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トングが聖剣?使わないけど〜最強女勇者はイケメン達に守られていたいんです〜  作者: 黒砂 無糖
聖なる栗の木への旅路

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98/201

ちゃんと男の人だった

見つけてくれてありがとうございます。

更新は不定期になります。出来る時に頑張ります

 ペリルと連れ立って、靴を脱いで私の部屋に入る。机が壁にあるデスクしかないから、どこに置こうかなと考えていると


「チャコは床に座るのが好きなの?」


 ペリルが、私に倣って靴を脱ぎながら尋ねて来た。


「私の世界と言うか、私の住んでいた国は家の中で靴を履かないのよね。

 椅子とテーブルもあるけど、床に座って丁度いい高さの座卓も多いの。私は祖父母といたから、その方がくつろげるのよね」


 こたつとか最高よね?


「ふーん、じゃあこの机と椅子、床に座る用に変更しようか?」


 ペリルが私にどんな形がいい?なんて気軽に聞いてくる


「丸くてこの位の高さの机かな?ソファのテーブル見たいな感じ?」


 ペリルにとっては変形など簡単なんだろうな


「これでいい?」


 そこにはシンプルな丸い座卓が出来ていた。


「あ、ソファまで?」

 

 一人掛けのソファは、丸い座卓に合わせて作られている。


「床に座るには少し高いけど、ソファやベッドに座った時にも使いやすい高さにしだけど、これで大丈夫かな?」


 ペリルは、痒いところに手が届く男だわ


「ありがとう。私低いより、少し高い座卓が好きなの!」


 だって、疲れてゴロンとした時、低いとぶつかるから……


「なら良かった。この上に酒置いていい?」


 頷くと、幾つかの酒瓶が並ぶ。それと一緒に硝子のグラスも置かれた。


「硝子のグラスなんて、この世界では珍しいわよね?大体木製じゃない?」


 硝子は分厚くて、琉球硝子みたいな質感だ。


「お酒飲む時、木製だと口当たりが違うから気になって、お酒の空き瓶で自分用に幾つか作ったんだ」


 なんと、ペリルの自作らしい


「素敵じゃない、こっち使っていい?」


 私は透明で気泡が綺麗なグラスを選んだ。


「好きな使いな?お酒はこっちから順に甘口から辛口になってるよ」


 順番に並んでいるようだ。


「ペリル、これにグラスに入るくらいの大きさの氷作れる?」

 鞄から温度管理できるボールを取り出した。


「氷?何するの」


 こちらではお酒は冷やさないのかな?


「お酒を冷やして呑むのよ?」


 ペリルは私の話を聞きながら、器に氷を作ってくれた


「グラスに氷を入れて、お酒を注いで氷を回して溶けるのを一緒に楽しむの」


 とりあえず甘口から頂く。


 行儀は悪いけど、指で氷を回した。


 カラカラといい音がする


「いい音だね?僕もやってみよう」


 私は氷を回しながら、おつまみを並べる


「これは何?」


 ペリルはチーズのカリカリに目をとめた。


「チーズだよ?そのまま齧る。食べてみて」


 カリカリ音をさせながらペリルは食べた


「あっ、これはいいね?僕はこれはどっちかというと辛口の酒と合わせたいな」


 そう言いながらも、冷やした甘口を呑む


「ラム酒っぽいかな?美味しいけど確かに甘いわね。今度紅茶にいれようかな」


 ホットラム……美味しいのよね


「冷やして飲むの初めてだけど、いいね」


 ペリルは氷をカラカラしながら飲んでいる。


 床に片膝立てて、ベッドにもたれてお酒を飲む姿を見て、急に、気づく


「ペリルってこうやって見ると、ちゃんと男の人だよね?」


 甘口を飲み干し、次の酒に手を伸ばす


「失礼じゃない?僕は体も心も男だよ。なんでそんな認識になるかな」


 ペリルも次の酒を呑もうとしたから、私と同じ奴をついであげた


「あ。これは、ウイスキーっぽいかな?ほら、ペリルって物凄く細やかに気が利くし、なんて言うか。繊細さがあるし?

 女装出来るくらい、しなやかさがあるじゃない。しかもいつもガッチリした人達に囲まれていたからかな?今は比較対象がないから……」


 気が抜けると男味が増すと言うか……


「確かにあの3人は体格がいいからな、アレと比べると皆小さく見えるかな?

 まあ、女装出来るくらいには中性的だし僕はどちらかと言えば女性的な顔立ちだよね」


 ポテトを摘み、モグモグしながら、ペリルは若干いじけている


「それだけ素顔で美人だと、化粧したら凄く美人なんだろうね?今度見せてね」


 楽しみだわと思いながら、次の酒に手が行く次は何かな?


「いいよ?チャコ、結構呑むの早くない?そのペースで大丈夫?」


 ペリルはそう言ってるけど、ペリルも同じペースだ


「あ、これ!好きだわ」


 ジンの様なお酒だ、アレを出そう


「僕が一番好きなお酒だよ。サッパリしていて、これならチーズが合いそうだ」


 ペリルは、チーズをサクサクかじりながら飲んでいる


「ペリル、これ切って、お酒に入れてみて」


 鞄からライムを取り出す


「ライム?わかった。あ、いいな美味い」


 2人でライムを絞りつつすこし話をする


「気に入ったなら良かった。簡単だからまた作っとくね?」


 私は野菜スティックを、ぽりぽり齧りながら他に良いつまみも作ろうと考えていた。


「チャコは、今、僕が男に見えてるんだよね?嫌じゃない?大丈夫」


 ペリルはふと気にしたのか聞いて来た。


「ペリルが?嫌じゃないわよ。何で?」


 そんな事、思った事もないわ


「思い出したんだ……前にいきなりキスした事、同意無くしちゃったなって」


 ちょっと困り顔になっている


「ああ、あの時ね?びっくりしたけどなんだろうね?怖くはなかったよ。何でしたのかはわからなかったけど……何で?」


 そうよ、何で口にしたのよ?


「うん、自分でもちょっと驚いたんだ。求められてする事はあっても、自分からしたいだなんて今まで思わなかったから」


 ペリルは本当にわかってないみたいで、今もうーんって悩んでいる。


「アレじゃない?小さな子とか、飼っている猫とか犬にしたくなる感じ。

 だってソージュと、違ってペリルには絡みつくような嫌らしさ感じなかったよ?」


 ソージュはなんて言うか、全身に纏わりつくような、R指定したくなる感じがあるのよね。

ペリルとソージュ違いは下心です。ペリルは純粋にチャコが好きだったから、触れる時も宝物に触れる様に優しさが先に出ます。ソージュは欲が先に出るのでR指定です。


ブックマークと反応ありがとうございます!

お気軽にコメントしてくれたら喜びます。

これからも頑張ります!



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