんだって。一つ持ってけって」
「ママさん、相変わらず珍しい物を買うのが好きだな……」
「高級食パンのお店って増えてるから、珍しくもないらしいよ」
「ブルジョワだ……高校生に食わせて良いのか?」
「なんかママが、今日オウカと一緒に服を買いに行くって言ったらこれ持ってけって」
「服とパンに何の関係が……?」
「さぁ? ともあれ美味しいよー。あ、ジャムも持ってきたよ。オウカの大好きなイチゴジャム!!」
「……ちなみに……そのジャムのお値段は?」
「聞いちゃう?」
「怖いけど聞かせて」
「一瓶……なんと1000円! あまおうのイチゴジャムだって」
「いや、高校生の朝食で出していいものじゃ無いだろそれ……。心して食わねば。あとママさんになんかお礼しないとな」
「ママは気にしないでって言ってたけど」
「そうもいかんだろ……そんな高級品もらって」
「あ、オウカがそう言った時の為に伝言があったんだ」
「伝言?」
「『お礼なら、アスカにたっぷりしてあげてね。デートの日はお泊りもOKよ』って」
「泊まるなんて普段もやってるだろ。礼になるのかそれ?」
「鈍いなぁオウカは。デートのお泊りと言えば……?」
「……? ……!?」
「あはは、顔が真っ赤だよーオウカー。朝からナニを想像したのかなぁ?」
面白い、続きが気になると思われたらブクマや評価、レビュー等していただけますとやる気に繋がります。評価は1~5のどれをいただいても基本的に喜びます。
感想もお気軽にいただけますと喜びます。こんな会話が見たいなども歓迎です。
全てが執筆の励みとなります。




