表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エリス・ザ・ファースト~おかしな建国皇女とおかしな周囲の人たちの日常コメディ~  作者: 水渕成分


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

71/197

71 R-2号の筋肉(にく)に熱視線w

「ところでアールニゴウさんはお仕事は何をされてるの? ボディビルダー? プロレスラー? 役者さん?」

 校長先生、笑顔で質問。うーむ。


「こちょこちょ先生」

 わっ、エリスが出て来た。


「こちょこちょ先生ではなく、校長先生ね。何かしら? 剣汰瓜(けんたうり)さん」


R-2(アールに)号さんは絵栗鼠(あたし)の護衛用アンドロイドなのだ。それが仕事なのだ」


「あら、剣汰瓜(けんたうり)さん。SF系の厨二なのね」


「でも、それだけでは地球ケンタウリ帝国を建国するのにお金が稼げないのだ。このオキムネはもったいつけてなかなか金塊くれないし」


「えーとえーと。かなりディープな厨二ねえ。思考が宇宙空間だわ」

 ここの校長先生、相当理解がある方だけど、これはさすがにきつい。さてどうするか。


 ◇◇◇


 エリスはかなりの遠隔地から出てきていきなり一人暮らしを始めることになったんですよ。それを心配したご両親がちょうど海外から来日した親戚の男性に同居してもらうことにしたんです。


「ふーん。剣汰瓜(けんたうり)さんとアールニゴウさんは昔から面識があったの?」


「当たり前なのだ。R-2(アールに)号さんは絵栗鼠(あたし)が生まれた時に護衛用アンドロイドとして作られたのだ。しかも、どんどんヴァージョンアップされてたんだぞ」


「相変わらずディープな厨二だけど、要はアールニゴウさんは剣汰瓜(けんたうり)さんが生まれた時からご存知ってことね」


 そうなんです。だけど、暮らしていくのに生活費が足りないので、エリスもアルバイトしますが、R-2(アールに)号にも何かいい仕事がないか探しているのですよ。


 ◇◇◇


 校長先生は何やら腕組をして、目を閉じ考え込む。でもまたすぐに口を開いた。

「ちょうどいい話があるにはあるのよね」


 え?


「この学校で長くやってくれている校務員の三太(さんた)さんが最近腰痛が酷くなってきちゃって辞めたいって言ってきてるのよね。力仕事も多いけど、アールニゴウさんの見事な筋肉(おにく)なら大丈夫そうだし」


「!」

 すぐに反応したのはねこや先生。

「こっ、校長先生っ! それではあたしの彼ピの見事な筋肉(おにく)がキャッキャウフフフの女子高生たちの熱い視線にさらされてしまいますっ! 危ない妖しい危ない妖しい」


 キャッキャウフフフって、その言葉まだ生きてたんですか?


 校長先生、腕組をして目を閉じたまま。

「それはねこや先生。これだけの筋肉(おにく)となれば、どこで働いても熱い視線浴びますよ。むしろ学校で仕事した方が『生徒は恋愛対象外』って言えて安全かもですよ」


 鵜鷺(うさぎ)先生、笑顔でねこや先生の肩をたたく。

「ねこやー。あんたの恋、私も応援するから、この話受けようよ。いい話だよ。逆にねこやの目の届くところにアールニゴウさんがいた方が安心かもよ」


「でもねえ」

 校長先生、腕組をして目を閉じたまま憂い顔。

「それとは別の問題が一つあるのよねえ」


 まあもともとが異星から来たエリスの護衛用アンドロイドなんだから問題の塊なんだけど、何を気にしてるのかな?




 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] なるほど。筋肉と書いて「おにく」と読む剛の者たち、か……
[一言] 地獄の沙汰も金次第( ˘ω˘ )
[一言] >思考が宇宙空間だわ 金塊をめぐる超怪奇SF ( ˘ω˘ )
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ