192 何で地下アイドルみたいになってんの?w
「ん? R-1号さんは『おさわりし放題』で、オキムネはあたしに『金塊』をよこさない『粗忽者』なのではないのか? わんわん店長?」
エリスのこの返答にさすがの犬咲店長も絶句。
「まあまあまあまあ」
そこに現れたのは俗物なのに仙人コスの老谷のじいちゃん。
「絵栗鼠ちゃんもオキムネちゃんもまだまだ若い。ここはこのわしに任せてもらえませんかね? いいだろ? 絵栗鼠ちゃん」
「ああ、好きにしてよいのだ。老谷のじいちゃん。あたしは『粗忽者』のオキムネを取り戻せれば、それでいいのだ」
相変わらずR-1号をどーでもいーと思っているエリスの返事に老谷のじいちゃん、活動開始。
「おーい。アールイチゴウ。こっちに来ーい。絵栗鼠ちゃんのお墨付きだぞー」
「何? エリス様ノオ墨付キ?」
それを聞いたR-1号。女の人たちをまとわりつかせたままで、老谷のじいちゃんのところに移動。
「はいはい。踊り子さんには手を触れないで」
妙な形で仕切りだす老谷のじいちゃん。
BOOOO
R-1号から切り離された女性陣。抗議のブーイング。
「まあまあまあまあ。この後、アールイチゴウは店内を回りますので、ファンサービスはその後にバッチリ行いますので」
何か妙に慣れてない? 老谷のじいちゃん。
すりすりすりすり
一方、エリスは女の人たちが僕から離れたら、一気にこの状況に興味をなくしたらしく、すりすりを始めた。
◇◇◇
「ねえねえ、仙人さん。アールイチゴウさんのCDは出てないの? あたし買うよ」
「うむうむ。アールイチゴウとわしのユニット『孔明&南華老仙』で近日中発売予定なのだ。買ってねー」
「買う買う二十枚買う」
何なのよもう。「孔明&南華老仙」って。息吐くように大ぼら吹くんだから。どうなっても知らないよ。老谷のじいちゃん。
「ねえねえ。アールイチゴウさんとチェキしたい」
「はいはいはいはい。このライヴが終わったらね。一枚二千円ね。プラス五百円でアールイチゴウのサインが入るよ」
「わー、サイン入りほしいっ!」
えーと。もはやどこからツッコんだらいいのか。ライヴって何よ。ただコスプレして店内歩いているだけじゃん。それに何でR-1号が地下アイドルみたいになってんの?
すりすりすりすり
エリスは相変わらず老谷のじいちゃんが勝手にR-1号を地下アイドル化していることに全く無関心。すりすりに集中。
「ねえねえ。アールイチゴウさんと握手したい」
「はいはい。ライヴが終わったらね」
「ちょっとちょっと老谷さん」
おっ、さすがに犬咲店長、止めに入るのかな。




