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トングが聖剣?使わないけど〜最強女勇者はイケメン達に守られていたいんです〜  作者: 黒砂 無糖
ゴルドファブレン王国

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52/201

兄を推す妹

見つけてくれてありがとうございます。

更新は不定期になります。出来る時に頑張ります

 ペリルの戦線布告のせいで、隣から不穏な空気が流れて来た。


 なんだか落ち着かないから、私とアルゼはエストラゴンに隣の部屋に逃がして貰った。


「ふぁー」


 隣室に入ると、気が抜けて思わず息が抜けた。


「チャコ、イケメンに推されてるね?」


 アルゼはニヤニヤしている


「なんだろうね?喜べないのは」


 好かれるのはありがたいが、何かが違うんだよ


 2人で話しながら、ぐったりとソファーに座る。


「もうパジャマに着替えようか、そうしたらチャコを呼びに来ても断れるし、邪魔されないんじゃない?」


 アルゼの考えに同意だ。


「そうだね、そうしようか」

 

 お風呂に入りたかったなと考えていたら


 ファっと身体を、一瞬暖かい何かが包み込んで消えた。なんだかスッキリしている。


「アルゼ、今何かした?」


 不思議に思って振り返ると


「ん?浄化魔法使ったよ?着替えるでしょう?」


 当たり前に言うから、この世界はやっぱり違う世界なんだなと改めて思った。


 パジャマに着替えたら、なんだかどっと疲れた。


 ベットに座り、壁にもたれ掛かる


 こちらの世界に転移してから、初めて本当に気を抜いた気がした。


 アルゼが、自分の世界を知っているからだろう。


「アルゼ」

「ん?どした?」

 何となく名前を呼んでしまった。


「……なんでもない」


 なんでかな、アルゼに合うと少し寂しくなる。


「チャコ?あのさ、チャコは転移だから、こっちにきた時きっと凄く混乱したでしょ?

 私ですら記憶がハッキリした時は、何がなんだか分からずに大変だったんだ。チャコが迷うのは当たり前だからね?」


 アルゼが気持ちを汲み取ってくれた。


 そっか、アルゼも大変だったんだ……


「……そうだね、一気に色々ありすぎて……混乱してる所に、皆揃って爆弾投げてくるから、すでに許容範囲超えてるのよね」


 2人のイケメンが口説くとか何?


「チャコは帰りたい?」


 アルゼは静かに尋ねてくれた。


「そうだね、今は帰りたい。身内は既にいないけど、やりっぱなしな仕事もあるし、世話になった人達が心配してるだろうから」


 ——きっと、迷惑かけてるよな


「うん、わかるよ?仕事の責任も、恩義もとても良いことだと思う。身内がいないって事も分かった。チャコには恋人や好きな人は?居なかったの?」


 うっ、痛いところを……


「恋人は、別れちゃった。亡くなったのは祖母が最後だったんだけど、仕事と病院の往復で彼氏と会う時間無くて、いつの間にか浮気されちゃってそれきり」


 ちゃんと好きだったのにな……


「え?何その男、最低じゃない!そんなのと比較にならないくらい兄様の方が良いわ!

 アウスリーベン様は/よく知らないから何とも言えないけど」


 そうよ。彼女が大変な時に浮気とか、最低よね!


「アルゼ、ペリルさんの事は兄様呼びできるようになったんだね?」


 仲も良さそうでよかった


「いっとき兄様と呼んだ事もあったのよ。今日話をして、ペリル様から兄様に戻す様に言われたけど、人前では勘弁して貰ったの。

 だって、兄様の妹と分かったら、何に利用されるか分かったもんじゃないし。だから人前ではペリル様呼びのままよ?」


 良かったね……良いな兄妹羨ましい


「そうだね、確かにペリルさんも、立場的に付け入る隙があればって考える人が、沢山いそうだよね?

 それに、ペリルさん色々な女の子に手出してるでしょ?そっち関係は私にとってちょっとトラウマかも」


 ……まだ立ち直れて無いんだな


「兄様は遊んではいるけど、執着してない関係だと思うよ。相手は誰でもいいけど本質は見せない的な?

 私が知ってるだけでも、昔から派手に遊んでる割にトラブル少ないし」


 それはかなり遊び慣れてるわね


「ハーレムの教育がある意味根付いてるんだろうね」


 生粋の遊び人なんだろうな


「でも、アウスリーベン様に着いて来たって事は、兄様も真実の愛に惹かれたんだと思うけど?」


 ペリルが?遊び人なのに?


 真実の愛ね……私が知りたいわ


「アルゼ、そのアウスリーベン様って長くない?2人の時はソージュ様で良くない?」


 こちらの苗字長すぎるわよね


「うーん咄嗟に名前呼びしちゃうと、この世界面倒だから……隊長さんでいい?」


 名前呼び駄目なの?


「そうなんだ、知らなかった。私普通に呼んでたわ」


 今更だけど駄目だったのかしら?


「チャコは許されてるし、勇者だから大丈夫よ」


 勇者、便利な肩書きなのね?


「だったら、アルゼだって勇者パーティーのメンバーだから大丈夫じゃない?」


 ある意味同じたちばよね?


「や、私は表に一切出ないから」


 あー、確かに?でも、それを言ったら……


「私もですが?」


 思わず2人でケラケラ笑った。


「もー笑わせないで?私が言いたいのは、チャコがここでは幸せになれないなら帰った方が良いし、ここでも幸せに暮らせるなら、私はチャコにこの世界にいてほしいなって思ったのよ」


 私の幸せか……最近考えた事なかったな


「アルゼ……嬉しいわ。ありがとう」


 なんだろうな。凄く嬉しい。


「兄様を選んだら、あわよくば姉妹になれるかも知れないじゃない?

 兄様の態度見て、それってちょっと可能性ありかもって。姉妹になれたらいいかも、なんてね?」


 あ、姉妹は心強いかも?


 でも……ペリルねぇ?


「あはは、それはどうかな?ペリルさんは多分、ソージュさんを弄りたいだけだと思うよ。私の事は愉快なおもちゃじゃ無いかな?」


 初めから面白がってたよね?


「それが凄いのよ。兄様は挨拶代わりに口説くけど、あの顔と立場だし絶対相手からくるでしょ?

 隊長さんは、ほっといても群がるから女性嫌いになった訳だし。兄様も女性に対して以前から、見かけた感じじゃ必ず一歩引いてるよ?

 本心で興味持つなんて、まずあり得なかったんじゃないかな?」


 確かにどちらも群がってくるか、今日見た感じ大変そうだよね


「うーん、アルゼは、ペリルさんがオススメなの?」


 さっきから、めちゃくちゃ推してくるけど


「だって、チャコが身内になるなら、色々話せるじゃない。隊長さんには悪いけど、兄様には幸せになって欲しいし。

 兄様のチャコに対する態度を見ていたら、チャコなら大丈夫そうだなって」


 アルゼがペリルを心配しているのはわかった。モテる男は、何かと大変なんだろうな……


「そっか、私を気に入ってくれてありがとう」


 お互いあっちの世界の事は、他に中々話せないし、理解されないもの仕方がないね?


 理解してくれる人にそばにいて欲しいのは、当たり前の気持ちだよね。


「で?今のところチャコはどっちが好み?」


 ずいっと、アルゼが近寄ってきた。


シリアスかすった程度でした。

皆さんはどっちが好みですか?


ブックマークと反応ありがとうございます!

お気軽にコメントしてくれたら喜びます。

これからも頑張ります!



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