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トングが聖剣?使わないけど〜最強女勇者はイケメン達に守られていたいんです〜  作者: 黒砂 無糖
ヴァルドへの旅路

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79/201

出生の偽装に国王が動く?

見つけてくれてありがとうございます。

更新は不定期になります。出来る時に頑張ります

 急いで身支度を整えてから部屋から外に出ると、リビングにはソージュしかいなかった。


「あれ、皆は?」

 ソージュはキッチンで、何か作っている。


「それぞれやる事あるから皆外に行ったよ」

 ソージュは朝食の準備をしてくれていた。


「手伝いますよ?」

 私も何かしようと近くに寄ると、


「もう出来たから運んで?」

 と言われたので、とりあえず目の前の皿を運ぶ。


「これ、ソージュがつくったの?」

 皿の上にはスクランブルエッグと焼かれたソーセージ、サラダがワンプレートに乗っていた。


「何か嫌いだったか?」

 ソージュは私が持って来たのと同じ皿と、パンの入った籠とカップ2つに飲み物の入ったボトルを、纏めて持って来た。


 それ、どうやって持ってるの?


「嫌いじゃないです。もしかして私が着替えてる間に作りました?」

 さっきまで私と話していたのに


「焼いただけだし、そんなもんだろ?」

 ソージュは普通だと言うが、かなり手際が良いのだろう。


 彼は今も、話をしながらボトルから暖かいお茶をカップに注いでいる。


「本当に何でも出来ちゃうんですね?私、出る幕ないじゃないですか?」


 いや、不満じゃないのよ。贅沢よ?


 朝からキラキラしたイケメンが、私のために朝ご飯つくって、お茶まで入れてくれるなんて、幸福度半端ないよ?


「んー?チャコは俺の作った物を美味しく食べて笑ってくれたらいいし、それが俺の望みだから、甘えて?」


 んー最・高!だ・け・ど!


「だから、駄目人間になるから甘やかさないでください!」


 贅沢すぎて、無理なんですって


「可愛がったせいでダメ人間になったなら、責任持ってちゃんと最後まで面倒見るよ?」


 どこぞのペットかな?


「諦めてください。私は私が甘えたい時に甘えます。ずっと甘やかすなら近寄りませんよ?でも、朝ごはんはありがとうございます。とても嬉しいです」


 しかも美味しい!


「ふっ、そうか、じゃあいつでも甘えて貰えるように、準備して待ってるよ」


 2人で食事を終えて、ソファーでお茶を飲む


「そう言えば、皆まだ戻らないけどやる事って?」


 私は何もしていないけど、いいのかな?


「今、荷馬車はヴァルドに向かって走っていて、オリガンが御者で、エストラゴンは早く養女の手続きがしたいから、書類を集めに馬で先に向かって、ペリルはチャコの出生を誤魔化すために、荷台でナトゥーアに連絡してる」


 皆、私の為に朝早くから動いていたんだ


「ちょっと待って?私の出生誤魔化せるの」


 あ、でもソージュ王子か


「エストラゴンはナトゥーアに長い間居たからな。あの国は自由恋愛の国だからそもそも戸籍に意味がない。産んだ親も、生まれた子も、父親が誰かかわからない事なんてザラだ。唯一母親が1人としか関係してない場合だけ、ちゃんと分かる。今回はそれを利用する」


 何と、凄い貞操観念がまるでない。


「ナトゥーアに、何年もいたんだ。本来なら子の3.4人居ても不思議じゃなかったからな。エストラゴンには信念があって、家庭を持つのか無理だったから……チャコの強さは有難いよ」


 エストラゴンにも、何か理由があったのだろう。気になるけど本人以外から聞く事ではないな?


「ただいま」

 ガチャっと玄関扉が開き、ペリルが帰宅した。


「ナトゥーア側は大丈夫だったよ。とりあえず既に亡くなった女性の娘にした。計算が合う頃に、エストラゴンとは面識があるはず。何人も子を産んではハーレムに放置してきた、恋多き女性だから産んだ数が1人増えたって、誰も気にしないだろうね?そんな人を選んで貰った」


 ペリルは、なかなか際どい内容を話しながらソファーに座った


「私、ハーレムを全く知らないけど大丈夫でしょうか?」


 ちゃんと話を合わせる事、出来るかな?


「ナトゥーアのハーレムは規模がかなり大きいから皆、全容を把握していないと思うよ?分かってるのは上層部の極々僅かだけだから。基本芸術と色事に耽ってるから、周りの事あまり気にしてないと思う。親子関係も希薄だしね?」


 それなら……大丈夫なのかな?


「これでチャコは僕達と同郷だな?」


 ソージュはなんだ嬉しそうだね


「ペリル、私の為に色々とありがとうございました」

 お礼を言いながら、ペリルを労ってお茶を出す。


「ありがとう、チャコ、ソージュ様にもお礼してね?これを調べて了承したのはナトゥーアの国王だから。ソージュ様が私情だと手紙で一筆書いたらほいほい動いたよ」


 え!国王様を私情で動かしたの?!


「あの方はなんて言うか、俺には甘かったからな。エストラゴンの親友だし。喜んで偽装に加担するさ」


 国王様の扱いが雑なのは、気のせいかな?


「一度ご挨拶に伺った方が良いでしょうか?」


 お礼しなきゃだよね?


「いや、ほっとけば近い内に気になって、ペリルにでも連絡して勝手に来るだろう」


 え?やっぱり雑、そんな扱いでいいの?


「随分と行動的な国王なんですね?ソージュと似てますか?お父様なんですよね?」


 巨大なハーレムの主……ヤバ、ちょっと見てみたい


「顔立ちは似てるよ?物凄い美形でダンディだから、エッさんの父親感が好きならチャコの好みかもね?包容力凄いし、愛の人そのものだから」


 ペリルが私の好みを知った上で発言する。


 ——そうか、それは是非、一度拝見したい。


「チャコは、近寄っちゃダメだ。無理だ……アレには勝てない」


 ソージュが慌てるとは、そんなに?むしろ見たい


「機会があれば、合わせてくださいね?」


 ——絶対みてみたい!


「一回、国王に口説かれてみたら?チャコの男の傷も、何もかんも、色々捨てさせられるかもよ?」


 そんなに?捨て身になれと?


「ダメだ!帰れなくなる!色々な意味で」


 ちょっと、ソージュ、国王ってなんなの?そんなにすごいの?


「そんなに凄いのですか?」

 人生観が変わるほど?


「あっちもこっちも、とにかく色々凄いよ?じゃなきゃ巨大ハーレムの国王なんて務まらない」


 あ、そうね?それはそうね?


「僕とソージュ様が二人掛かりで……何とかトントンかなぁ?」


 それは……凄いわ。危険だわ


 でも、ちょっと見てみたいのは仕方がないよね?


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