復活のプリンス 下
響き渡る快音、真白の肉が赤く染まっていく。
そうして、熱を持ち赤々となった、超熟未亡人僧侶雌猫エルフの尻は、蒸気を上げるほどシバかれたのだった。
「ひぁあ、ぁにゃああ」
痛みはほんのり、しかし恥ずかしさのあまりに痙攣してルーナが尻を持ち上げたまま固まってしまった。そして最後は自分だと、リディアンとヴァルスは目が合ってしまった。
何をする気だ、何をするのだ……身構えるヴァルスに対してリディアンはーー。
「おい雄豚」
「ははぁっ!」
「えっ!?ちょっ!!」
無視!まさかの無視!!背中を見せてスァーギタに声を掛けた!放置プレイである!
「ま、待ちなさいよ!私は?ほら!雌猫2匹目ここに居るわよ!?」
「えー……」
「露骨に嫌な顔しないでよ!?それは求めてないわよ私!!」
そんな放置と無視は期待もしていなければ求めてもいないと、ヴァルスは本来おかしい事なのだが、自分だけこうも仲間外れにされるのは嫌だと言い放つ。少しばかり涙も出てきてしまい、ヴァルスは、自ら額を床に擦り付けたのだ。
「お願いします!リディアン……様ぁ、鞭で叩いてください、足で踏みつけて……この、卑しい雌猫にも、ご慈悲を……」
なんとまぁ、無様な姿であろうか。リデ以外は知らないが、彼女は元々魔族、さらには魔王の傍に座していた誇り高き魔剣士である!そんな魔剣士が、土下座して、踏み躙ってほしいと、叩いて欲しいと願っているのだ。
こんな姿を同胞が見たら、呆れと侮蔑の視線が送られるだろうに違いない。
「顔を上げろ、褐色の雌猫」
「は、はい……え?」
リディアンに頭を上げろと言われ、命ぜられた通りに彼女は顔を上げると……ある事に気付いた。
胸から、何か伸びていた。正確に言うなら両乳房の頂から2本の、半透明な何かが伸びて、リディアンの右手人差し指に繋がっていて。
それが魔法による物と気づいたのは数秒後だった。クイと右人差し指を動かすと、ビン!とシャツの中で引っ張られ、ヴァイスは思わず立ち上がる!
「あぁあはぁあ!?」
引っ張られている!服の下で!ヴァルスはいきなり身体に起こった現象に驚きつつも、その切ない感覚に喘ぐしかない。人差し指が上下左右に、振られて、服の下でも乳房が揺れた。
「こ、これはリディアンのドS魔法!アラクネ糸!?魔力の糸でメス達の患部を縛り上げ、触れずとも攻めあげる魔法!」
スァーギタの説明にヴァルスは悶えながらも耳に捉え、糸の刺激に耐えれず歯を食いしばる。
「ちょっ、リデ、そんな魔法……はぁひ、使えるなんて……」
乳房がシャツの上からも分かる程に形を変えて、ヴァルスは赤くなりながらリディアンを見つめる。息も荒くなってきた中、リディアンは鞭を口に咥えて左手を伸ばすと。
「あぁああ!?」
一瞬で中指から魔法の糸がヴァルスの股座に伸びていった。ヴァルスは背中を逸らし、その糸がどこに繋がったか体で理解して、リディアンに懇願した。
「リディア……ン、様ぁ……ご容赦を」
「駄目」
却下されて、両手が握り潰された瞬間。
ヴァルスは背中を逸らして思い切り失禁した。
そして残るは上気した複数の息遣いのみ、ドSの怪物は確かに復活して、肩慣らしとばかりに雌を嬲って見せたのである。
「ん、んぅうう……やっと調子が上がってきたかなぁ……雄豚ぁ?」
「は!忠実なる雄豚はこちらに!」
雄豚と呼ばれ、膝を屈するスァーギタ。ドSの怪物を復活させた彼は、十数分でここまでの調教を披露した彼に、頭を垂れる。
「この店に所属している他の雌達を呼び寄せろ、このリディアンのショーの喧伝が為、雌豚行脚を取り行う!!」
雌豚行脚!その単語を聞いてスァーギタは体をぞくぞくと震わせた。
「えぇ、えぇ!あの伝説の行進!やりましょうやりましょう!あぁ忙しくなーー」
「つべこべ言わずさっさと集めてきやがれ雄豚ぁ!」
「フルルァァッハァアアーーーッ!!容赦ないぃぃーーーッッ!」
ケツを鞭でしばかれ、飛び上がるスァーギタが、くねくねとしながらも走り出した。それを見送り、リディアンは方々にて息を荒げる4匹の雌を眺めて言う。
「ステージにはお前らが上がって貰おうか、さぁ、四匹の雌を二度と戻れない程に躾けてやるとしよう」
楽園サドハラ……どこにあるかは分からない、幻の楽園。そこに住まう人間は2種類。マゾヒストか、サディストか。その楽園にあると言われるドS王国。国民は皆鞭とボンテージを有し、マゾ豚達を散歩させているドSである。
そんなサディズムの楽園の、極上なるサディズム王家の、王子。
彼には伝説があった。
遥か人々の世界に降り立った彼は、ある踊り子館のオーナーに見初められ、ショーを依頼される。
たった1日で満員御礼、3日でその踊り子館は街一番の踊り子館となったのだ。
彼が去し後も、カルブキの者達は待った。次はいつ彼が来るのか、彼に調教すら望む踊り子も、彼の調教技術を習いたいと弟子入りを願うパフォーマーも居た。
その話はカルブキに留まらず、アルシャ、クーラント関係無く伝説として語り継がれ、創作と偶像と真実によって彼は君臨した。
サディスティック・ボンテージ・プリンス
その名は、リディアンと呼ばれた。
そして、波紋はすぐに広まった。
「おい聞いたか!リディアン様がカルブキに帰ってきたらしいぞ!!」
「な、なんだって!冗談だろう!?リディアン様は遥かサディズムの楽園サドハラにお帰りになられたと!」
「リディアン様が!ああそんな!客取ってる場合じゃないわ!」
「リディアン様だぁあ!リディアン様がラヴィアンでショーを開かれるぞー!!」
「チケってまだなの!?嘘じゃないわよねぇ!!」
「ラヴィアンの踊り子が総出勤だ!間違いない!リディアン様の雌豚行脚が必ずある!!」
伝説の夜が、始まろうとしていた。




