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トングが聖剣?使わないけど〜最強女勇者はイケメン達に守られていたいんです〜  作者: 黒砂 無糖
ゴルドファブレン王国

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真実の愛を求めて

 皆で、市場で購入していた食事をとる事にした。


 食事をしながら、ペリルはアルゼとの関係と、私とアルゼの境遇を簡単に皆に伝えた。


 「不思議な縁と言うか、チャコとアルゼは出会うべくして出会ったんだな」


 ソージュは感心したように言葉をこぼした。


「おかげで、アルゼが本当の妹としれたんだ。チャコの転移がなければ、知らないままだった。本当にありがとう」


 ペリルは、私を見ながら表情を緩めた。


 その顔は、喜びと寂しさを混ぜたような顔だった。


「そう言えばチャコは……ソージュとペリルの昔話を聞きたかったのか?」


 エストラゴンが肉を齧りながら聞いて来た。


「ペリルさんの話から、故郷が同じなのかと思って、後その、万年発情した国って……何かと気になって」


 余りにも酷い言われようだと思う


「あー、チャコ、聞いてもそんなに楽しくないぞ?食事が不味くなるかも……」


 もしかして、ソージュは聞かれたくないのかな?


「お二人が聞かれたくないなら、やめておきますよ?アルゼもいるし」


 ペリルの身内だから、問題はなさそうだけど


「そう言えば、アルゼもソージュの顔を見ても、メロメロに狂わないわよね?」


 まさか、不細工好きなのかな?


「チャコ、なんか失礼な事考えてるよね?多分、魂の問題じゃないかな。アウスリーベン様は、女神様のご寵愛がかなり強いのでしょう?」


 魂?女神?この世界の事はわからないわね。


「……そうだな」

 アルゼの問いにソージュは答えた


「こちらの魂は、女神の影響を受けやすいのでは?私の魂は、元があちらの世界の魂で神の影響を受けないから平気なんだと思うよ?チャコもじゃない?」


 そうか、それなら納得出来る?


「でも私、初めてソージュさんの御尊顔を見た時、目が潰れるかと思ったよ?」


 凝視出来なかったし。


「それは仕方がないわ、私は赤子の時からこちらで育ったし、ペリル様もかなりの美形でしょ?チャコより美形を見慣れているからじゃないかしら?」


 それを聞いてペリルを見ると優しくニコって微笑まれた。うん。彼もかなりのイケメンだ。


「確かにその様ね?でも、向こうの世界だと、イケメン見てもいきなり暴走はしないよね?」


 こちらの魂達は大変だなぁ


「あちらにも一部熱狂的な人はいるだろうけど、常にそうではないよね。こちらの人は女神の影響でかなり情熱的だから」


 アルゼはこの世界に長くいるから、色々見て来てるんだろうな


「女神の影響か……納得の理由だな」

 ペリルが呟いている。


「ソージュは歴代最高と言われた、現在の王に匹敵する美貌の持ち主だ。同じ血を引く他の兄弟よりも女神のご寵愛の恩恵を1番受けている。

 あのままナトゥーアにいたら、次の王は確実にソージュだったろうな」


 エストラゴンはソージュの父と友達と言っていた。


 王様と友達だったんだ?!


 ナトゥーア……どんな国なんだろう?


「ソージュ様、話しておきましょう。ここにいる者は皆知っています。アルゼも私の事でナトゥーアの事は知っているので、知らないのはチャコだけです」


 そうか、アルゼはペリルの身内だからナトゥーアの事も知っているのね


「ソージュ、自分の国の事は無垢な嬢ちゃんには話しにくいだろう?ワシが軽く話しても良いか?」


 エストラゴンが代わりに話してくれるらしい


 無垢……ではないけど話を聞こう。


「ああ、頼む」

 余りいいたくないんだろう。ソージュは私に寄りかかったまま顔を伏せた


「そうだな、ソージュとペリルはナトゥーアと言う国のハーレムの出身だ」


 ハーレムって本当にあるんだ?


「ハーレム?あの、偉い人が女性をいっぱい囲ってるやつですか?」


 ソージュが色欲強いのはそのせいかな?


「そうだ。しかもナトゥーアの女性は年頃には皆ハーレムに入る。先に言った女神の寵愛が深い土地だから、そこら中に美男美女が溢れた国だ」


 え……強制ハーレム入り?


「その女神様は……なんの神様なんですか?」


 皆ハーレムって、規模おかしくない?


「愛と美の女神が守護する国だ、水や空気、作物にその力が溶け込んどるらしい。生活しているだけで恩恵を受ける。慈愛に満ちていて心が美しい奴は、女神に愛され更に容姿が美しくなる」


 愛と美の女神。なんかすごそう。


「心の綺麗さが容姿に現れるんです?だとしたらソージュめっちゃ心綺麗なんですか?」


 確かに優しくはあるけど……


「なんで疑問?違うと言うのか?」


中身、お子ちゃまだしなぁ……


「や、色欲は別なんだなと?」


 脳内ピンクはカウントされないのかな?


「……」


 ソージュは黙ってしまった。


「まあ、待て話中だ。そんな女神の国のハーレムというか、国自体がちょいと特殊でな?自由恋愛の国なんだ。だから婚姻関係に拘らない。

 お互いいい感じなら関係を結ぶ。子が出来たらハーレムの皆で育てる。勿論結婚して出て行く者もいる」


 あ、だから万年発情期


「浮気とかの概念はないんですか?」


 痴情のもつれとか、大丈夫なのかな


「奴らは自分の魅力をとことん追求しとるから、男女問わず、よそ見されたら己の努力不足だと、更に努力するらしいな」


 された側がわるいっての?!それ受け入れてるの?


「えらい前向きですね?」


 確かに、ソージュも立ち直り早いわね


「そんな中で2人は育った。ソージュは、かなりちやほやされてな、まるでオモチャだったぞ?

 それが嫌だったのか、ワシがいる間はずっと側にいてな?実際はわしに時間がある時には、ソージュは誰にも渡さなかったがな?」


 ソージュは、ずっとエストラゴンがお父さんの代わりだったんだね。


「ペリルが3歳過ぎた頃、コイツは生まれながらに魔力が強くてな、全力で遊べるのがワシぐらいだった。

 よく一緒に構っていたら、気付いたら鍛えたい子供が集まって……結局皆で鍛錬する事になったんだ」


 大きなエストラゴンの周りに、小さな子供が取り巻いているのを想像したら、にやけてしまった。


「なんだか楽しそうですね?」


 小さな二人は、さぞかし可愛かっただろうな


「コイツらはハーレムの気質に合わなかったんだ。

 ハーレム内は、誰彼構わずハグとキスが当然だし、口説くのが礼儀みたいなものだ。ペリルは適当に合わせていたが、コイツは本来なら好き嫌いがハッキリしているし、ソージュは構われ過ぎて特に嫌悪感が酷かったな、その頃か?真実の愛に目覚めたのは?」



「……真実の愛?」は?え?


真実の愛ってもう、ネタにしか思えない。

イケメン2人は真実の愛、つかめるかしら?


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